プロジェクト 公開レスキュー訓練IWATE2024を終えて
感謝
多くの支援者の皆様に支えられ、無事に公開レスキュー訓練を終えることができました。
例年、運営費に多くを費やすことができず、ボランティアスタッフは有志の気持ちで集まっていただき、訓練参加者にも不便をかけることが多かったと思います。
しかし、今年は皆様から多くの支援を頂くことが出来たおかげで、充実した訓練会を挙行することが出来ました。
そして多くの注目も得ることができたのも、クラウドファンディングの達成があってのことと感じております。
改めて支援していただいた皆様には謹んで感謝申し上げる次第であります。
公開レスキュー訓練の報告
今回の公開レスキュー訓練は2024年6月15、16日の2日間に渡り行われました。
参加チームは、北海道、岩手県、山形県、千葉県から集まり、他に個人参加として、群馬県や栃木県からも参加がありました。
また、ボランティアスタッフ、傷病者役も全国から集まっていただきました。
訓練を行った場所は一関市厳美町祭畤にある災害遺構旧祭畤大橋とその周辺です。
栗駒山の麓に位置しますが山深いところにあり、最寄りのコンビニまでも車で20分以上かかり、展望のための東屋や駐車場はあってもトイレもないような場所です。
そんな場所で朝から夕までを2日間訓練を行いました。これまでは、仮設トイレも参加者が集合する場所の近くに1箇所だけ設けていましたが、今年は支援いただいた資金により配布物やポスターを作成することができ、多くの見学者の来場を見込み仮設トイレを旧祭畤大橋対岸の展望の丘に配置することが出来ました。
15日の訓練は7チーム編成で4つの想定を行う予定でしたが、参加者にはご理解いただき、スケジュールの都合から最後の1巡を取りやめることになりました。運営の不手際で申し訳ないことをしたと感じています。
16日は、大規模災害を想定して、混合チーム3チームで訓練を行いました。初顔合わせ同士でチーム活動をするのも公開レスキュー訓練ならではです。
捜索犬も加わり行方不明想定の傷病者を探す訓練も行われました。
公開レスキュー訓練の最も特徴的なことは、ウィルダネスメディカルアソシエイツジャパンのインストラクターが医療想定を監修して、それを一般の方が傷病者役として参加し演じていることです。時にインストラクターやメンバー自らが傷病者をこなします。さらに演技経験者が迫真の演技でレスキュー隊員を実際の現場と思わせる世界へと引き込みます。
そんな傷病者役を、今回のクラウドファンディングのリターンの1つとさせていただきました。
こちらが実際にリターンで傷病者役をしていただいた方です。わざわざ遠くから来ていただき、こうして協力頂いたことにただただ頭の下がる思いです。
イベントの実施
16日は訓練の傍ら、子どものためのイベントを中心に見学者への対応もいたしました。
例年、国道の橋の上からの見学者が多く見られ、通過車両との危険な場面も見られたのですが、今回は支援を使わせていただき、警備員に路肩規制をしていただきました。歩道のない橋の往来やちょっとした見学に安心感を産むことが出来ました。
好評いただいたキッチンカー
昨年からキッチンカーに来ていただいていましたが、不便な環境とタイトなスケジュールで参加者、スタッフの皆さんが満足に食事も取れないことから、これも皆様から頂いた支援を使わせていただき、参加者、スタッフへ昼食を支給することが出来ました。
オリジナルTシャツの作成
例年参加費をいただき、そのうちから傷害保険を掛けておりましたが、今回その傷害保険も御約束どおり皆様からの支援を使わせていただき、代わりに参加者にはTシャツを配布することが出来ました。
このTシャツはリターンで希望された方にもお届けされるものです。7月半ば頃までにはお手元に届くよう手配をしておりますのでもうしばらくお待ちください。
収支報告
- 支援金受取額 1,204,866円(予)
- 事前準備および当日対応(事後の謝礼や交通費込)...約65万円(予定80万円)
- 関係各所との渉外
- タイムテーブルやレスキュー想定と試験および安全確認
- 実行委員会およびボランティアの募集とその交通費等
- 仮設トイレやキッチンカーの手配等…約15万円(予定15万円)
- 当日傷害保険…約15万円(予定15万円)
- 交通誘導費… 約10万円(予定12万円)
- 配布物作成… 約12万円(予定5万円)
- リターンの物品代…約13万円(予定33万円)
- 支出合計 約130万円
- 収支 約 -10万円(差額は参加費、協賛金で賄います)
リターンの発送状況
- 傷病者役のリターンは公開レスキュー訓練で無事実行されております。
- 感謝のメール、お手紙、報告レポートは6月中にお届けいたします。
- カラビナのリターンをご希望の方には6月中にお届けいたします。
- Tシャツのリターンをご希望の方には7月中旬までにお届けできる予定です。今しばらくお待ちください。
- マンツーマンでロープ技術を学ぶリターンはすでに1件は実行され、残り2件も調整中となっております。
今後について
来年も公開レスキュー訓練を実施します。公開レスキュー訓練IWATE2025はすでに始動しています。皆様の支援のおかげをもちまして、今公開レスキュー訓練IWATE2024では多くのものに挑戦し、多くのことを得ることが出来ました。しかし、それと同時に運営として多くの課題も残しております。これからの1年を通してそれらの課題解決に力を注ぎ、訓練に携わる者だけではなく、見学に来ていただける方々にも「命のバトン」を繋げるよう尽力を惜しまない所存でございます。
今回お力をお貸しいただいた皆様にはこれからを見届けていただき、来るその時にはまたお力添えいただけますようよろしくお願い申し上げます。
公開レスキュー訓練IWATE実行委員会
日本空糸株式会社 代表 伊藤徳光