7つの冊子に記録された被爆体験を一冊の本にし、未来の世代に繋ぎたい

7つの冊子に記録された被爆体験を一冊の本にし、未来の世代に繋ぎたい

支援総額

1,519,000

目標金額 1,500,000円

支援者
114人
募集終了日
2021年12月24日

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プロジェクト本文

終了報告を読む

 

 

母は毎年8月になると、

子どもたちを集めて話し始めるのです。

 

まるで昨日起こった出来事を話すように。

 

いくつになっても、

悲しそうで怖そうな表情は変わりませんでした。

 

母は長崎の被爆者でした。

 

 

 

被爆者の想いの糸を紡ぎ 未来の世代へ

 

ページをご覧いただきありがとうございます。愛知県原水爆被災者の会(愛友会)二世部会です。

 

愛友会は、愛知県に住む広島・長崎の被爆者が、お互いに助け合いながら、被爆による健康や生活への影響や被害の問題を解決し、あわせて原水爆の被害を全世界に訴えることによって、再びこのような惨事を繰り返さないことを目指して、1957年(昭和32年)に結成されました。結成から今日まで、つらい被爆体験を語りながら「二度と被爆者を生まない」ことを訴え続けてきました。

 

しかし時とともに被爆者は高齢化し、そして亡くなっていきました。愛友会二世部会は被爆者である父母の想いを何とか受け継ぎ、高齢化した被爆者の活動を助けようと誕生し、現在は愛友会の会員になって一緒に活動しています。

 

▼愛友会HP

https://hibakusha.jimdofree.com/

 

 

被爆体験が記された貴重な冊子

 

|『原爆、忘れまじ』


1984年(昭和59年)、被爆40周年を迎えるにあたって、愛友会の婦人部の女性たちが、これまであまり語ることがなかった会員の女性たちの被爆体験を集めた冊子を発行しました。この冊子こそが『原爆、忘れまじ』です。

 

 

質素な製本の飾り気のない冊子ですが、発行するまでの苦労は大きかったようです。愛知県に散らばる女性(多くは当時もう50歳代以上)の家を一軒一軒訪ね、今まで誰にも話せなかった被爆の辛い体験やその後の暮らし(皆何らかの事情で故郷を離れています)を語り残してもらうことを依頼して作られました。

 

「原爆、忘れまじ」という冊子のタイトルは毛筆で書かれていました。その字にどこか懐かしさを感じた理由はすぐわかりました。私の母の字だったのです。手記を集めるためによく出かけていたことは覚えていましたが、このタイトルの字まで書いていたのは知りませんでした。

 

冊子はその後7年間発行され、そのダイジェスト版は数ヶ国語に翻訳され、世界中の人々に届けられましたが、その主体は被爆者自身でした。「自分たちの声を世界に届けたい」という思いが強かったのでしょう。

 

30数年経った現在、声を集めた女性も声を残した女性達もそのほとんどの方が亡くなり、この冊子はほぼ散逸して残されていません。残された完全なセットはわずか2セット(7冊×2 14冊)のみとなっています。

 

 

『原爆、忘れまじ』復刻プロジェクト

 

原爆を積んだ爆撃機がテニアン島の基地から出撃したとき、広島・長崎には多くの子どもやお年寄り、女性など「非戦闘員」が肩を寄せ合い、懸命に生き暮らしていました。そのため、広島・長崎で被爆した市民の多くは「非戦闘員」であった人々、つまり子どもや女性たちでした。

 

その生活の場で原爆を体験した多くの女性たちの証言が『原爆、忘れまじ』には記録され残されています。私たちの活動の信念である「二度と被爆者を生まない」ためには、こうした歴史を後世に伝承し、同じ誤ちが起きないようにしていく必要があると考えています。

 

そのため、被爆体験が記された貴重な冊子である『原爆、忘れまじ』の復刻版を作りたいと考え、立ち上がったのが今回のプロジェクトです。

 

このプロジェクトを遂行するにあたり4つの目的を掲げています。

≪目的≫

1.『原爆、忘れまじ』第1集〜第7集を元に近い形で復刻する

2.本文をテキスト化し、今集められる写真などの関連資料なども出来る限り収集する

3.幅広い層、特に若い世代に呼びかけて復刻版編集委員会を立ち上げ、収集した資料などを編集して新たな解説冊子を作成する

4.7冊の復刻版と解説冊子を箱に入れた合本として発行する

 

復刻して残すことはもちろん大きな目的ですが、最も大きな目的は、多くの方々の手に冊子が渡り、その内容が語り継がれていくことだと考えています。しかし、この目的を果たすのに立ち塞がる大きな壁の一つはやはり「資金」です。

 

私たちも、資金集めに最善を尽くしていますが、動ける担い手の高齢化など様々な限界があるため、ぜひとも皆様にもご協力いただきたいと考えました。不躾なお願いであることは承知の上ですが、私たちの力だけではどうしても足りないため、ぜひともご支援をよろしくお願いいたします。

 

<製作物>

A5判、表紙(色上質)、本文(上質)、墨1色刷、無線綴じ並製本 8冊セット箱入り(クラフトケース)1000部
元本(本文)頁数 №1 36頁、№2 26頁、№3 24頁、№4 34頁、№5 28頁地図B4判3ツ折2枚、№6 32頁、№7 32頁地図B4判3ツ折2枚

 

<必要資金>

新冊子の編集印刷代 200,000円
印刷編集      1,300,000円
文字入力料(校正2回を含む)・郵送料 500,000円

 

<製作スケジュール>

編集委員会立ち上げ  〜2021年11月

冊子のテキスト化   〜2022年3月

解説冊子の編集・制作 〜2022年5月

印刷・製本      〜2022年6月

発送         2022年7月末

 

 

「平和への言い伝え」を残したい

 

今回、7冊の冊子をそのまま復刻するだけでなく、愛友会に保管されている亡くなった被爆者の被爆に関する資料を整理編集して残したいと思っています。すでに多くの会員が亡くなり、その方々の記憶は戻ってきませんが、何としても残されたものが散逸することを避けたいのです。

 

そして何よりも我々二世より若い世代に、被爆体験の記憶だけでなく記録を引き継いでいきたいと思っています。生き残っている被爆者の平均年齢は80歳を超え、二世の多くも70歳近くになります。若い世代の方に関心を持っていただき、資料や記録の整理を一緒に行いながら、被爆体験を引き継いでいくために何が必要なのか、どんなことができるのかを一冊の冊子にまとめていきたいと思っています。

 

そのために、8冊目の新たな「解説冊子」を作成し編集するための「編集委員会」を立ち上げて、幅広く参加を呼びかけます。世界の平和を願う方、チェルノブイリ原発事故や福島の原発事故で「原子力」そのものに疑問を持たれている方、被爆体験を初めて知った若い方々も含めて、様々な視点で被爆体験を受け止め、一緒に考えていきましょう。編集の様子は支援者の皆さんに適時報告し、支援者からのお便りやご意見も冊子に加えていければと思っています。

 

「この小川が川のようになった時、必ず下流で氾濫が起きる」などの災害に関する「言い伝え」はその地域の大切な財産です。そう遠くない将来、被爆後100年になります。被爆体験は100年語り継がれることでこの社会の大切な「言い伝え」になるような気がします。

 

被爆者の手記が100年経っても人々の大切な「平和への言い伝え」になりますように。

 

 

プロジェクト実行責任者:
「原爆 忘れまじ」復刻版編集委員会 杉戸孝(愛知県原水爆被災者の会二世部会世話人)
プロジェクト実施完了日:
2022年8月6日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

A 5判、表紙(色上質)、本文(上質)、墨1色刷、無線綴じ並製本 8冊セット箱入り(クラフトケース)1000部 元本(本文)頁数 №1 36頁、№2 26頁、№3 24頁、№4 34頁、№5 28頁地図B4判3ツ折2枚、№6 32頁、№7 32頁地図B4判3ツ折2枚 新冊子の編集印刷代 200,000円 印刷編集      1,300,000円 文字入力料(校正2回を含む)・郵送料 500,000円

リスク&チャレンジ

プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
必要金額と目標金額の差額は自己資金で補填します。

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リターン

3,000


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3,000|応援コース

・感謝の気持ちを込めてお手紙を送らせていただきます。
・リターン費用がかからない分、いただいたご支援金はクラウドファンディング手数料やリターン費用を除き、「原爆、忘れまじ」の制作費用に充てることができます。

支援者
17人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年8月

5,000


5,000|「原爆、忘れまじ」セットコース

5,000|「原爆、忘れまじ」セットコース

・復刻したこの7冊に、あらたに作成する解説冊子を加えた8冊を箱入り書籍として制作します。
・5,000円を一口として、一口につき8冊箱入り書籍1セットをお送りいたします。二口のご支援であれば、箱入り書籍2セットとなります。
・ご支援いただいた全ての方に、解説冊子編集委員会から編集中定期報告(毎月予定)を送ります。亡くなった被爆者の方が残された資料や掲載されなかった証言などを、編集中の議論を紹介しながら報告します。
・編集委員会に寄せられた支援者のお便りもご了解を得て解説冊子に加えさせていただきたいと考えています。

支援者
42人
在庫数
955
発送完了予定月
2022年8月

10,000


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10,000|応援コース

・感謝の気持ちを込めてお手紙を送らせていただきます。
・リターン費用がかからない分、いただいたご支援金はクラウドファンディング手数料やリターン費用を除き、「原爆、忘れまじ」の制作費用に充てることができます。

支援者
41人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年8月

30,000


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30,000|プロジェクト参加コース

・あらたに作成する解説冊子にてご支援者様のお名前を掲載させていただきます。
・「原爆、忘れまじ」を通じて、被爆体験について語り継がれていくにあたり、本リターンをご支援いただいた方のお名前も記録され残される形となります。

※お名前の掲載に関しては希望制とさせていただきます。
※ご不要の方については、お手数ですが質問事項にて「不要」とご記載ください。

支援者
10人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年8月

100,000


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100,000|プロジェクト参加コース

・あらたに作成する解説冊子にてご支援者様のお名前を掲載させていただきます。
・「原爆、忘れまじ」を通じて、被爆体験について語り継がれていくにあたり、本リターンをご支援いただいた方のお名前も記録され残される形となります。

※お名前の掲載に関しては希望制とさせていただきます。
※ご不要の方については、お手数ですが質問事項にて「不要」とご記載ください。

支援者
5人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年8月

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