
支援総額
目標金額 1,500,000円
- 支援者
- 40人
- 募集終了日
- 2023年12月22日
労働者の福利厚生、人権を見放したインドネシアのアブラヤシ農園
【残り2日!】目標達成まであと約30万円、ご支援お願いいたします。
ご支援募集期間中のおそらく最後の活動報告となると思います。数日前まで、現地調査のためインドネシアのプランテーション現場で取材活動をおこなっていました。今回の報告では、マレーシア国境近くのアブラヤシ巨大農園で見聞きした農園労働者の状況についてお伝えします。
企業による住民の土地収奪を検証するための調査でした。しかし、マレーシア(サラワク州)とのアルク国境検問所から数キロのインドネシア・西カリマンタン州の巨大農園では土地問題以上に農園内の劣悪な労働環境がクローズアップされていました。給料の不払いが長い間つづいていると聞き、労働者を支援する活動家とともに農園を訪れました。ずっと以前から労働搾取、児童労働、人身取引などが横行するインドネシアやマレーシアのアブラヤシ農園は「現代の奴隷制」などと批判されてきました。
訪れた農園会社では今年8月に給料の不払いなどを原因とする大規模な労働争議が警察や軍の出動をともなう暴力紛争に発展しました。インドネシア有数の農園企業(DP社)の傘下に入る農園会社数社が集中しているエリアの一角です。一帯の農園会社が雇用する労働者はおよそ一万人いると聞きました。かつてはこうした会社が農園を拡大するために過酷な先住慣習地収奪が発生した場所でもあります。
通常、こうした巨大農園の場合はとくに、多くの保安要員によって厳重な管理が敷かれ、メディアやNGOなどは容易に農園内部への立ち入れは許されません。しかし今回は、これからお話しするように会社の管理体制が半ば崩壊した状況の中、労働者グループと信頼関係を築いてきた支援組織の代表者が同行してくれたために、園内で視察、取材が可能になりました。これまで20年くらいインドネシアのプランテーション企業の問題をフォローしてきた筆者にとってもほとんど初めての経験です。
親企業のDP社のオーナーはこの8月にスマトラのリアウ州で不正な農地買収に絡む汚職事件のために逃亡先の台湾からインドネシアに戻ったところを検察に逮捕されました。およそ70億米ドルの州経済損失をもたらした、インドネシア国内最大の疑獄事件のひとつといわれ、オーナーはすでに収監されています。この汚職事件の重大さもさることながら、その企業グループがいまだに操業を続けられていることも驚きです。ただ、園内の事務所に管理職層の姿は見当たりません。労働者たちが自主的に操業をどうにか継続しているという風に見えます。
争議の責任者で労働者組織のリーダーであるAさんに話を伺いました。
15年ほど前に「トランスミグラシ」と呼ばれる国の労働移住政策で人口稠密な西ジャワからこの農園に移住し契約労働者として働いてきました。当初は会社の御用組合に加入していましたが、一向に労働環境の改善がはかられない状態のまま、仲間たちを組織していまの労働組合をつくりました。左遷など数々のハラスメントを受ける中、給料はおろか、雇用保険、健康保険など会社負担の福利厚生の支給がされず、契約にある給料の未払いが長くつづいていました。園内の搾油工場労働者や日雇い労働者、会社に土地を提供したプラズマ小農たちも同様の劣悪な待遇を受けてきたようです。組合の労働者たちが中心となって7月にストライキを敢行、会社のゲートを封鎖します。しかし会社側から歩み寄りの姿勢は一向に見られません。次第に妻や子供たちもデモに参加するようになった段階で機動隊をふくむ地元の警察、国軍、会社の保安要員たちが入ってきてデモは解散に追い込まれます。警察が放つゴム弾や催涙弾が引き金となってゲート一帯は一時、騒然としたカオス状態になりました。子供たちが泣きながら逃げ惑うのを目の当たりにしたAさんたち労働者は会社や警察の車両に向けて投石をはじめました。ストライキは20日間つづきました。現地の多くの報道では、労働者たちによる暴動といった捉え方がされていますが、Aさんたちの生の声を聴く限り、今回の騒動の原因はもっぱら会社側の長期にわたる契約不履行にあります。「自分たちは会社が潰れることを望んでいない。少しでも福利厚生が改善し、ちゃんと働き続けられることを望んでいる」とAさんは最後に述べてくれました。
視察の最後にAさんたちに農園の一角にある墓地に案内されました。普通なら、移住先で亡くなった遺体は故郷に返され先祖と同じ場所に埋葬されます。現場につくられた墓地に埋葬されること自体、異常なうえに、この墓地は専用に区画された造りになっていません。植栽されたアブラヤシの間を埋めるように何基もの墓石(イスラムの墓石も十字架の墓も)が置かれています。最近、不慮の溺死で亡くなった幼い姉妹の墓は手作りの十字架が建てられているだけです。すべてのブロックを合わせるとおよそ百体が埋葬されていると聞きました。この農園で育てられたアブラヤシの実を原料とするスナックや食品製品が食卓に並べられるのを想像したときに胸が潰れる思いをしました。
リターン
3,000円+システム利用料

お気持ちコース
・感謝のメール
・SADIA Mukah活動報告
感謝のメールを送等せていただくとともに、SADIA Mukahのフィールドワークのアップデートをお伝えしたいと思います。
- 申込数
- 14
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月
10,000円+システム利用料

SADIA Mukah特製のシャツもしくはキャップ
・SADIA Mukah特製のシャツもしくはキャップ
・感謝のメール
・SADIA Mukah活動報告
- 申込数
- 5
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月
3,000円+システム利用料

お気持ちコース
・感謝のメール
・SADIA Mukah活動報告
感謝のメールを送等せていただくとともに、SADIA Mukahのフィールドワークのアップデートをお伝えしたいと思います。
- 申込数
- 14
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月
10,000円+システム利用料

SADIA Mukah特製のシャツもしくはキャップ
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・感謝のメール
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- 申込数
- 5
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2024年2月

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