「語リーナ」Webサービスの運営費用調達

▼自己紹介

ソフトウェアで恩返し

1970年代後半から一昨年引退するまでの半世紀、ソフトウェア業界に携わってきました本田博秀と申します。業界への恩返しとして、また私の拙い経験でも社会のお役に立てればとの思いから、このプロジェクトを発案しました。学生時代からプログラミングに触れ、20～30代は、SI兼ブログラマーとしてUnixシステムを、また40代以降は、組込み型機器や携帯端末のブラウザや通信パッケージなどの設計・製造に、さらに引退までの15年間は、外資系ソフトウェアパッケージ企業に勤務し、主に製品マニュアルの制作・保存・再利用に関するシステム作りを支援するセールスエンジニア（=営業技術）として、Webサービスを軸にしたクライアント向け製品を担当しました。初めてコンピューターに触れた若き日に夢見た未来に今あり、その恩恵を受けてリタイアの日々を穏やかに過ごしています。微力ながら何らかの貢献ができれば幸いと考えています。

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

先日、Podcastで映画監督の岩井俊二さんが、このようなお話をされていました。

「シナリオ作りは、主に散歩しながらスマートフォンに音声録音して文字起こししている」

「家に籠っていると煮詰まってしまうが、歩きながらだと新しい発想やアイデアが生まれてくる」

この様に、声にして「語る」ことで、新たな創作手段を手にされているとのこと。

私自身、「語る」ことで、何かを記録したり、人に伝えたりできれば、文章とは異なる新たな表現を手にすることが出来るのではないか。できるだけ簡便に、気楽に作成できて、多くの方に視聴できるものを提供できないかという思いが数年来あり、リタイアを機に以下のようなWebサービスを計画するに至りました。

• Webブラウザのみで利用できる
• Googleドキュメント同様、マイク入力で文字起こし。更に、ルビと句読点を付与し、音声も変換したテキスト共に保存する
• 再生時に音声と共に、再生箇所をハイライト（カラオケの歌詞ハイライト同様）
• Youtubeや動画・画像等を好きな場所に挿入して自動再生し、「語り」を補強する
• Google Mapとストリートビューを連動させ、「語り」と共に移動することで、疑似的な道案内を可能にする

第一段を開発し試行したところ、活舌の悪さが影響したか、思うようなテキストが得られず、編集に手間取ることが判明しました。そこで「活舌改善のためのトレーニング」機能が必要と悟り、語りのスペシャリストに模範録音をお願いして、これによる以下のトレーニング機能を追加しています。

• 読みの違いをスコアーとして集計し、欠点把握、改善すべき箇所を明示する

更に外国語学習の苦労を自ら経験した視点から、「海外の日本語学習者に向けた機能アップ」として、

• ルビの対象を漢字だけでなく、ひらがな部にも広げ、カタカナやローマ字表記を可能に
• ルビ自身を母国語で振れるように、カスタイズできる
• メニューやシステムからのメッセージも、母国語で利用できるような翻訳カスタマイズ機能を追加
• 様々な好みに対応できるように、配色を自由にカスタマイズする機能

これらを実装し、様々な端末のブラウザから利用できるWebサービスとする為、簡易で廉価なWebサービス支援のプラットフォームとして、Google社のGoogle Cloud PlatformにあるApp Engineを採用し、リリース可能となりました。「語リーナ（katareena）」の紹介ページ

▼プロジェクトの内容

Webサービスの運用では、Google Cloud Platform利用料が発生します。ヘビーユーザで月額1,000円程度。利用者数にもよりますが、最低月3万円程度と予測しています。更に、継続してサポートして頂けるスポンサーも必要と考え、本プロジェクトに以下の内容で、資金援助をお願いするに至りました。

1. 一年程度の運用に必要な費用を調達する。但し、運用費の推移により期間は変動します。
2. この間にご指摘頂いた改善提案、不具合修正を実施し、Webサービスの充実を図る。但し、改善・修正費用は、本プロジェクトの調達費用に含めない
3. 二年目以降のスポンサーを募り、運営を移管する。運営スポンサーには、全てのソフトウェアの開示と、独自サーバー設立時のサポートを行う。但し、開示費用、サポート費用は本プロジェクトの調達費用に含めない

▼プロジェクトの展望・ビジョン

利用目的の明確なWebサービス展開

利用目的が明確なWebサービスへの移行が必要と判断しています。今回のリリースでは、様々な利用者・利用目的に応える為、多機能になっていますが、新たな運用スポンサーの元で、利用目的の明確なWebサービスに展開することで、より多くの方々が便利にご利用なれると思います。

例えば、

• 音読サークル向けのWebサービス
  著作権フリーな著書などを互いに投稿しあい、視聴することで、音読スキル向上に寄与
• 東南アジア日本語学習サイト
  東南アジアの学生さん向けに、日本語学習用教材と、ネイティブに向けにカスタマイズされたWebインターフェイスの利用
• 紀行誌、自分史向けWebサービス
  写真や記録が残っていなくとも、現地に赴くことなく、ストリービューなどを活用することで、紀行誌や自分史を作成することが可能

シニアエンジニアへの後押し

私には、足元にも及ばない同僚や先輩シニアエンジニアが多く元気でいらっしゃる。彼らのプログラムスキルを埋もれさせたままにいるのは社会的な損失です。
「最近は全然コード書いてない。」

「最新の開発環境は良く判らん。」

と躊躇されているのであれば、このアプリケーションが後押しになるのではないかとの考えでシステム構築しました。

• 開発言語は、Webブラウザで利用できるJavaScriptのみ
• Webサーバーは、世話不要のGoogle App Engineの利用
• サーバー費用は、月々スーパー温泉一回利用程度

今日、様々なWebサービスが提供されていますが、利用者視点からみて「?」なシステムが少なくありません。より利用し易くわかり易いWebサービスのお手本を、彼らであれば示せると信じています。そうして作成されたWebシステムのプログラムは、子供達への良きプログラミング学習教材ともなるでしょう。

以上。