被災地で車いす利用者用「災害対策ポータブル仮設トイレ」車両

▼自己紹介

☆心身の健康はお口から

皆さまこんにちは、御覧いただきましてありがとうございます。特定非営利活動法人　お口のタスカる　口腔五大機能向上委員会の佐藤と言います。当法人の活動趣旨としては、高齢者や要介護者に対してお口のもっている機能を維持・向上させて自立した日常生活を送る支援をする委員会です。私は、長らく介護業界のリスクに関する業務に携わってきました。その中でも介護事故のリスク、とりわけ高齢者の死亡要因として上位を占めているのが肺炎です。新型コロナウィルスも重症化すると肺炎を引き起こします。食べ物や唾液などは本来、食道を通って胃に運ばれますが、誤って気管に入ったとき、反射的にむせて排出する 機能が人間には備わっています。しかし、加齢などによってこの機能が鈍ってしまうと、うまく排出できずに肺炎を起こすことがあります。このように、食べ物や唾液などが気管に入ることを誤嚥（ごえん）と言い、その結果生じる肺炎が誤嚥性肺炎で す。誤嚥性肺炎は、高齢者にかかりやすい病気でもあります。飲み込む力が低下すると水・唾液ですら誤嚥を発生させてしまいます。また食べ物を詰まらせての窒息死、いずれも加齢によりその機能や免疫力が低下することによって発症します。誤嚥や食べ物の詰まりを防止するためには、誤嚥したものをすぐに吐き出せる力をつけることがとても重要です。深呼吸や咳払い、話す、歌を歌うなど、日常生活での何気ない動作が、吐き出す力を高めることにつながります 。そこで私たちが楽しさの中でお口の機能を維持・向上させて少しでも誤嚥性肺炎や食べ物の詰まり事故を防止させていただく活動をしております。

硬い表現になりましたが、簡単に言えば笑ってもらうこと、歌ってもら うこと、お話しをしてもらうこと、腹式で呼吸をすること、食事をおいしく食べていただくことなどでお口のもっている機能を５つのパートに分けて支援しいつまでも健康で明るく生活してほしいと思っています。

☆高齢者の笑顔が見たい

笑うという感情表現はとても大切です。笑顔は、言語に関係なく万国共通で、笑いは多くの人の心を豊かにします。人を笑顔にする取り組みはたくさんの方を明るくします。

今、私たちが一生懸命取り組んでいるのが高齢者がどうしたら笑ってくれるかに必死です。目がよく見えない、耳がよく聞こえない、そんな高齢者、要介護者に対しても口角を上げて笑顔になってもらう挑戦をし続けています。わはは体操や笑いヨガで笑顔を作るのではなくおかしくて笑ってもらうことが目標です。主な演目としては「レッツみんなでタップ笑（ショー）」で座りながらみんなでタップを一緒にステップして最後にパロ ディタップダンスで笑わせています。

「なんだあいつ」と思われてもめげずにがんばっています。

☆リズムと音楽で飽きずに楽しみながらの口腔レクレーション「口腔リズム体操」

高齢者向けの新しいレクレーションとしてお口の体操になる「口腔リズム体操」を提案しています。日常では使わない口の動きで破裂音や舌を動かすことによって口から様々な音を

だしてそれが自然とお口の体操や腹式呼吸を身につけリズムや音楽も構成されていきます。

お口がうまく使えなければ足や手を使って音を出して参加してもらいます。

足踏みも人間楽器の一部です。それはタップのステップでもあります。

大切なのは課題曲を練習することそして介護度に関係なくみんなが参加することです。

共同作業で課題曲に取り組むことで自然と楽しみながら社会参加（張り合いや役割をもつ）や適度な運動、そして口腔機能の維持・向上につながります。

☆ヒューマンビートタップス

私たちも口だけの楽器すなわちヒューマンビートボックスを練習しています。

ちょっとしたパフォーマンスですが口だけで奏でる不思議な伴奏を楽しんでいただき

ついでに自分の口でビートをしながらそれに合わせて自分でタップも踊る

一人二役のヒューマンビートタップスも楽しんでいただけらたと思っています。

（タップシューズと口だけあればどこでもいつでもできちゃうのが便利です）

コロナ禍が過ぎたらですが私たちのビートで皆さんとアカペラセッションして「うたケア祭り」をしたいと思い日々口が筋肉痛になりながら練習しております。

一緒にレクレーション として楽しんだり笑ったりすることが多い実はとてもやわらかい団体なんです。

☆パグの「タスカる君」

更に当法人には「タスカる君」というパグのキャラクターも法人活動のイメージキャラクターとしてアシスタントしてもらっています。笑う、話す、歌う、呼吸する、食べるとそれぞれの機能に対して応援してくれています。とってもキュートでかわいいので是非友達になってください。

☆歯科健診車

食事をおいしく食べていただくための活動として歯科医と一緒に歯科健診というイベントを高齢者・要介護者に推進しています。そこに今回私たちの秘密兵器「歯科健診車」が登場します。外観はキャンピングカーと一緒ですが内装は歯科診療室のようになっています。また車いすごと車内に移動できるリフトも装備されています。なかなか珍しい車なので滅多にお目にかかることはないでしょう。結構なレア車です。実は、この車両のもつ特徴を転用・応用することで今回の有事の際、被災地の車いす用災害対策ポータブル仮設トイレ車両になるのではないかと思い被災地のトイレ事情について調べてみました。

 

 

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

 

☆介護業界で見てきた自然災害のリスク

介護業界での利用者の身体に関わるリスクの他に利用者の生命に関わる自然災害についてのリスクも携わってきました。日本は毎年必ずどこかで大きな自然災害が発生します。台風や洪水では施設の床や車両が浸水する被害報告も入ってきました。ひとたび自然災害が発生すると職員は、自身が被災者であるにも関わらず利用者の安否も気遣いながら自宅、職場、地域の復興に多くの時間を費やし避難生活をします。

☆東日本の震災から10年　2016年4月の熊本地震から5年　2021年2月13日の福島地震

予告なしに突然発生する大地震、日本ではたびたび大きな地震が発生しています。今年は東日本の震災から10年、 熊本の震災から5年、そしてつい先日福島にて大きな地震が発生しました。地震災害について改めて見直す節目となっています。熊本地震の後、被災した職員から震災後の様子について話を聞く機会があり印象に残ったことが「トイレ」の不衛生による不自由さでした。食事や飲料水・衣服については、支援が早く行きわたっていたがトイレに関してはどこも不衛生で異臭や悪臭が立ち込めハエなどが飛び交い何日も汚れた便器の掃除ができない状態が続いたとのことです。また車いすの利用者に関しては、おむつで対応したとのことでしたが取り換える頻度も極端に少なく皮膚が炎症を起こしたり尿や便が漏れている状態の利用者もいたとのことでした。シャワ ーもお風呂も入れず水が貴重な中で体を拭くこともなかなかできず何日も何日も本当に職員と利用者は不自由な 生活が続たとのことです。このような劣悪な状況であってもニュース映像では「臭い」というものが伝えられないのでその場にいた人でなければ分からない被災地の様子です。被災地のトイレ問題は健康面や衛生面、環境面から考えても深刻な問題でした。

（被災地のトイレの様子）

（資料提供： 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 ）

☆車いす用災害対策トイレについて考えてみる

地震に限らず断水、停電などライフラインが停止した場合の被災地では、同じように不衛生なトイレ事情に陥り 不自由な生活を強いられる避難生活が考えられます。現在、トイレについては、凝固剤や消臭剤など被災地で使用するトイレセットも多くみられますが車いす利用者の災害トイレについては健常者と視点を変えてトイレのあり方を考える必要があるのかもしれません。食べることと排泄することはセットであり、ましてや排泄を我慢することはできません。簡易トイレは車いす利用者の使用が困難です。多くの簡易トイレは和式で出入口に段差があり車いすから便器に移乗が出来る広さもないことが原因となっています。

（簡易型トイレ（和式））

ある車いす利用者が便器に排泄物があふれていない衛生的なトイレの個室に入るなり泣き出してしまったというエピソードがあります。ほんのわずかな時間でも日常の安らぎに戻れたことがうれしかったようです。災害に遭い激しくストレスを抱えている被災者の負担の大きさを表すエピソードです。避難生活は、食べるときも眠るときも共同生活となりトイレは唯一のプライベート空間になります。つまりトイレは 、身心ともに被災者の健康を支え、安らぎを提供する場所であることが求められます。

 

☆私たちの車両は、車載トイレではないけれど仮設トイレとして安らぐ空間なら提供できるかもしれない。

私たちの車両は、車載トイレそのものではありません。バリアフリーのトイレとして利用できる「個室の空間を提供することが出来る」というのが正しい表現です。

理由は；

①ポータブルトイレを車内おける空間がある。

②車いすの利用者をリフトで車いすのまま車内に移動できる

③車内で車いすからポータブルトイレに移乗する空間がある

④車内設備には換気扇、エアコン、照明、水道シンク、冷蔵庫が備わっている

被災地のトイレとして大切な要素となる①プライバシー、②衛生面、③機能面などを満たすことが出来れば「車いす利用者用災害対策ポータブル仮設トイレ」として私たちの車両を活用していただきたいと思ったのがきっかけです。

 

 

▼プロジェクトの内容

 

☆ごめんなさい電装系統に不具合がありましたのでプロジェクト化させてください

 

被災地で車いす利用者の災害対策ポータブル仮設トイレを提供できる車両として支援する

などと勢いよく意気込んでみたもののいざ車両を点検してみたら・・・車両発電機能が不具合だらけでした。

大変情けない話になりますが今回のプロジェクトは、車両の電装設備やエアコンの修理・補修に対する支援のお願いになります。有事の際の支援準備のために改めて電装系の動作を確認したところ肝心の自家発電装備が不具合を起こし機能していません。（発電機のエンジンがすぐ止まります）エアコンも温度調整が出来ませんでした。ソーラー電池も蓄電していませんでした。これまで外部電源を確保していたので車載自家発電は正直あまり必要性がありませんでした。しかし、停電・断水の地域に支援に行くには自家発電装備やエアコンを万全な体制にしておく必要があります。当車両が搭載している発電機は大型の発電機になります。エアコンやコンプレッサー等も使用するには、通常の車載発電機よりも大きな電力が必要となるようで汎用性のある発電機では、必要な電力を確保することは難しいようです。車載発電機としては大型なのでコストもかかります。今回被災地に支援に行くための車両の電装系統のリニューアルと備品準備プロジェクトとして皆さまからお預かりした支援金について以下のポイントで修理や購入を実施します。

 

支援金の使途内訳

①車載発電機のエンジンリニューアル（H社製）　60万

②車載ソーラー電池装置の交換　30万

③車載用エアコン修理または取り換え　25万

④AED（自動体外式除細動器）装備（高度管理医療対象除外品）25万

⑤フルリクライニング可能な車いす（おむつ交換や清拭用）　25万

⑥ポータブルトイレ　10万

⑦衛生用品・常備薬費用　10万

 

①～③までが車載の電装設備及びエアコンのリニューアルに関する費用です。　115万

④～⑦までは実際に被災地に赴いた時に使用する設備や備品になります。70万

 

※AED（自動体外式除細動器）が購入ではなくレンタル可能な場合は、その費用を衛生用品（トイレットペーパー、アルコール消毒、体温計、除菌シート、おむつ、紙パッド）や常備薬（頭痛薬、かぜ薬、胃薬、シップ、下痢止め、包帯や止血薬）の準備を増量させていただきますのでご了承ください。

 

※本プロジェクトにおいて有事の際には被災地にて車いす用災害対策ポータブル仮設トイレとして車両を提供いたしますが支援完了後、感染及び衛生管理を徹底した上で再度「歯科健診車両」として活用することについて行政機関へ確認済。

 

皆さまからの温かいご支援を支えに車両の電装装備をリニューアルし、万全な体制で被災地に臨み一人でも多くの車いす利用者に安心のプライバシー空間を提供したいと思います。

どうかどうか何卒今回のプロジェクトを完遂させ、いつでも支援に向かえる体制構築に

お力を貸してください。よろしくお願いします。

 

 

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

 

今回のプロジェクト完了後において主となる被災地支援は「車いす利用者」を対象にプライバシーを保てる安心して利用できるポーラブル仮設トイレの空間を提供するために車両の電装設備をリニューアルするプロジェクトですが、装備が完成した場合、他にも可能な被災地支援があります。

 

①携帯電話の充電代行（回収と返却）

発電機能が回復すれば被災地において携帯電話やパソコンの充電を引き受けることができます。

（およそ10台分の充電が可能）

 

②簡易保健室

被災者の中で体調不良の方がいた場合、発電機能・エアコンが回復すれば明るく静養可能な空間、車内冷蔵庫から冷水の提供など一時的な安静場所の保健室として活用することもできます。

 

③歯磨きや洗面及び更衣室

簡易ですがタンクに水を入れると水道から水がでます。歯磨きや洗面所として利用することが出来ます。手を洗う習慣においては、水道があると便利に活用できます。また、体をふく、着替える等の場所として被災地の健常者でも利用できます。

またプライバシーを確保した簡易トイレの空間としては女性や子供も利用を望むこともあり得ると思います。もちろんその場合にも私たちの車両がお役に立つのでしたら喜んで使用していただきます。

 

※使用後の汚物処理やトイレ使用後の消毒等に関しては私たちがボランティアとして対応させていただきます。

 

 

【注意事項】

 

●今回のプロジェクトはALL or Nothing型で185万を目標にしています。

目標金額に達成しない場合は、皆さまからの申し込みはキャンセル・全額返金となります。

どのような結果になっても支援する意志は無くしません。コロナ禍で世界が大変な状況においてこのページを介しご縁を持つことが出来ました事、皆さまには心より感謝申し上げます。

本当にありがとうございます。

 

●本プロジェクトのリターンのうち、【ネーミングライツ】に関するリターンの条件詳細については、リンク先 （https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix）の「リターンに関するご留意事項」をご確認ください。

 

●掲載されている画像は著作者から許諾を得て掲載しています 

 

あとがき

 

最後までお読みくださりありがとうございます。今回プロジェクト化をするにあたりまして

READYFOR様による執筆サポート、オリジナルタップシューズの製作にご協力くださる

BASEMENT様、貴重な被災地資料の許諾をいただきました 特定非営利活動法人日本トイレ研究所様　他、多くの方々にご協力いただきましたことに深く感謝いたします。

 

 

▼プロジェクト終了要項

・運営期間    
2021年4月～2021年7月末

 

・運営場所    
神奈川県横浜市神奈川区三ツ沢東町8-17-101

 

・運営主体    
特定非営利活動法人お口のタスカる口腔五大機能向上委員会

 

・運営内容詳細    
車いす利用者を災害時に支援する各種支援物資の購入と車載発電機の修理
①車載発電機のエンジン載せ替え
②ソーラー充電設備の補修
③AED装備
④車いすと水洗式ポータブルトイレ