「私の経験した戦争」を絵本に！プロジェクト終了のお知らせ
プロジェクトご支援の皆様へ
2022年の10月から12月にかけて私の経験した戦争を一人でも多くの人に伝えたいとREADYFOR様のお力をかりてクラウドファンディングで支援を募ったところ、多くの方にご支援をいただき、このプロジェクトを成立することができました。多くの方に支援していただいて、成立時には正直、皆様に伝わる本ができるだろうかと不安に思ったものです。
2023年に入り、新日本プロセス出版社小林様、京都映画センター竹内様、映像高垣様、京都信用金庫鎌田様、息子というメンバーでプロジェクトチームを立ち上げ、絵本作りの企画から、できあがりまでの工程等何度も会議をしてこのプロジェクトを進めて参りました。編集社の小林様には何度も絵本の校正編集に足を運んでいただいたり、DVDの映像編集にはいくつもの講演等に映像撮影に来ていただくなど、大変ご苦労をおかけしました。
翻訳のことで完成まぎわで暗礁にのり上げ絵本作製自体の断念を心配した時もありました。その時々にサポートをしていただける方から幸運をいただき、完成までに半年遅れではありましたが、11月23日に正式に英語翻訳が入った絵本に仕上がりました。
私はできあがった絵本を見て、決して私だけでなく関係していただいたすべての方の思いが詰まった重みのある絵本の完成に涙しました。また、自分がつらい経験や二度と若い人に経験して欲しくない話が本という形に残せるということが本当に夢のようです。そして、当時引き揚げ途中で亡くなられた多くの方たちのことを私の言葉で残せたというのは歴史的にも意義のあることだと思っております。
支援していただいた三宅成恒様をはじめ、クラウドファンディングでご支援いただいた150名の皆様、また、プロジェクトチームの皆様、その他この絵本作成に関係していただいたすべての方に深く深く感謝申し上げます。
さて、11月に絵本が完成して、ご支援していただいた方へのリターンとして完成した本や感謝のメール等を発送させていただきました。もしご要望と数量やリターン内容が違う場合は当方へご連絡ください。即対応させていただきます。
残りは予定数、近隣の公立の図書館や学校に寄贈させていただいています。それ以外に残った分は講演の時に販売をして、今後の小中学校の平和教育に教材作りの資金にしたいと考えています。私が元気なうちに映像も残し、終戦80年を目処に教育教材にしたいと、私も健康に留意しながら一人でも多くの人に伝えたいと気持ちを新たにしております。
皆様からご支援いただいた大切ば資金の収支報告です。
収支報告
【支援金】
クラウドファンディング支援総額 2,797,000
クラウドファンディング手数料（17％＋消費税） 523,039
製本製作資金 2,273,961
【原価】
絵本編集、校正、製本費用（1000冊） 1,518,000
英語翻訳代 118,800
DVD撮影、編集、製作費用 468,340
楽譜製作 11,000
作曲費用 22,000
イラスト製作費用 5,500
過去の新聞記事利用料金 読売新聞 6,600
原価系 2,150,240
【経費】
郵便料（レターパック等） 116,740
事務用品費（文具等） 6,270
支払手数料（振込手数料） 3,245
経費計 126,255
【その他の収益】
受取利息 11
【決算収支】
最終決算収支 －2,523
上記 REDYFORクラウドファンディングの決算報告を
京都信用金庫 園部支店 鎌田 雄三様に監査していただき、
相違ないことを確認していただいています。
尚、先にこれからの展望でもお示しましたが、今回の製作本1,000部のうちリターン分と各所寄贈分を差し引いた本書を講演等で販売し、その収益で小学校中学校の平和学習の教材作製資金として活用させていただく予定です。ご了承いただきますようお願い申し上げます。この本書は販売書店では取り扱っておりません。直接当方に申し込んでいただければ、郵送で送らせていただきます。
絵本販売は本体3,300円です。（別途、送料手数料はお客様のご負担になります。）
是非、他の多くの方にご紹介いただければ幸いです。
先日、私どもの自宅に満州渡満当時にご一緒した2歳上の方から電話をいただきました。その方は私が所属した京都廟嶺開拓団で同じ小学校に通い、最後は同じ収容所でくらしていた方で、後日にわざわざ大阪から私の自宅に訪ねてくれました。まさに78年ぶりに奇跡の再会を果たしました。その方は私の母親の亡くなった当時のことも覚えておられ、その際にその方とお母様が、捨てられた私の母親の遺体に供養のためにと土をかけてくれたことを教えくれました。その時、私は母親が亡くなってすぐに路上生活に入ったので、私は知りようのない話です。そんなことが78年経った今になって聞けること自体、大変な驚きと奇跡のひとことです。
この方もこのクラウドファンディングの絵本の新聞記事をきっかけに、連絡をいただきました。本当にクラウドファンディングのご縁は計り知れないものを感じます。
来年の3月で私も87才になります。大戦終戦80年まであと2年です。年々減りゆく戦争体験者ですが、私も命続く限り語り部として皆様に伝えていきたいと考えています。
どうかこの絵本を通じて、少しでも平和の尊さや家族の大切さ、人と人のつながりの大切さを感じる一助となれば幸いです。
戦争など起こらないなどと決めないでください。平和は皆が絶対に大切に思わないと平和を失ってからでは遅いのです。わかりきった事ではありますが、戦争は始まったらやめたくともやまないのです。ウクライナはもう2年になりますが、未だ終わりません。この12月ガザ地区でなくなった方は２万人を越えたそうです。その4分の3の1万4000人が女性や子どもだそうです。私の体験した78年前の戦争と何ら変わりません。戦争は多くの尊いものを奪っていきます。どうか皆さん平和に目を向けて欲しいと思います。
また、今後とも引き続きご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。
それでは皆様お元気で
2023/12/30
廟嶺京都開拓団家族の会
黒田雅夫
本の完成に嬉しく思っています。（本人自宅にて）皆様に感謝！
当時の写真なども多く入れました。
英語に翻訳して挿絵も入れていただきました。この本が更に色々な人のつながりを作り平和への一助になることを願っております。 黒田 雅夫 ・黒田 毅
