「原爆の日」前夜、ひろしまかがり灯の祭典で鎮魂の灯をともす。

- 世界のグラウンドゼロ・広島 -
平和を願う心の灯を絶やさぬために。
 

 

はじめまして！目に留めていただきありがとうございます。

「ひろしまかがり灯プロジェクト」実行委員の坂田 由記と申します。

 

「ひろしまかがり灯プロジェクト」は、戦後70年の節目である2015年の4月に、平和都市の使命を果たし、世界平和への願いの道しるべとなることを目的に立ち上がりました。

 

同年8月、広島原爆ドーム前の元安川に、応援者のみなさまによる寄付と協働により作成された15基のかがり灯を浮かべました。以降、毎年8月5日の平和記念式典の前夜に「ひろしまかがり灯の祭典」を開催しています。

 

平和の灯（ともしび）から採火する点灯式をへて、燃え盛るかがり灯に、鎮魂・慰霊・それぞれの平和への祈りを託します。

 

 

2017年からみなさまの想いをかがり灯に託す取り組みをはじめました。

 

「願い札」を考案し、平和への願いをご記入いただき、かがり灯に焚き込むことで昇華させています。

 

原爆や戦争による死没者の慰霊・供養・追悼の意を込めた「かがり灯」の炎に、たくさんの方々の平和への祈りを託していきたい、そう思っています。

 

しかし、「かがり灯プロジェクト」の実行委員は、高齢者がほとんど。

 

後世に平和への祈りを継承していくには、実行委員会のメンバーの力が及ばないところが多々あるのが、正直な現状です。

 

 

現在の活動を若い世代の目線に置き換え繋いでいきたい、子供も大人も有意義な時間の中で平和について知る機会を作りたい、そんな仲間の声もせわしく過ぎる毎日の中で実現しない状態にあります。

 

これまでは、支援者に直接お会いし、自らの手で願い札をお渡ししていました。しかしそれでは活動している内容を知っていただく事に限界があり、もっと多くの方に祭典があることを知っていただきたいと考えるようになりました。

 

心にともる平和への灯を、100年先も絶やさない。

そのためには、皆様からのお力添えが必要です。

 

 

 

5年前、初めてのかがり灯は何もかもがまるで手探りのまま、わたし達は元安川にともしびを浮かべるだけで精いっぱいでした。

2回目のかがり灯の祭典は念願の8月5日に決めることができ、まるで奇跡が起こったかのように感じ、皆で喜んだものです。

 

 

それから毎年、かがり灯によるお焚き上げだけでなくアーティストの方々をお呼びするなど、様々なイベントへの取り組みにチャレンジしてまいりました。日本の伝統文化を取り入れることを意識している、“親水テラス”でのステージも、そうしたイベントのうちのひとつです。

 

親水テラスのステージでは、全国100人以上の聖歌隊のグループ「ワンドロップ」による大合唱、メンバーによる楽器の演奏、平和をモチーフにした舞踊をボランティアにより開催しています。迫力のある聖歌隊による歌声は観光でたまたま通りがかった外国の方も自然にその場で聴いておられました。

 

 

なぜ、私たちはこうしたイベントを通して「平和」を伝え続けようとしているのか。

それは、私たちが日常的に「平和」について考える機会が少なくなってしまったり、「平和」への想いが日々変化していることを感じるためです。

 

「平和」について、私たちが日常的に触れるときは、どうしても家族内での話にとどまってしまったり、学校などにおける学習の一環としてとどまってしまったり、ということが多いです。

 

その一方で、「ひろしまかがり灯プロジェクト」というイベントを通じることで、世代の違うメンバーが平和をテーマとしたかがり灯の祭典のために集まる機会を得る事が出来ました。

 

それぞれ、世代や価値観、体験など異なるものの、平和への思いは共通していることに気付くことができ、とても親近感が湧きました。

 

 

平和がテーマになった時、広島の人は小学生の頃から学習しているため、大人になり忙しい社会人生活を送り始めると、振り返ったり、改めて考える機会を持たない人も多い傾向にあります。

 

しかし今だからこそ、別の側面から考えていくべきだと思います。そして、そうした機会を自ら求めることは大切だとも、思っています。

 

原爆に遭いひどい経験をした事を語れる人が少なくなり、親から語り継がれた話だけでは、時代の違いによってそうした経験を想像することのできる子どもたちは、どんどん減っているのが現状です。

 

だからこそ、いま、「今」を生きる人たちが、今の言葉や体験に置き換える必要があるのです。

 

 

 

 

「ひろしまかがり灯プロジェクト」はまだまだ、成長段階です。

 

平和を祈る灯を絶やさないことを目指して活動しておりますが、昨今では、「8月6日」が何の日なのか、ピンとこない人も多いのです。

 

ステージでの演奏披露

 

平和や原爆ドームにこだわりすぎると、思想めいた、宗教のような印象がついて回る事もよくあります。それはもともとどんな所だったのか、どんな文化があり、どんな街の景観で人々が生きていたかは話されません。

 

8月6日がどんな日なのか、またその時期に平和について関心を持つことに意義があると思います。被曝体験者やその子供の世代が離れていく現実も合わせると、平和とはどういった世界観なのかを知るには、やはり8月6日が大切です。

 

これまで祭典のミーティングだけに留まり、メンバーから出された複数のアイデアを形に出来ませんでした。これからは原石であるアイデアに磨きをかけ、1歩ずつ実現させるための力を持たなければなりません。

 

 

昨年は西日本豪雨災害の影響で寄付金を集める事が困難になり、第4回目の祭典は幹部自ら持ち出し、まかないました。

 

今回クラウドファンティングに挑戦させていただくにあたり、今まで自己資金で活動を続けていた幹部の「続けたい」という熱意や思いを継ぎながら、もっと若い世代の方にもご参加いただきたいと考えています。

 

祭典に参加していただく事で、これまでにない景色が広がり、未来を切り開いていける力となるはずです。

 

8月6日のその日、悲劇に見舞われた元安川に船から平和への願いを点火してみませんか。^*1

*1：イベントは荒天時中止、小雨の場合は決行とします。

 

Water Fireーーそれはきっと輝く平和の灯となるはずです。

 

かがり灯点灯の様子

 

＊資金使途につきまして＊

 

イベントには、合計でおよそ170万円の資金が必要です。

今回クラウドファンディングにて皆様からいただきましたご支援は、イベント運営のための一部資金として大切に充てさせていただきます。

 

■必要資金内訳

元安川に浮かべるいかだ    1,000,000円
船    200,000円
運搬トラック    50,000円
照明    100,000円
PA    200,000円
音響    50,000円
写真撮影    30,000円
広報費    70,000円

 

 

今回、5000円以上ご支援いただいた方には、願い札に記載するメッセージを私どもが願い札に代筆するという形で、イベント当日の「お焚き上げ」にご参加いただけます。

 

今回のクラウドファンディングがたくさんの方々に平和について考えていただくきっかけとなり、皆様の平和への祈りを未来につなぐ一歩となりますことを願っています。

 

皆様からのあたたかいご支援を、心よりお待ちしております。