プロジェクト概要

 

スーパーに並んでいる、シイタケ。

みんな同じものだと思っていませんか?

 

  

 

でも実は、国内に約100種にも及ぶ品種があると言われており、品種やその栽培の仕方によって、味、香り、食感などが異なるのです。

 

シイタケは、敏感な生物のため、品種開発・栽培には大変な苦労と費用がかかりますが、商品は主に見た目(大きさ、色、形など)で評価されてしまい、生産者さんのこだわりや味の違いをアピールできていないのが現状です。

 

そこで私たちは、キノコ産業に携わる方々の努力の結晶であるシイタケの見た目ではわからない違いを数値化し、個性を明確にすることで、ブランド化につなげていく「きのこ個性化プロジェクト」を立ち上げました。

 

 

 

ご寄附いただいたみなさまへ

 

皆様から多大なるご支援をいただき、開始2週間で目標の100万円を達成することができました。心より御礼申し上げます。みなさまからいただいたご寄附は研究費用として大切に活用させていただきます。

 

そして、私たちは残りの期間でネクストゴール150万円に挑戦させていただくことを決めました。その理由について、我々が抱えている研究費に関する悩みをお話しさせてください。

 

近年、「その研究は何の役に立つの?いつまでに達成するの?」と良く問われ、この問いに対して分かりやすい回答がある、短期的な研究が評価され、研究費も(学外から)獲得することができるという現状があります。

 

ですが、これらの研究費は「その目的にのみ」使用しなければなりません。

 

一方で私たちは、「新しい発見」をするために研究しています。その中には、「長い時間を要する基礎的な研究」も含まれます。

 

そのため、「好奇心、経験、勘」からくることが多く、「何か面白いことが見つかりそう!」とは思うのですが、「何の役に立つ?」の問いにうまく返答できない研究課題も多くあります。また、失敗も多いため、学外からの研究費の獲得は難しいのです。

 

しかしながら、近年では、国立大学運営費交付金の減額も影響し、このような基礎的な研究に自由に使用できる予算は非常に少なくなっているのが現状です。このままでは、教員はおろか、学生も自由な発想で研究することが困難になります。

 

大学でこのような自由な発想による研究をつづけていきたい。

 

そのために私たちは、みなさまのお力をお借りしたく、ネクストゴール150万円を設定させていただきます。

 

ここまでの100万円は当初の計画にある「シイタケの香りと食感に関する測定」に、そして、新たに設定する50万円は、きのこについて「自由な発想で基礎的な研究に使用する予算」とさせていただきます。

 

今回の「シイタケの食感と香り」についても調べていく中で、新しい発見や疑問が出てくると思います。すぐに役に立つ成果が出ないかもしれませんが、「新しい発見」のため、更なる追求させてください!私たちの挑戦に引き続き応援・ご寄附をお願いいたします。

 

2019年4月8日追記

 

  

ごあいさつ 

 

ページをご覧いただきありがとうございます。宇都宮大学 農学部 応用生命化学科の金野尚武と、バイオサイエンス教育研究センターの鈴木智大です。私たちは同い年の37歳で、一緒にきのこ研究をしています。

 

これまで、金野はきのこの「酵素」や「食物繊維」、鈴木は「遺伝子」や「毒成分」を専門に研究成果を挙げてきました。このように、それぞれ少し違ったアプローチできのこと向き合ってきた私たちですが、共通しているのは、きのこの魅力を伝え、価値を上げたいという思いです。

 

もしかしたら、きのこは野菜だと思っている方もいるかもしれませんが、きのこは野菜はなく、「食べられる菌」です。

 

そんなきのこには、植物にはない特別な成分が含まれており、免疫力を高めたり、アレルギーを抑制したりするような機能性成分も含まれています。また、ゲノム情報を調べてみると、他の生物にはない特有の遺伝子が多く存在します。


そんなきのこに新たな可能性を感じた私たちは、2016年に「UU-COE農工連携きのこプロジェクト」と題して、工学部の教員と一緒に学内プロジェクトを立ち上げました。

 

これまでにないアプローチできのこを解析し、地域活性化につなげていこうと、学生も巻き込みながら日々仲良く研究しています。現在までに、シイタケ中の水分可視化、マイタケを使った抗うつ剤の開発、冬虫夏草の人工栽培法の開発などで成果が出ています。

 

そんな私たちが、このプロジェクトを立ち上げたきっかけからお話させてください。

 

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たくさんの人たちの努力と苦労をかけてわたしたちの手元に届くシイタケ

 

ー栃木県の代表的な産業の一つであるシイタケ

宇都宮大学がある栃木県は、菌床栽培による生シイタケの生産が盛んで、生産量は常に全国10位以内に入っています。また、大手の種菌メーカーさん(きのこの種屋さん)があり、全国で販売されているシイタケ品種の多くが栃木県で開発されています。

 

さらに、あまり知られていませんが、シイタケの人工栽培に最初に成功した森喜作氏は、宇都宮大学農学部の前身である宇都宮高等農林学校の出身なのです。

 

 

シイタケでひとくくりにされてしまう現状

私たちは、そんな県を代表するきのこ産業を盛り上げたいという思いから、きのこ農家さんや種菌メーカーさんを頻繁に訪問し、情報交換しています。

 

その中で、「栽培技術が上がって高品質のきのこを沢山栽培できるようになっても、消費量は伸びないため売れ残ってしまう」という話を聞きました。

 

中でもシイタケは、きのこの中でも好き嫌いがはっきりしており消費量は横ばいです。また、近年では安い海外産シイタケの輸入量が増えており、国産の安心安全なシイタケよりも外国産シイタケが選ばれてしまう傾向が強まっています。

 

そのため、どんなにこだわって育てても、シイタケはシイタケというように一括りで売られてしまうので、他の商品との差別化が難しいのです。

 

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冒頭にもお話しましたが、しいたけは国内に約100種にも及ぶ品種があると言われています。スーパーでは、シイタケとして並んでいるだけなので、シイタケはみんな同じものだという印象を持っている方が多いかと思いますが、品種やその栽培の仕方によって、味、香り、食感などが異なるのです。


そのため、金野は「ナオタケ」というきのこっぽい名前をしておきながら、恥ずかしながら少しシイタケが苦手ですが、品種によっては食べられる(美味しく感じる)シイタケもあります。

 

一方で、金野が美味しいと感じるシイタケを、大のシイタケ好きである鈴木は少し物足りなく感じてしまいます。

 

このように、同じシイタケでも感じ方が大きく異なるのです。

 

 

 

ー手間暇かけて育てられるシイタケ

シイタケ農家さんは、あらゆる品種の中から販売先のニーズや栽培環境に合った品種を選抜し、それぞれのこだわり抜いた手法でシイタケを栽培しています。

 

シイタケの品種開発には莫大な苦労と費用がかかり、中には開発に20年を費やした品種も存在します。

 

また、シイタケの生産には約3ヶ月要しますが、温度や湿度に敏感な生物のため栽培環境の管理はとても大変で、生産者の方たちは、シイタケ菌床の状態を一つ一つ確認しながら、経験をもとに水分補給や空調を細かくコントロールして栽培してます。

 

現在販売されているシイタケたちは、きのこ産業に携わる方々の努力の結晶であるにも関わらず、主に見た目(大きさ、色、形など)が商品の評価基準であり、もっとこのこだわりや違いをアピールできる手段がないのが現状です。

 

そこで、この見た目ではわからない違いを数値化し、シイタケの個性が明確になれば、新しい品種を開発したり、栽培方法の工夫からブランド化していく上でも重要な指標となり、生産者の方々のつくる楽しさにも貢献できるのではないか。そして、ブランド化が進めば、この地域を盛り上げる一つのきっかけにもなるのではないか考え、このプロジェクトを立ち上げました。


 

 

香り・食感を数値化し、シイタケを個性化します

 

今回のプロジェクトでは、10種以上の異なるシイタケ品種を栽培方法(湿度、温度)を変えながら用意し、その香りと食感を数値化します。

 

これまでの本プロジェクト研究で、きのこ中の香気成分を分析する技術が確立しつつあります。今年の春には最新の気体分析装置(ガスクロマトグラフ質量分析計 GC-MS)が学内に設置される予定ですので、さらに迅速かつ網羅的に香り成分を分析できます。

 

また、シイタケ中の水分や食物繊維(きのこの骨格を担う成分)を分析する技術でも成果を挙げており、食感を数値化していきます。

 

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ー分析の流れ

6月:シイタケの選定

7月:分析条件の検討

9月:シイタケ品種ごとの解析

10月:栽培方法を変えたシイタケの解析

 

ーこの研究を行うことで

この研究結果は、新しい品種を開発したり、栽培方法の工夫からブランド化していく上でも重要な指標となると考えています。そして、生産者の方々のつくる楽しさにも貢献できると考えています。

 

 

ー次のステップ

将来的には旨味成分や機能性成分も分析して、様々な面からきのこの個性を見える化したいと思っています。

 

栃木県は日本一のいちご産地で、とちおとめやスカイベリーなど特徴的な品種があり消費者にも広く認識されています。お米もササニシキやひとめぼれなど各地域でプランド化しています。

 

宇都宮大学でも「ゆうだい21」という新品種米を開発しており、きのこ(シイタケ)も品種ごとの個性を際立たせることで、よりブランド化をしやすい状態をつくっていきます。

 

ブランド化が実現できれば、生産者だけではなく、消費者、地域にとってもメリットを産むことができると考えています。

 

▷生産者にとって

・目指す商品価値が明確になり、生産しやすくなる。

・消費量・収入が増え、きのこ産業が活性化する
 

▷消費者にとって

・自分の好きな(お気に入りの)シイタケ品種をスーパーで選ぶことができる

・料理に合わせてシイタケを選ぶことができる

・シイタケ料理のバリエーションが増える

・シイタケの食べ比べが可能になり、食べる楽しさが生まれる

・香りや食感を生かした新しい加工食品の開発

・シイタケを使った加工食品を開発する際に材料選択の指標になる

 

▷地域にとって

・特産品として販売しやすくなる

・地域の農林水産業の活性化につながる

 

ーいただいたご寄附の使い道

今回のプロジェクトでは、10種以上の異なるシイタケ品種を栽培方法(湿度、温度)を変えながら用意します。それらの香り成分と食感を分析して数値化し比較します。香りについては、宇都宮大学が所有する先端機器、GC/MS やLC/MSを使って解析していきます。

 

一方で、食感については分析機器を所有していないため、みなさまからいただいたご寄附は、食感試験機を購入するための費用、加えてサンプル数も多くなることが予想されるため、分析に使用する消耗品を購入するための費用として大切に活用させていだきます。

 

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学長からの応援メッセージ

 

地域を元気にするエンジンを目指す宇都宮大学は、「豊かな発想を地域に,新たな知を世界へ」をコンセプトとして、先端研究の推進とその社会実装によって、地域貢献を進めています。

 

本学の若手研究者グループによる「農工連携きのこプロジェクト」では、身近にありながら最新の研究の光が当たりにくいきのこを対象にして、分子農学から光工学分野まで、先端分野の成果と手法を幅広に融合させた斬新な取り組みを行っています。

 

本学でもこのグループの将来性と研究内容を期待し、さまざまな支援を行ってきましたが、今回、本学のクラウドファンディングに取り組むとのこと。単に研究費の問題ではなく、社会の皆さんからの期待を研究推進の力に変えたいという思いも強いようです。

 

どうか、栃木はもとより日本のきのこ産業分野への実用的な面にも貢献できる研究に対し、より多くの皆さまからご理解とご協力いただきたいと思います。

皆さまの暖かい応援をお願いいたします。

宇都宮大学長 石田朋靖

 

 

 

 

きのこを活用して地域を活性化したい!

 

食用きのこの多くは菌床栽培というオガクズを利用した方法で栽培されています。これは、きのこが「木材を分解して利用(成長)する」という他の生物にはない特徴を持っているからです。

 

国土の約66%は森林である日本では、地域資源の有効活用、循環型社会の構築を考えていく上で、木材をはじめとする森林資源をいかに上手に活用するかは重要な課題です。

 

木材を原料に栽培できる食品は、きのこくらいしかありません。また、きのこは酵素を使って木材を分解・代謝し、違う有用物質に作り変えることができます。したがって、きのこ産業の発展は、日本活性化の鍵になると考えています。

 

「2018年のシイタケの植菌済み菌床の輸入量が過去最高となった」とニュースでも報道されている通り、国産の安心・安全なシイタケは、危機的状況にあります。

 

このプロジェクトを、国産のオガクズ、種菌を使ったきのこ栽培を守り、日本が誇る高いきのこ栽培技術を広くアピールしていく第一歩とするために、皆さまの力を貸してください。ご寄附・応援をお願いいたします!

 

 

プロジェクトメンバー

 

金野 尚武 / 農学部 応用生命化学科

きのこの「酵素」や「食物繊維」に関する研究を行なっています。

 

鈴木 智大 / バイオサイエンス教育研究センター

きのこの「遺伝子」や「毒成分」に関する研究を行っています。

 

二宮 尚 / 工農総合科学専攻 光工学プログラム

きのこ内の水分移動を可視化して調べています。

 

篠田 一馬 / 工農総合科学専攻 光工学プログラム

分光を利用してきのこ表面の水分や品質を非破壊で評価しています

 

 

石栗  / 農学部 森林科学科

きのこ菌によりどのように木材成分が分解されるか顕微鏡を用いて観察しています。

水重 貴文 / 農学部応用生命化学科

食品の機能性に関する研究をしています。きのこを素材に脳神経機能に影響するものを探索しています。これまでに、きのこ酵素を使って食品タンパク質を分解したものの中には、抗うつ作用を示すものがあることを明らかにしました。

 

 

税制上の優遇措置について

 

宇都宮大学へのご寄附については、確定申告を行うことにより税制上の優遇措置が適用されます。(大学から領収書を発行します。)

 

なお、寄附金領収書はREADYFOR株式会社を通じて寄附金が宇都宮大学に入金された日付で発行いたします。宇都宮大学への入金は募集終了の翌々月になりますので、税制上の優遇措置をお考えの方は対象となる年にご注意ください。


(例)募集期間が2019年5月29日までのプロジェクト:寄附金領収書の日付は、2019年7月の日付。

 

◆個人からのご寄附の場合

 

◇ 所得税控除について

寄附金額(その年の総所得金額の40%を上限)から2,000円を差し引いた額について、課税所得金額に応じた所得税率を乗じた金額が控除されます。

 

◇ 住民税控除について

お住まいの都道府県・市区町村が条例で本学を指定している場合、2,000円を超える部分が税額控除されます。

※本学を寄附金税額控除対象指定している自治体は、宇都宮市などがあります。詳しくはお住まいの自治体にお問合わせください。

 

◆法人からのご寄附の場合

 

法人税法上、全額損金算入が認められる指定寄附金に指定されております。(法人税法第37条第3項第2号)。 

ご寄附いただいた寄附金は、法人の所得から控除され、税法上の優遇措置を受けることができます。


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