学習支援で子供たちの自己有用感・自尊心を高めたい～経済格差を超え～

　私たちは、不登校生や経済的理由で塾へ通えない小中学生の学習サポートをしています。勉強の苦手な生徒や家庭の事情でなかなか落ち着いて勉強できない子供たちがいます。そういう子供たちが夢の実現（高校進学）に向かっていこうとする姿を応援したり伴走したりすることで肯定感や幸福感の創造のお手伝いをしたいと思って活動しています。

　プロジェクトを立ち上げたきっかけは

全国の都市部では通塾率が中学校３年生では８０％を超えるといわれています。（引用元： 湘南ゼミナールコラム　https://www.shonanseminar.info/column/3579）「本当はほかの子たちと同じように塾へ通って勉強したい。希望の高校へ進学したいけれど勉強の仕方がわからない、落ち着いて勉強できる環境がない」という子供たちに多く出会ってきました。学校ではなかなかサポートすることができません。それならば「無料の塾を開催し一緒に学ぶ場を作ろう」と思い立ちました。

https://youtu.be/bvB4O79u34w

　もう一つ、不登校生徒の支援です。神戸市には義務教育段階で２７３４人（R2年神戸市発表）の不登校生がいます。中学生の不登校の原因は「人間関係」と「学力不振」です。１０人から２０人の少人数の塾で指導者とほぼマンツーマンで学習することにより「人と人との関係性をうまく作ること」と「学習支援・学び方支援」を行っています。教育制度により不登校生徒が昼間のフリースクールなどへ通えば在籍中学校の登校・出席として認められますが、夜間の学習場所への参加は基本的には認められていません。しかし不登校生の４割は起立性調節障害と言われています。つまり自律神経の不調により朝起きられないという生徒にフリースクールであっても昼間の学校へ出席しないと認めないという制度は子供を苦しめることになります。フリースクールにも通えない昼夜逆転している子供は自責の念を抱いたまま中学・高校時代を過ごすことになります。私たちは教育委員会にも働きかけ自主夜間中学校の学習生活を認めてもらえるような将来を創造したいと考えています。

　プロジェクトの内容は

　毎週月・水・金の週３回夕方４時ごろから７時ごろまで、部活動のある時期は時間を繰り下げて夕方６時から８時ごろまで学習を行っています。主に英語と数学を中心に教科書の予習復習、定期テスト対策、高校受験対策と「なぜ勉強するのか？」という基本の講座も並行して実施しています。また保護者の方々とも連絡を取り合いながら進路相談や生活の様々な相談に応じています。

　プロジェクトの展望・ビジョン

　今後このプロジェクトが軌道に乗ることで、開催場所を他の区へも広げることを目標にしています。またボランティアの大学生も現在１５名登録してくれており今後当法人を共同で運営してくれる人材になってくれればいいと考えます。また全国には同じような事業を展開しているところもあり近隣府県の方々とは点と点がやがて線になり面になってこういう事業に積極的に参加し、子供たちを貧困や教育格差から守っていく事業にしたいと考えています。

　また自主夜間中学校は制度的にはまだまだむつかしいものがありますが、文科省からは自治体ごとに夜間中学校の設立を推進しています。下記URLは文科省のHPです。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/yakan/index.htm

日本の教育制度は義務教育は単線ですが、義務教育段階でも心身の原因により通学できない生徒への新たな道として自主夜間中学校を経て「自主」ではない夜間中学校の新しい在り方を作りたいと考えています。

エデュケア　全国夜間中学ネットホームページはこちら⇒https://yakan-jhs.com/