２．胆道がんの治療の難しさ

 

 

胆管がんと胆のうがんも膵がんと同様、可能な限り早く診断する努力が重ねられています。 胆管・胆のうは、肝臓で産生される胆汁を一時貯留し十二指腸へ流す管腔構造の器官です。

 

 

 

胆道（胆管・胆のう）の壁は消化管に比べると薄く、胆管・胆のうがんは内腔に沿ってがんが伸びて育つことがあります。手術は膵がんと同様、大手術になることがほとんどであるため、手術前には病変の広がりを含めた確実な診断を行う必要があります。 

 

胆管・胆のうがんが手術不能の場合には、抗がん剤による治療を行います。膵がん同様、治療成績は確実に向上していますが、抗がん剤治療を開始すると主に体のだるさや食欲低下が生じ、日常生活は変化します。副作用対策も発展しており十分に対策をとりますが、治療の前には確実な診断を行う必要があります。 

 

 

 

腹部エコーやCT、MRIで胆管・胆のうがんが疑われた場合、膵がん同様内視鏡による検査を行います。

 

胆管・胆のうは中空の管腔器官であるため、がんを疑った場合には針穿刺を行うことは推奨されていません。レントゲンによる透視下に胆汁細胞診や胆管生検、または近年急速に普及している胆道鏡を用いて直視下に胆管生検を行います。

 

透視化の胆管生検と胆汁細胞診は感度4-6割、直接観察しながらの胆道鏡下胆管生検であっても診断能は7-9割とされています。胆管は細く腫瘍も小さいため、採取できる組織が少量であることが特徴です。

 

 

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