高齢者がいきいき過ごせる場を！「ささえるさんの家となみ」

はじめまして、鷲北裕子と申します。チューリップで有名な富山県砺波市（となみし）に生まれ育ちました。

単科の精神科病院に受付として勤務し、足かけ30年。一念発起して通信制の大学に入学して、精神保健福祉士の資格を取ろうと決心し、仕事を持ちながら夜な夜な勉強しました。

その後、富山福祉短期大学の北澤先生が担当されていた臨床美術(クリニカルアート)の体験会に母と参加したことがきっかけとなり、「臨床美術」のすばらしさに感動し、「こんな楽しいことは私と母だけのものにしておくのは勿体ない！」と、新富アートクラブを設立しました。

そしてこの4年間、地域サポーターとして、新富アートクラブで地域の高齢者の方々と共に臨床美術を楽しんできました。

生まれ育った砺波の町も年々空洞化現象が起こり、高齢化率は3割に近づいています。80代の親を60代の子供夫婦がみる高齢世帯、あるいは高齢者の独居世帯が目立ちます。行政を頼るだけでは街が成り立たないとの危機感を覚えます。

新富アートクラブは、そんな高齢者の方々がいきいきと集まってみんなで楽しめる場でした。しかし、今回、利用していた公民館の取り壊しを機に、新しく公民館ができるまで活動できる場が失われてしまう危機が訪れました。

そこで、私は公民館ではできない自由な視点でもって、町中にある築90年の我が家の空き家をその場づくりに活用したいと考えるようになり、『ささえるさんの家となみ』を立ち上げることを決心しました。

そのオープンにあたり、自己資金で改修等は進めてきましたが、必要になる備品を購入するための費用までまかなうことが難しく、今回のクラウドファンディングで皆様からご支援いただきたいと思いました。

祖父と父が残してくれた昭和初期の建物、地域の方にも愛されたお店。地域の方の居場所として蘇らせることができればこんなにうれしいことはありません。みなさま、温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

30年間単科の精神科病院に勤務し、受付業務から見える社会。引きこもりの方々がどんどん増えることに心が痛みました。家族が変われば何かが変わるのではないか、家族に対する支援がしたいと思い、通信制の大学に入学し精神保健福祉士を学びました。

仕事を持ちながら勉強を続けるなかで、キャリアアップを目指す仲間にもたくさん出会いました。人生における財産です。

そんな中、今ご指導いただいている富山福祉短期大学の北澤先生が担当の臨床美術の体験会がありました。友達に誘われるままに、｢和紙でつくる紫陽花｣というコースに、何をするのか全くわからない状態で、渋々参加しました。

それがあっという間の2時間！自分だけの紫陽花ができあがりました。美術に対する嫌なイメージが払拭された瞬間でした。

こんな楽しいことは私と母だけのものにしておくのは勿体ない！地域の方々にも体験してもらいたいと思ってしまいました。そこで北澤先生にお願いして、快く引き受けてくださり、新富アートクラブが立ち上がりました。

公民館での活動でしたが、早4年が経ちました。高齢の方々がいきいきと参加される姿に毎回感動しています。

参加された方々からも、臨床美術の面白さや魅力について、このような嬉しい意見をいただいています。

無の境地になることができ、毎回あっという間の2時間です！(80代女性)

 

臨床美術はまさしく「みんな違ってみんないい」だと思います。 (70代男性)

 

その瞬間でひらめいて、自分だけの感性で作品が仕上がる、そのワクワク感がたまりません(60代女性)

私の住む街は砺波市の中心部です。しかし、郊外に移り住む方々が増えて、街中空洞化現象が起こっています。高齢化率（65歳以上）が3割に近づいています。高齢者の独居世帯も年々増えており、高齢者の孤立化も進んでいるように感じます。そういった状況を打破するために、ご近所さんの見守り、また他者との交流の場を維持することが大切と感じています。

今や人生100年時代。単に長生きするのではなく、やっぱり｢住みなれた地域でいきいきと暮らしたい｣ではありませんか。そのためには自己肯定感を高め、生き甲斐を感じられる健康寿命を伸ばすことが重要だと思うのです。

「臨床美術を活かして、お世話になった砺波にできることは何かないか」その思いから今回のプロジェクト立ち上げに至りました。

アートクラブで4年間活動する中で、誰でも楽しめる臨床美術の素晴らしさに改めて気づき、より多くの方々に参加できるようになればと思いました。

さらに今後、高齢者の支えになるのは支援を受けるだけの生活ではなく、地域や家庭に役割を持った生き方が重要となると思います。個食や孤独を避け、楽しく集える地域の居場所が必要と強く考えていました。

そんな中で、アートクラブの活動場所であった公民館の改築に向けての取り壊しが決まったことを機に、そんな高齢者の方や孤立しがちな方々の居場所となるように、我が家の空き家をリノベーションしたいと決心しました。その名も「ささえるさんの家となみ」。

昔、祖父と父が鋸製造販売をしていた我が家は築90年昭和レトロ満載の建物ですが、皆で活動できる広いスペースにリフォームをしているところです。

今回のクラウドファンディングでは、皆さんからのご支援をいただいて、このスペースで使用するテーブルと椅子をはじめとした備品の購入にあてたいと考えております。今後の「ささえるさんの家となみ」の活動をどうか皆さんのお力で支えていただけませんでしょうか。ご支援、応援、よろしくお願いいたします。

楽しいことと、それを可能にできる｢場｣があれば、いろいろな出会いが生まれるのだなと、この4年の新富アートクラブの活動を通して感じました。

今ある街の資源をシェアして有効活用し、人が繋がることで、行政に頼らずとも役割のある生活や自己肯定感のある生活が送れることができます。また、それがしいては街の活性化に繋がると考えています。

「ささえるさんの家となみ」が、皆さんにとって、

・高齢の方でも、その方ができることを見つけ、役割を持っていただく。そして日々の生活にやりがいを持っていただく。

・仕事をリタイヤした仲間がこれまでに培った体験を地域の方に還元し、自分も楽しめる。

そんな居場所となるようにします！

そして何より、自分自身も含め、この場に関わった方々が、楽しく齢を重ねられるようにしていきたいと願っています。

みなさまの温かなご支援を、どうぞよろしくお願いいたします！