ほぼ完成!ブックカフェ号「そらまMEN」のお知らせ!!
平成29年4月から7月にかけて90日間、私たちNPO法人本と人とをつなぐ「そらまめの会」(以後、そらまめの会)は、ブックカフェプロジェクトに挑戦しました。
「本があること」の環境から離れた場所に住む子どもたちに本を届けたい、そんな思いからでした。
今の時代に本のない環境にある子どもなんているのか?と思う方もおられることでしょう。でも、こんな時代でも本から遠い場所に住んでいる子どもたちはいます。それは地理的な距離だけではなく、心がつくる距離でもあるかもしれません。時代は文明の利器を揃え、一見豊かそうにみえます。けれど、その反面、子ども達が空を見たり、風を感じたり、ぼんやり静かさや本と向かいあう時間さえも大人の都合で取り上げられることも多く、人としての心の豊かさを失くしつつあるようにも感じます。
どの地方も緊迫した財政のなかBM(Book Mobil)車は廃止されていく傾向にあります。公共サービスとしての移動図書館車だけではカバーできない時代となってきました。その課題をNPOであるそらまめの会が、そらまめの会なりに、できるところから向き合いたいと思ったことがこのプロジェクトの原点でした。
私たちの話に耳を傾け支援してくださった皆さまにメンバー一同、心より感謝しています。皆さまの支援なしに今日はありませんでした。今日の報告ができる幸せで胸がいっぱいです。本当にありがとうございました。
皆さまからご支援をいただいたあと、地元で行ける距離の所へは挨拶に行きました。その後リターンを実施し、全員に送らせていただきました。車を購入し、改造し、オーダーのあった本や自分たちで選書した本を購入し、本にフィルムコートをかけ、分類をつけ、この本がブックカフェ専用である証の印鑑を作りました。また、デザイナーの馬頭さんにロゴマークを作ってもらいました。
2月23日(金)には馬頭さんがリードをとってくださり、ブックカフェの塗装をするための下準備をしました。きれいにコーティングしている塗装を紙やすりで剥がしました。翌日の塗装のためのマステ貼りが永遠続きました。この作業を19時くらいから始め、終わったのは日付を越えていました。指宿といえども夜は寒く、みんな着込んで頑張りました。
その翌日24日(土)は朝9時から開始しました。指宿はもとより鹿児島市内、県内は北薩の伊佐や喜界島からも駆けつけてくれました。お隣の宮崎。鳥取、京都、埼玉県と駆けつけてくださり、この2日間で総勢40人の方々がお手伝いに来てくださいました。私事ですが、福岡にいる息子や鹿児島市内にいる息子もお嫁さん連れてお手伝いに来てくれました。ありがたいこと。
この塗装を自分たちの手でやったことは思い出深い時間となりました。家族連れで参加してくれた幼い2歳児さんも筆を片手に塗装をしてくれました。美しいかけがえのない時間でした。その時間すらもこのブックカフェでの交流という役割をもう果たしていると感じました。車の色は子ども達と「未来の図書館を描こう!」というワークショップを持ち、そこで聞き取った指宿の「色」でした。海の色・空の色の青、菜の花の黄色、ハイビスカスの赤でした。
車の改造は、鹿児島市内の「キャンパー鹿児島」さんが引き受けてくださいました。キャンピングカーを専門とした改造業者さんでした。私が初めて社長のカワサキさんに挨拶に行ったのは、まだこのクラウドファンディングに挑戦する前でした。その際、担当してくださったTさんが「自分は熊本が出身です。熊本の災害で避難所暮らしをしている人もいます。そこへも行けたらいいですね」と話してくださいました。私は「ぜひ、行かせていただきたいです」と答え、「熊本へ行く!」と、この時に決めたのでした。その後、福岡での水害もありました。このブックカフェはそうして被災を余儀なくされた皆さまの所へも出向き、元気をさしあげられる車になりたいと願いました。
その後、担当がNさんに代わり、Nさんがブックトラックも作ってくださました。小さなコロコロがついていて、そのタイヤ付きの本棚を下ろし、椅子の近くまで本が出向いていけるようにしました。急な雨対策や強い日差しから本や人を守るようにロールスクリーンも付けました。現場に着いたことのお知らせや、その場でのBGMを流せるようにBluetooth(ブルートゥース)対応スピーカーにしました。キャンパー鹿児島のみなさまにはただただ感謝感謝です。私たちのブックカフェ号「そらまMEN」のオリジナルメロディーは今、メンバーのカジヤンが作曲中です。お楽しみに!!
今日までに全て完成!!と言うわけにはいきませんでした。ごめんなさい。あとはロゴマークをラミネートシートにして貼り付けたり、製作中のロゴマークを車の前後に装着します。印鑑が完成したら本の内側に押印していきます。
私たちは、お揃いのベレー帽を購入予定です。ロゴマークの缶バッジもこれから作ります。その缶バッジをベレー帽につけて皆さまをお迎えします。
コーヒーもそらまめブレンドを作る予定です。こちらもお楽しみに!!
収支報告ですが、こちらはこのようになっています。
Readyfor への手数料 約210万円
コンサルティング料(企画・設計・支援コーディネート)約120万円
イベント実施費 50万円
車体(改造費含む) 約300万円
デザイン料、車体塗装費、車体備品 約50万円
その他 備品 約12万円
リターン購入、発送 約70万円
書籍代(装備のための道具含む) 約80万円
各保険料 約16万円
その他 経費 約2万円
合計 約910万
未使用金 約265万円
未使用金額については今後かかる経費(車検、税金、燃料費、修理費など)や書籍の補充分、ボランティアの方々への交通費、ボランティア保険加入などに充てていきます。今後も寄付や募金をお願いしながら、自主的な販売やイベントも開催し、自営の道も併せて進めていきたいと思います。
今後は先ず3月中旬で地元への挨拶周りをしたいと思っています。もちろん、ブックカフェ号に乗って!!そして4月7日(土)、8日(日)と指宿市の池田湖畔えぷろんはうす池田の駐車場でお披露目会を開催します。指宿のオフィスそらまめから、車の後部に空き缶とリボンをひらめかせ、かんからか~~~!!と出発します!!これが一般開放への初日です。開催時間は9時から15時です。雨天決行です。その後は4月1日からHPや電話で予約を受けつけます。秋には九州一周をしたいと検討中です。その後は他県までも足を延ばしたいと思っています。ぜひお声かけくださいませ。
ということで、まだまだこれから進化するブックカフェプロジェクトをお楽しみにお待ちください。
本当にお世話になりました。
雲をつかむようなはなしが本当に雲をつかんでしまいました。
「夢は大空を翔けぬける」
Readyfor ありがとう。キュレーターの徳永さん、ありがとう。
ありがとう、みなさま。
今後もそらまめの会をお見守りくださいませ。
この車が世の中の光となりますように。
特定非営利活動法人 本と人とをつなぐ「そらまめの会」
理事長 下吹越かおると愉快な仲間たちより