ビジネスチャンスの獲得を目的とした、アート作品配信プラットフォーム

 

【はじめに】 

SNSにてイラストの有償依頼を受付け、活動している「けいちや」と申します。小中学生時代は漫画家を志し本格的に絵を描き始め、現在はイラスト作品を中心に創作を行っております。絵のコンセプトはポップかつコミカルなものが多く、主に以下のコンテンツでご依頼をいただいております。

・「結婚式ウェルカムボード」

・「SNSアイコン・ヘッダー・サムネイル」

・「小説・ライトノベル・挿絵」

・「インテリア装飾」 

 

 定期的にご依頼をいただけるようになるまでは、ひたすら作品をSNSに投稿しつつ、友人・知人からの依頼をきっかけに、身近なコニュニティから認知拡大を進めるとともに、商業施設のフリースペースや無料ギャラリーへの展示を希望し、作品を発表する機会をいただきながら活動してまいりました。これらの経験から、あらゆる要望への応対力や絵の応用力、そして金銭的対価が発生することに対する責任と重みを知り、お金をいただける作品とはどういうものなのかを現在も日々模索しながら創作を進めております。

 

【概要】

本プロジェクトでは、雑誌及びギャラリーの要素を内蔵させたアプリケーションを開発し、そこに掲載するアマチュアのイラストレーター及びその作品の認知拡大を図るとともに、ビジネスとして創作を行うにあたって風通しの良い環境を提供いたします。

 

【インセンティブ】

SNS上で活動している過程で、「技術」はあるが仕事に結びついていないイラストレーターが数多くいることを知りました。ビジネスへの結びつきは、「目的」があり「理解」のしやすい作品を創作出来るかが重要であると考えています。つまり、目的に合わせた作品を描けるノウハウが商業化する上での条件であり、私はそれらを、景観や雰囲気に作品コンセプトを合わせなくてはならない商業施設のギャラリーに照準を向けて創作をした経験を経て身に着けることができたと感じています。自身が有償依頼を受けられるようなるまでに必要だと感じたノウハウやスキル、眠れるリソースである「アマチュアのイラストレーター」とその「作品」を活用し、彼らがビジネスチャンスを獲得しやすい仕様の作品発表の場を提供することができれば、取引が活発化し恒常的に創作へ充てる利益を得られる仕組みを構築できるとともに、他国と比べて浸透していない「アートへの投資文化」の間口を広げることが出来ると考え、本企画を立ち上げました。

 

【プラットフォーム イメージ】

 

【サービス内容】

「掲載者へ向けたサービスと機能」

(1)言語情報の掲載

・作品掲載時にタイトルや製作背景、説明文等を付帯し、セルフプロデュースを行える仕様とします。言語にて情報を抽出できる作品は、ねらいが明確に描かれていることが多く、わかりやすいです。また、言語情報を加えることで、絵だけでなくエピソードや製作背景、著者の境遇からも関心や共感を生み、幅広い鑑賞者層からの注目を集めることを狙います。

(2)締め切りの設定・掲載を予約制にし、作品の完成や納品するにあたる時間的な意識を身に着けてもらうことを目的とします。アーティストは出版社が刊行する雑誌の掲載をデビューと定義し、目標とする者も多いです。本企画では、それら雑誌掲載を希望する者向けに、疑似的に掲載を経験できる場とします。

 

「閲覧者・購入者へ向けたサービスと機能」

(1)作品売買・完成品の販売や一般的な製作依頼のほか、依頼者の条件やキーワードに沿って、複数のイラストレーターが依頼者へ内容を提案する競争入札制度(コンペ)を導入します。

(2)価値の適正化・商業において絵の価値とは金額であり、価値をつけるのは買い手です。完成作品の値付けに限り、一定以上の金額は買い手が設定し取引を行うこととします。

(3)用途を基にした配色診断・購入及び創作依頼を行う作品の用途が確定している場合、景観や雰囲気などTPOに適する色相の相性をAIにて診断し、参考として創作者へ配色を伝えられる仕組みづくりをします。

 

【表示イメージ】

 

【想定費用】

・クラウドファンディング支援希望額：\4,000,000

・達成後手元支援金　　　　　　　　：\3,472,000

・要件定義・設計・デザイン　　　　：30万×0.3人工×20日÷２＝\900,000

・開発費用・ＰＧ　　　　　　　　　：30万×0.3人工×20日÷２＝\900,00030万×40日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＝\1,200,000

・保守費用・サーバードメイン　　　：10万×5か月＝\500,000

・合計　　　　　　　　　　　　　　：＝\3,500,000

 

 

【収益モデル】

・作品使用権契約料：先方との協議による／件

・依頼仲介料　　　：有償依頼金額の10%／件

・広告料　　　　　：50円／クリック数

・グッズ、画像販売：取引金額の10%／件 【短期収入目標】

 

【収益シミュレーション】

・登録イラストレーター　：100人

・閲覧者インプレッション：10,000人／月

 

・依頼仲介料：\5,000×10%×70件　　 ＝\35,000

・広告料　　：\50×2,000回 　　　　　＝\100,000

・グッズ販売：\2,000×10%×50件 　　＝\10,000

・画像販売　：\500×10%×100件 　　 ＝\5,000

・合計　　　　　　　　　　　　　　　　 ＝\150,000

 

【ターゲット】

「掲載者」

・ビジネスを行う上で良識や常識のあるイラストレーター

・SNSを活動の場とするイラストレーター

・語れる生い立ちや境遇を経験したイラストレーター

・本システムをステップにしてプロやデビューを目指すイラストレーター

・具体性や目的のある商業向きの作品を創作できるイラストレーター　など

 

「閲覧者・購入者」

・日常、ライフイベントにてアートが必要な方

・娯楽としてアートを楽しみたい方

・著者または作品のエピソードに興味を持つ方　など

 

【競合環境】

・方策類似したサービスやコンテンツは他に様々ありますが、本企画では、依頼の応対や著者の技量の透明性を重視したビジネス的な側面と、閲覧するだけでも楽しめる娯楽性の二面を有することで他のアプリケーションとの差別化を図ります。

 

(1)AIイラストとの差別化

・本システム掲載の作品はすべて人の手で創作したものを取り扱うとともに、（ギャラリー出展時の作品解説のように）言語情報を付与します。作品に込めた想い、目的や創作背景を言語化することで、より深みがあり親しみやすい作品を結集させたいと思います。

(2)クラウドソーシングとの差別化

・作品購入や創作依頼をする側の心理として、初見で無名や実績のないイラストレーターに注文するのには些か抵抗があります。まずは取引の前段として、著者ないし作品について知ってもらうために、ギャラリーとしての機能を併設いたします。

・前述の【閲覧者・購入者へ向けたサービスと機能】を導入いたします。

(3)主要SNSとの差別化

・昨今問題となっている無断転載やトレースをめぐる著作権法への抵触、並びに虚偽の自作発言などから著者や作品を守る機能を付与します。(画像保存・スクリーンショットの規制、画像データとしての販売)

・創作依頼と応対にまつわるトラブルへの対応策として、依頼・決済ページを充実化いたします。

・コメント欄について、誹謗中傷トラブルのリスク回避の観点から、コメントを記載するにあたって規約同意画面を表示いたします。

 

【リスク】

・問題点におけるQ＆A

Q１：アーティスト、閲覧者はどのように集客しますか。

A　：自身及び知人のSNSアカウント(各フォロワー6,000人程度)にて広告宣伝を行い、認知拡大を図ります。

Q２：プロジェクトを継続するにはどの程度の収入が必要ですか。A　：収入が月額の保守費用を上回ることが条件となります。採算が深刻な場合は一時運用を休止いたします。

Q３：支援金が集まった後にシステムの設計変更等はありますか。A　：発生する場合がございます。設計詳細をさらに具体化していく中で、利用者にとってより有益な仕様や機能の発案に至った場合に想定されます。

Q４：設計費用に支援金の過不足が生じた場合どのような使途になりますか。

A　：金額によりますが、不足分に対しては自費で対応いたします。支援金が過剰になった場合は、翌年度の保守費用に充当させていただき、より長期な事業の継続を目指します。

Q５：集客が見込めない場合のスタートアップはどのようにいたしますか。

A　：導入時、及び実績を作る場合においても、自身や知人の作品のみで運用を開始いたします。

Q６：サーバーにトラブルが生じた場合の対応について教えてください。

A　：保守契約を締結いたしますので、復旧作業を委託いたします。依頼や取引中のコミュニケーションの断絶防止については別途対応を検討いたします。  

 

【規約】※検討中

 

【想定機能】

・自動音声

・スクロール

・しおり

・縦横閲覧画面選択

・画像購入

・スクリーンショット規制

・ページ自動進行

 

【さいごに】

私は抽象画があまり好きではありません。創り手側としての役割や責任を知っているからこそ、価値も見解もすべて鑑賞側に委ねるような作品を作るのはどこか不安で、気が引けてしまうからです。抽象的な作品を含む芸術作品全般、各個人はメッセージを感じ取り、背景を推測して楽しむ娯楽としての意味合いが主ですが、傍ら創り手の境遇が価値や評価基準に干渉し、作品そのものだけで良し悪しをつけてられていない実態に疑問が残ります。それならばいっそ芸術は、「作者」という情報すら不明瞭な、匿名性の高い分野になったほうが面白いとさえ思います。鑑賞側の楽しみ方は自由です。今回私が提示した内容は、創り手であるアマチュアイラストレーターがビジネスを意識するのであれば、抽象画家であってはいけないのと同時に、鑑賞側とは違い、描き手側は「娯楽ビジネス」であるということを認識しておかなければならないということです。より理解しやすく、より共感を生み需要を満たすことができるのであれば、言語的な情報の付与をはじめとした、従来鑑賞側が好んでいた余白を侵害するような手法に挑むのもまた面白いと思っています。