はじめまして。スタジオスルメの菊池光義です。今回初めてのクラウドファンディングのため不安な気持ちで一杯だったのですが、こうしてたくさんの方にご支援や応援のお言葉をいただきとても嬉しく思います。本当にありがとうございます。いつも気を使われたりすると嫌なのであまり言うこともなかったのですが、父を高校の頃に亡くして以来、ずっともやもやした気持ちがありました。とはいっても先祖を大事にするのがどうとかそういうのではなく、お線香をあげる機会が年に数回ってどうなんだろうという、ちょっとさびしいようなもやもやです。

 

 
それから大人になってデザイナーとして仕事をするようになって、昨年の春ころに伝統工芸である東京唐木仏壇職人の織田さんと福田さんとお会いしました。仏壇職人。字面でいうと凄い怖そうですが、これがものすごく気さくな方々で話がはずみ、自分がこれまで抱いていたもやもやした想いをそのまま話してみました。そうしたら意外や意外。位牌はいくつ作っても良いし、仏壇だって縛りはほとんどなく大きさも形も自由ということ。故人を偲ぶ気持ちがあることが大事なのだと知りました。私にとってはもう雷に打たれたような衝撃で、同時に自分の胸につかえていたもやもやは、父を偲ぼうと想う気持ちを向ける場所がなかったからなんだと、腑に落ちました。
 
そんな自分のもやもやの正体に気が付きすっとすると同時に、東京唐木仏壇の伝統は織田さんたちの代できっと終わるという悲しい話も伺いました。東京唐木仏壇の最若手は、びっくりすることに60代。仏壇が売れなくなっていることと、あとを継ごうという後継者がいなくて、(これもびっくり)江戸時代の嘉永から受け継がれてきた伝統的な技術も十数年先には途絶えてしまうそうです。ずっと抱えてきた胸のつかえがなくなってすっきりしたのと、本当にいたたまれない気持ちが板挟みになって、自分の力で何か協力するできないかという気持ちになりました。それから職人さんたちのところに何回も顔を出して仏壇について話を伺ったり、デザインを見てもらったり、たまにスシローでお寿司を食べたり(タッチパネルを押すのが僕の役割です)、職人さんたちを助けるにはどうしたらいいかとずっとずっと考え続けました。
 
手を見るだけで、伝統の重みが伝わってくる気がします。
 
それで強く感じたのが、まずは職人さんを儲けさせること。次に仏壇のイメージを変えること。最後に売り場所を自分たちで作るということでした。後継者を雇うにもお金がなくちゃ始まりません。仏壇のイメージも大事。仏壇っていうと大きくて厳か、、、でみたいなイメージを変えなくちゃいけないし、仏壇職人ってかっこいいやりたい!って若い層に思ってもらわなくちゃいけないです。それから売るときにどんな技術でどんな素材でどんな風に作られているのかを説明しないと、絶対に価値は伝わらないし、価格だけで判断されるような気がしています。伝統工芸。それも江戸の寛永の時代から脈々と受け継がれてきた技術なので、もちろんお値段も決して安くはありません。そういうことをちゃんと説明できる場所を考えたときに、まずは自分たちで売り場を作らないといけないなと実感しました。
 
そこから職人さんたちに自分の想いを話して、納得してもらえて一緒に動き始めて。力を合わせて仏壇の開発を何回もして、他方に駆け巡って、スシローに行って。何度も何度も話し合いを重ねて。ようやく旅する仏壇プロジェクトが形になりました。このプロジェクトの立ち上げを機に、これから世の中の仏壇というイメージを少しずつでも変えていけたらと考えています。何より仏壇職人かっこいいなりたい!っていう若者を増やすのが一番の願いです。そのためには凄くたくさんのお金がかかってしまって、職人さんたちとお金を持ち寄ったり、自分たちでできることはなるべく自分たちの手でやることで節約に節約を重ねているのですが、どうしてもお金が足りない状況です。そこでたくさんの方にご支援をお願いしたく、この度クラウドファンディングでプロジェクトを立ち上げました。
 
ご支援いただいている皆様、応援のお言葉をいただいている皆様、本当に本当に励みになります。いまはまだ小さな一歩ですが、織田さん福田さんと三人四脚で力を合わせて頑張ってゆくつもりです。どうかお力添えいただけたら幸いです。何卒よろしくお願いいたします。