地域ネコ動物病院存続にご協力お願いします

タイトル、私を変えたこの１冊（作家２４人の名作鑑賞）と私を変えた１枚（ジャズ喫茶紀行）のパクリみたいになってますが違います

私の転機となった話です

 

２０年務めた大家畜獣医から小動物の世界へ！　

子供の頃から本当にしたかったことが出来る！！とワクワクしながら飛び込んだんですが、現実は厳しかったです

 

ビジネスですから、シビアです

病院建物の家賃とか 従業員の給料とか 機器のリース代とか 院長の外車の買い替えとか 考えたら当たり前なんですが、TNRや保護猫活動の入る隙間がないのです

低価格診療とかあり得んのです

院長の考え方次第で、値引きと言うのは多少、あっても限界があります

 

当然、院長ともうまく行きません

なので、代診を２か月で辞めました

無謀でしたが、諸々、納得できない事も多かったのです

勢いで辞めて　これから どうするかな～と考えた時期がありました

まさかの無職です

TNRはやってきましたが我流です

大動物の臨床はやってましたが、小動物のクリニックを開業する自信も資金もありません

完全にダークサイドに堕ちてました

 

遊興する金もないし、図書館へ行くだけの日々です

通ってたのは古い小さな図書館ですが、ある日、ロビーで絵画展が催されてました

アマチュア、趣味の人の絵なんだろうと思いました

警備もないし、好きにみていい、無料の展示でした

 

が、１枚の絵に釘付けになります

 

それは猫が金魚とともに水流に乗ってる構図の絵でした

タイトルは「ぐるぐる」とあります

その絵だけが別格で　光を放ってるように見えます

 

その日から、その絵を目当てに図書館へ行きました

この人だけ、プロなんだろうか？と思いながら

 

しばらくして絵画展は終わり、絵は撤収されました

２度と見れないのか・・・と思いました

 

自分はルーブル美術館にも行ったことはあるし、鏑木清方、ミュシャその他　全国の美術展で作品をそれなりに見てきた方だと思いますが、「こんな絵が家にあったらなぁ・・・」と思わせるのは「ぐるぐる」だけでした

 

その頃の絶望的な自分の精神状態が　

外で暮らす猫を何とかしたいのに！！という気持ちが

猫をイキイキと描いたその絵が

そう思わせたのかもしれません

 

それから、すぐに全国各地で出張TNRをしてる団体の活動を知りました

知ったその日に宿も取らず、駅に野宿覚悟で近畿地方で開催されるＴＮＲ手術に出席申し込みし、夜の列車に飛び乗り、近畿へ向かいました

 

まるでギターケースに野心と夢だけを詰めて上京するミュージシャン志望の若者のようなテンションでしたが、実際はエコバックのみ持った中年です

なぜ、エコバックなのか？明らかに焦りすぎです

 

そして１日だけの手術に参加し、戻ってきて開業すると決めました

 

中古のオートクレーブと診療手術台　

２つで１３万円

これだけを買っての開業でした

 

それからあの絵の事は心の奥へ沈んだように忘れていました

 

７年たったある日、カフェ五匹の猫さんのブログで見たようなタッチの絵が紹介されています

「ぐるぐる」ではないけど　心の奥底から「ぐるぐる」が一気に浮かび上がってきました

カフェのマダムに伺うと、間違いありません

「ぐるぐる」の画家さんでした

 

石井清子先生と言う画家さんです

そう言われると、７年前、通った絵画のところに記載されてた名前だと思い出します

ご縁があるのだと思いました

 

石井清子先生の作品は

２月１３日～第９回関門猫海峡で展示されます

 

また、３月１４日～福岡市美術館で展示が

 

５月３日～小倉井筒屋でも個展が催されます

 

廃人のような私に再び希望と駆けだす勇気をくれた猫達が沢山、登場する展示となると思います

皆さんも是非、猫達に会いに行って下さい

 

 

※行ってみて絵のモチーフが猫でなく　抽象画だったとしても責任は負いかねます