障がい者の方に、一般就労への一歩を。就労支援B型事業所を開設

 

ページをご覧いただきありがとうございます。株式会社240RISING. の西尾 昇と申します。私は、障がい者職業センターでの勤務を経て、「働きたいのに、働き方がわからない」という困難を抱える障がい者の方の就労支援を行うための会社を知人と立ち上げ、いまに至ります。

 

これまで8年あまり活動を続け、現在は地元高知の他団体との連携や、サポーターとしての活動もしています。

 

私たちが運営している「e daha（えだは）」は、就労移行支援事業所という、障がい（知的・発達・精神・身体）をお持ちの方が一般企業へ就職するために必要なトレーニングや、就労サポートを行う事業所です。数ヶ月〜最長2年間通っていただき、自分らしい働き方実現に向けて、その人に合った目標とペースでのトレーニングを提供しています。

 

障がいをお持ちの方が一般企業へ就職するためにはトレーニングを行うことが必要となりますが、交通アクセスの悪い山間部などに住んでいて、車の利用も困難な場合、トレーニングに通うことが難しく、結果として一般就労への道が断たれてしまう現実があるのです。

 

そんな状況を何とかしたいと、2018年にもクラウドファンディングに挑戦し、皆さまからのあたたかいご支援で送迎車を購入しました。ご支援いただき、誠にありがとうございました。
▷過去の挑戦はこちら

 

送迎車の導入により、利用者様のご負担を減らすことに一部成功はしたものの、山間部の方には最寄駅まで出てきていただくなど費用負担を一部お願いせざるを負えない状況があり、新たな課題に直面しています。

 

就労移行支援事業所は「働く場」ではなく「働くためのスキルを身につける場」であり、基本的には工賃が出ないため、通うことで生じる費用が負担となり、通所を継続できない方が出てしまっているのです。

 

そこで今回私たちは、訓練を行っている際に、わずかながらも工賃が発生する就労継続支援B型に移行し、経済的負担や不安の軽減を少しでも図りつつ、一般就労へのサポートをしていきたいと考えています。

 

しかし、就労継続支援B型を開設するには、多額の費用がかかります。このプロジェクトでは、私たちの活動を一人でも多くの方に知っていただくとともに、費用の一部の資金応援をお願いしたく、挑戦することを再び決意しました。すべての人が幸せに働くことのできる社会にするために、応援をよろしくお願いいたします！

 

 

 

障がい者の雇用については、すべての事業所に対し、従業員の一定割合以上の障がい者を雇うことが法律上義務付けられています。

高知県でその基準を達成している企業の割合は62.4％（全国平均：48.8％）、実雇用率は2.20％（全国平均1.92％）と、どちらも全国平均を上回っています（参考：平成 28年障害者雇用状況）。
 

しかし全国平均を上回っているとはいえ、障がい者雇用の状況は厳しく、この数字は決して満足できるものではありません。

こうした現状を踏まえ、障がい（知的・発達・精神・身体）をお持ちの方が、一般企業へ就職するために必要なトレーニングを行うための場として、私たちの運営する「e daha（えだは）」は就労移行支援事業を展開してきましたが、今新たな局面での課題と向き合っています。

 

 

 

私たちが運営している就労移行支援事業所「e daha（えだは）」では、「障がいを持っていても一般企業で働きたい」という方を対象に、パソコン訓練やビジネスマナーの習得、履歴書や面接の練習、就職後の対人関係に関わることまでトレーニングをご用意しています。

 

その中で、各自の適性を見極め、その人に合った働き方を見つけることを目指した就労サポートを行っています。

 

開設して約2年半が経ち、現在は毎月平均15名が通所、それぞれの目標とペースで無理なくスキルアップを実現しています。
 

当施設からは毎年6名が一般就労し、現在でも病院での事務補助・看護補助業務、食品倉庫内作業、行政機関での事務補助などさまざまな現場で活躍しています。併せて、高知県ではトップクラスの実績となる「6ヶ月以上の一般就労定着率100％」も達成しました。

 

その背景には、就労までをゴールにするのではなく、就労後も企業や自宅などへの訪問を続け、社会生活や日常生活の中で生じる相談などにも応じるなどサポートを継続していることが挙げられます。

 

就労率0％の事業所も全体の約3割ある（参照元URL：全国就労移行支援事業所連絡協議会）中で、しっかりと実績を出すことができたことは、私たちの誇りでもあります。

 

とはいえ、このような実績は、利用者様が通い続けることができてはじめて実現できることでもあり、いかに継続して通所できるような環境を整えていくことが課題として浮き上がってきました。
 

 

 

私たちが活動している高知県は東西に長く、林野庁の統計によると森林率（県内の森林面積の割合）は84％で全国1位（参照元：高知県庁HP）。日本で一番平地が少ない土地です。そのため、電車やバスなど公共交通機関があまり発達していません。

 

訓練施設、就労場所は高知市内に集まり、市外では電車やバスなど公共交通機関があまり発達していないため、住んでいる場所によっては、通勤に片道2時間以上、交通費は往復2,000円以上かかってしまう方もいらっしゃいます。

 

また、最近は、発達障がい者の方も増え当施設に通所される方も増えていますが、発達障がい者の約半数は、障がい者年金受給の対象外となってしまうケースがあり、通所のための交通費が、生活を圧迫してしまうことがあるのです。

 

これまで一度も就職したことがない、あるいは就職経験があってもブランクのある方が一般就労を目指し夢を叶えていくには、一人ひとりの適性を見極めながらの訓練を継続することが望ましいです。

 

しかし、「就労移行支援事業」では、基本的に工賃が出ず、収入が0になってしまうため、通所に必要な交通費などの費用は大きな負担となり、親族などからの協力がない場合、訓練の継続は困難となり、諦めざるを得ないという状況が生まれているのです。

 

 

 

そこで今回のプロジェクトでは、皆さまからご支援をいただいて現状の就労移行支援から、就労継続支援B型事業所への転換を図り、事業所を開設したいと考えています。

 

訓練を行っている際に、わずかながらでも工賃が発生する就労継続支援B型として開設できれば、利用者様はここに通うことで、交通費や生活費を一部でも賄えるようになります。

 

そうすれば、これまで費用面から諦めていた方も、一般就労に向けたトレーニングを継続できるようになり、私達もこれまでより多くの方の一般就労への道をサポートすることができるようになります。

より多くの障がい者の方々が自分らしく働き、人生を変えるためのきっかけを掴むために。誰もが取り残されない社会にしていくために、私達の挑戦を後押しいただけないでしょうか。

 

 

 

 

まずは経済的な不安なく、生活リズムを整えられる環境をつくること。その上で、継続しての通所が可能になり、働くために必要な知識やスキルを身に着けることができれば、一般企業へ就職する道が開けます。

 

企業で働くことができれば、経済的な安定を得ることができるだけでなく、さらにその先の可能性も広がります。
 

今回のプロジェクトにより、これまで経済的理由で一般就労を諦めなければならなかった利用者様が、一人でも多く夢を実現できるようになれば、嬉しく思います。

 

より多くの方の夢をサポートできることは、私たちにとって大きな喜びです。

 

障がいを持つ方にやさしい社会は、きっと誰にとってもやさしい、住みやすい社会になると思うのです。障がいがあってもなくても、自分のしたいことを実現できる社会にしていきたい。そんな想いで、実現に向け奔走しております。

障がいのある方が、社会と出会い、夢と可能性を広げていくための第一歩となるプロジェクトです。ぜひ、皆さまからの温かいご支援をよろしくお願いいたします。