歌で紡ぐ共に生きる社会。インクルーシブな子どもコーラスの演奏会。

▼ご支援、応援ありがとうございます！あと1週間、応援よろしくお願いいたします！

171人の皆様からの温かいご支援により、第一目標の200万円を無事達成することができました！ 演奏会のチケットも完売となり、12月25日に計画しているコンサートは、無事赤字にならずに実施できる目処が経ちました。

ご支援くださった皆様、SNSやお友達、お知り合いにお知らせくださり、応援くださった皆様、そして、応援の言葉をかけてくださった皆様、その他、このクラウドファンディングに心を寄せてくださった全ての皆様に心より感謝いたします！

これから、私達はさらなる挑戦を行います！障害の有無に関わらず、希望する誰もが無料で参加できる合唱団「東京子どもアンサンブル」の活動を継続的、安定的に運営していくためには、さらなる資金が必要です。チャレンジングですが、第2目標の480万円（システム使用料含む。第一目標と合わせて680万円）を目指した挑戦を、残りの期間で目指したいと思います。

 

第2目標の480万円は、障害の有無等関係ないインクルーシブな社会を実現するための東京子どもアンサンブルの費用として活用させていただきます。（スタッフ費用200万円、講師・ボランティア謝金150万円、監修料（障害児教育専門家）10万円、広報費用30万円、旅費交通費25万円、消耗品費5万円、システム使用料60万円）

ネクストゴールの金額を達成できなかった場合も、自己資金を元に活動を継続していきたいと思いますが、子どもたちのための充実した活動環境の整備や、より多くの子どもたちを対象とするためには、皆様の応援と、ご支援が必要です。これからも皆様の応援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

▼「誰もが自由で創造性を発揮できる共生社会」を目指して

はじめまして、一般社団法人エル・システマジャパンの代表理事・菊川穣です。私たちは、南米ベネズエラで始まった「El Sistema」という音楽教育プログラムをベースに、「立場や能力に関わらず、全ての子どもが集団での音楽教育を通して積極的に自己実現をはかっていく」ことを支援してまいりました。 

 

「El Sistema」はスペイン語で「システム（仕組み）」という意味です。貧富の格差が大きいベネズエラで、音楽を通して青少年に生きる力を与えて、犯罪予防や地域振興ができる「仕組み」を作ろう、という壮大なビジョンをもとに1975年に始まり、現在は100万人以上の子ども達が参加しています。さらにこの「仕組み」は、現在70以上の国と地域で、様々な社会課題に取り組む実践が広がっています。

 

日本でのエル・システマジャパンの誕生は2012年。「共創の音楽で子どもたちに生きる力を、地域に元気を」をミッションに掲げ、これまで、東日本大震災の被災地である福島県相馬市と岩手県大槌町において、自治体を通した「子どもオーケストラ＆コーラス」の活動や部活動支援などを行ってきました。東北の被災地だけでなく、2017年からは長野県駒ケ根市、東京都に活動を広げ、今年は大阪府豊中市、京都府舞鶴市でも地域の特色を生かす取組みが始まっています。 

 

国内外の皆様のあたたかいご支援より、栄誉ある「国際交流基金地球市民賞」を受賞し、10周年という節目を迎えられた今年。エル・システマジャパンは、次の10年を見据えて、新たなビジョン「誰もが自由で創造性を発揮できる共生社会」を策定しました。

 

 東京では、2017年より東京芸術劇場とともに（旧称）東京ホワイトハンドコーラスとして、“共創の音楽”を目指してまいりました。様々な視点から音楽を見つめ直す中そこからその後生まれたのが、「東京子どもアンサンブル」のコーラス活動と「クリエイティブ・ワークショップ」です。前者は、楽譜を使わずとも芸術の高みを目指していくコーラス、後者は現在、ろう者の視点に立った音楽の世界の可能性を広げていく試みを行なっています。どちらも才能豊かな講師陣が、子どもたちの力を引き出してきました。 

 

普段の練習の様子。コロナ禍により、マスクを着けたまま練習しています。

 

▼東京子どもアンサンブル

東京子どもアンサンブルは、互いを認め合い、支え合いながらハーモニーをつくり上げるインクルーシブなコーラスです。視覚に障害のある子どもたちを中心に20名の子どもたちが歌っており、インクルーシブな社会づくりに共鳴する子どもたちなら誰もが参加できる活動を行っています。  

 

社会は多様性を認め合う方向へすこしずつ進んできましたが、障害のある子と、そうした子が周りにいることをほとんど知らずに育ってきた子ども同士が、集って活動できる場は少ないという状況があります。それを文化芸術活動として行えたら、どんなに素晴らしいことでしょうか。子ども時代から、世の中は多様で豊かであり、得意不得意なことはそれぞれ支え合っていけるということを、楽しみながら自然と学んでいけるからです。 目の見えない子と見える子では、従来、音楽の学び方や指導法が同じでなく、またステージでは特別な手引きが必要と思われてきたためかもしれません、コーラスの世界でも、一緒に歌う取り組みはなされてきませんでした。

 

しかし、エル・システマの音楽活動はその常識をくつがえしていきます。 誕生から５年間、ご理解ある指導者や内外の音楽家との出会いを通じ、力強く育っていく子どもたちをたくさん見てきました。昨年は、ヘレン・ケラー記念音楽コンクールの独唱部門に参加し、入賞を果たす子どもも生まれてきました。 

 

普段の練習の様子。点字で歌詞を確認しながら練習する子どもたち

 

▼ソプラノ歌手・田中彩子さんをゲストに迎え、東京子どもアンサンブルの初めてのコンサートを開催したい

2021年9月、「いま、夜が明ける！――音楽の光」（紀尾井ホール）において、東京子どもアンサンブルの子どもたちが、世界的に活躍するソプラノ歌手・田中彩子氏と共演する機会が与えられ、以来、子どもたちと田中彩子さんは交流を重ねてまいりました。 

 

感染症拡大により、みんなで一緒に歌えない時が続き、その後もオンラインでの画面越しやマスクをしての練習、休憩時間も以前のようにおしゃべりできない中で、少し元気がなさそうに見えた子どもたちですが、田中彩子さんの澄んだ歌声に魅了され、子どもたちはますます歌うことが好きになりました。田中さんは子どもたち一人ひとりと向き合い、いつも優しくお話しくださいます。そんな田中さんがみんな大好きです。  

 

紀尾井ホールのロビーにて田中彩子さんと（2021年9月）

 

コロナ禍の様々な制約にもかかわらず、先生たちが驚くほど子どもたちは成長し、共に歌う仲間の存在を互いに感じることの大切さも知っていきます。熱のこもった練習では、違いを超えて一つのものを作り上げることにまったく戸惑いはありません。時間をかけて徐々に自信をつけてきた子どもたちは、他のエル・システマの拠点の子どもたちのように、もう自分たちが主役となるコンサートを実現していけるのではないか。そんな子どもたちの歌声をぜひ聴いていただく機会を持ち、またシェアをしていただくことで、このコーラスグループを多くの方に知ってほしいという思いです。

 

さらに今年は、突然に起こった戦争に不安と悲しみを抱き、このように歌を楽しんでいてよいのかと自問している子どもたちもいました。自分と仲間のためだけでなく、歌声を丁寧に届けようという気持ちが子どもたちの間で高まっています。クリスマスのコンサートは、祈りをこめたステージにもなることでしょう。 

 

これまで共演や交流を続けてきた相馬子どもコーラスや、今年から活動をはじめた舞鶴子どもコーラスの子どもたちとも、《あめつちのうた》を映像共演によってお届けします。  

 

 

「いま、夜が明ける！――音楽の光」（紀尾井ホール・2021年9月）にて

 

▼東京子どもアンサンブルはじめてのコンサート「クリスマスの贈り物」

■開催概要

• 日時：2022年12月25日（日）午後２：00開演　
• 会場：Hakuju Hall（ライブ配信も予定）　
• 主催：一般社団法人エル・システマジャパン
• 共催：Hakuju Hall／株式会社　白寿生科学研究所
• 協力：公益財団法人東京都歴史文化財団　東京芸術劇場  
• 協賛：キッコーマン株式会社　トヨタ自動車株式会社 

 

• 出演：東京子どもアンサンブル　
• ゲスト：田中彩子（ソプラノ）
• 指揮：古橋富士雄　指導：吉川真澄 　ピアノ：野間春美　
• 友情出演：相馬子どもコーラス、舞鶴子どもコーラス（収録音源と映像による参加） 

 

• チケット（全席指定／税込み）：大人3000円／子ども（18歳以下）1500円
• 割引チケット（障害者手帳をお持ちの方・全席指定／税込み）：大人2500円／子ども1000円※付き添い者1名まで無料（要申込）

 

 

▼1２月のコンサート後も、「誰もが参加できる合唱団」を目指して活動を広げていきます

「東京子どもアンサンブル」は、障害の有無にかかわらず、人とのつながりにくさ等を感じている子どもたちにも開いています。合唱経験豊かな方や音楽を専門とされている方などボランティアの皆さんが、個々の子どもの傍らに立ち、細やかなサポートを続けています。拠点の東京芸術劇場は、池袋駅から徒歩2分に位置し、どなたにもアクセスもしやすい場所です。東京都内近郊の学校から参加したい子どもを募っています。  

 

共に歌を歌うことで、開けてくる世界があります。芸術活動においてもインクルーシブな社会の実現は、小さな挑戦の積み重ねで進められることを実感してきました。そこには、誰もが対等に安心して参加できる練習の場づくり、多くの方に知っていただける発表の場づくりへの熱意が欠かせません。取り組みに賛同してくださる皆様のお力で支えていただき、このコーラスの存在があらゆる音楽活動へのしずくとなって響いていくことを願っています。 

 

 

「いま、夜が明ける！――音楽の光」（紀尾井ホール・2021年9月）にて

 

※写真はすべてⓒFESJ/2021

 

※コンサートが開催できない場合※

感染症の状況等により、やむを得ずコンサートの開催ができない場合も想定されます。その際は、リターンにあるコンサートチケットのお届けはできないことをご了承ください。その場合、お預かりしたご寄付は、東京子どもアンサンブル活動継続のための資金として活用させていただきたいと考えておりますが、ご希望の場合はご返金にも応じます。