幻の洋梨、パスクラサンを岡山県（赤磐市）から全国の皆様へ届けたい。

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ネクストゴール金額：30万円

ネクストゴールで集める金額の使途：パスクラサンの発展

 

▼自己紹介

はじめまして、塚本農園の塚本護です。

私は大阪で生まれ大阪で育ち、結婚式場で長年勤め、支配人としても3年勤めてきました。私の先祖は代々ここ岡山県赤磐市で農家をしておりました。父が56歳の時に祖父が急逝、父もまた農家として後を継いできました。長男としていずれは私も農家を継ぐつもりで過ごしており、父が60歳になる年にこちらに移住してきました。子どもの頃から田舎が大好きでいつかは自分も田舎に住みたいと思っており、10年前家族全員で岡山県赤磐市への移住を決断しました。今はフルーツ農家として、子どもたちのパパとして、毎日奮闘中です。

 

▼プロジェクトの内容

絶滅危機、幻の高級西洋梨「パスクラサン」をここ赤磐で守り続けること。

パスクラサンと聞き、イメージ出来た方も少ないのではないでしょうか。

今や幻の高級西洋梨とも言われています。なぜ幻となりつつあるのでしょうか。

ここで紐解いていけたらと思います。

 

✳︎パスクラサンとは

フランス原産の西洋梨で日本でも有名なラフランスの仲間になります。

現在ここ赤磐市の赤坂地区が全国の出荷量の9割を占めており、日本で組織的に収穫しているのは赤磐市だけになっています。

特別大きいものは1キロ近くもあり、平均すると400グラムから700グラムのものが多くなっています。見た目はゴツゴツとしておりますが、豊潤な甘い香りで糖度も高く適度な酸味とのバランスも絶妙です。甘い香りとろけるような舌触りは、日本のナシとはまた違った食感。例えるならば、まるでメロンのような食感です。かつては「果実のキング」と称されることもあったとか・・・。

時期は晩成種なので11月初旬から中旬にかけて収穫となります。台風シーズンを挟むため、雨や風などで落下してしまうことも少なくありません。

 

✳︎パスクラサンの歴史

パスクラサンは明治の中期から後期にかけて日本へやってきました。

赤磐の赤坂地区にやって来たのは明治の後期。

戦時中は果樹伐採令の発令により、さつまいも等の主食を中心に作付けされるようになりました。

ほとんどの果樹が伐採される中、5・6樹がなんとか守り抜かれていました。

昭和50年ごろ、他の地域にない珍しい果実であり非常に味も優れていることから、赤磐の特産物として、町を上げて生産を取り上げることとなりました。

それから3年後の昭和53年、県の「ふる里特産物生産グループ育成対策事業」の指定を受け、多くの農家が新しくパスクラサンを植えていきました。

しかし、高い生産技術と管理を要することから、次第に手間のかからない果実に代替され生産農家が激減・・・。現在では、ここ赤磐市でも生産者は3戸となりました。

 

✳︎農家のこだわり

なんと言ってもパスクラサンは追熟が命。

収穫時期や天候に加え、収穫後の追熟が1番の難点となります。

洋梨は他の果実とは異なり、木になっているときは熟さず、収穫後に成熟がスタートします。

収穫の時期も難しく、早すぎても追熟が上手くいかず、遅すぎても肉質が悪く香りが少なくなってしまいます。また果肉の褐変などの障害も起こりやすくなるのです。

更に重要なポイントは収穫後の温度です。追熟前のものを出荷すると、食べ頃が難しくクレームになることも少なくありません。温度の管理や保管場所等、研究は長期に渡り続いてきました。

どのような形でお届けするのが良いか試行錯誤の結果、現在では食べ頃にお客様の御手元に届くよう、厳重な管理の元、追熟後のパスクラサンを発送するような取組みを行うようになりました。

食べ頃は指で押さえて柔らかさを感じる頃。食べ方は、スプーンですくって食べて頂くのがおすすめです。

 

✳︎手間＝個性

追熟等の難しさに手間がかかる上に家庭でも食べ頃の見極めが必要。熟れすぎてしまうこともあり、大衆・大量生産に繋がりにくいパスクラサン。

その一方、深い味わいと豊潤な香りには根強いファンが全国におられ、知る人ぞ知る、通の味に。年末年始の贈答品としてデパートや高級果実店の店頭に並んでいます。

作れば作るほど儲かるという果実ではなく、作業量に対して報酬が見合わず、大量生産・大量消費・効率化を目指す近代農業とは一線を画す果実となっています。

明治・大正・昭和・平成と歴代の農家と生き抜いてきたパスクラサンを効率の名の下で令和となった今絶やしたくない。一人一人の個性を大切にする令和の時代だからこそ、手間がかかるパスクラサンの個性を大切に育みたいと考えています。

日本で唯一パスクラサンを守り抜いてきたこの町赤磐を個性を大事にする町、伝統や教育を大事にする町赤磐市として、パスクラサンを通じて有名にできたらとも思っています。

これから先、1人でも多くの方に農業に興味を持って頂き、農業の担い手が増え、農業の発展にも繋がってくれたらとも思います。

「フルーツの町赤磐の一助になれたら」という想いも込めて。

 

 

この度、パスクラサンを多くの方に知って頂くために、地元企業のさんようみねるばさんとタッグを組み、パスクラサンの加工品を製作しました。パスクラサンそのものの美味しさと、加工品にした際の美味しさ、それぞれをぜひご堪能いただけると嬉しいです。

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

現在、生産農家が3戸のみとなっている岡山県赤磐市のパスクラサンの味を全国に届けたい。

一部のデパート、高級果実店でしか入手できないパスクラサンをクラウドファンディングを通じて、ご家庭にお届けをしたいと考えました。キズやシミ等によって、果実として販売できなくなってしまったパスクラサンを再び活躍できる場として、加工品の開発にも力を注いでいきます。

個性を尊重するパスクラサンを次世代に繋げるために、ここ赤磐から生産者の輪を広げていきたいと考えています。