相馬野馬追や、馬術競技会で活躍している引退競走馬たち

 

 

初めまして。福島県南相馬市に在する大瀧馬事苑内、引退競走馬愛馬会です。

 

引退競走馬愛馬会は、名前の通り引退競走馬をリトレーニングし、馬術競技会や相馬野馬追に参加し、馬の福祉や千余年の伝統を守ってきました。メンバーは、学生や社会人まで在籍し、所属馬は皆、日本中央競馬会で走っていた馬達です。

 

 

チェリービット（競走名：ビットアレグロ）

父：ゴールドアリュール

母父：ブラックタイアフェアー

 

通算成績：48戦6勝　うち障害24戦3勝

 

 

ディライトフル

父：フジキセキ

母父：Bering

 

通算成績22戦7勝　うち障害成績7戦4勝

主な勝ち鞍：京都ジャンプステークス（GⅢ）

 

 

ガトン（競走名同）

父：ダンカーク

母父：タイキシャトル

 

通算成績：18戦1勝

 

 

この度、クラウドファンディングを立ち上げるにあたり、私、山本政子が代表を務めさせていただくこととなりました。

 

サイレンススズカに魅せられ、馬の世界にどっぷり浸かって早20余年。初めて持った自馬は、サイレンススズカと一緒にダービーを走ったフジヤマビザンでした。紆余曲折ありながらも、気付けば馬歴も20年（その割には、ど下手くそ）。歳を重ねました（笑）

 

ガロンヌ（競走名同）

父：メイショウサムソン

母父：アグネスタキオン

 

競走成績：8戦未勝利

 

 

障害競技をメインにやっておりましたが、2020年3月不運な落馬事故に見舞われ、右大腿骨頸部粉砕骨折という大怪我を負い、全人工股関節置換。1年間は杖生活との医師の診断でしたが、7か月で馬上に戻って参りました。さすがに障害競技は卒業しました(←当たり前ですよね～)。

 

引退競走馬の福祉に関心があります（FP会員です）。保護猫活動の支援も、ほんのちょっぴり行っております。

 

 

 

大瀧馬事苑には、７頭の馬が在籍し、うち6頭は引退競走馬愛馬会の所属です。

 

彼らは、馬術競技で活躍する傍ら、千余年の伝統を誇る国指定重要無形民俗文化財、「相馬野馬追」に参加しています。

 

私自身、結婚前は名古屋に在住しておりましたが、馬友さんに南相馬の方がいらっしゃったことがきっかけで、野馬追には以前から興味があり、結婚を機に茨城に来てからは毎年、野馬追観戦に行くようになり、いつしかお祭りで馬丁（馬を引いたり、お世話をする係）をやらせていただくまでになりました。

 

そして、馬術競技で有名な馬達が野馬追にも参加していると知り、紹介していただいたのが大瀧馬事苑代表の大瀧康正氏でした（大瀧馬事苑には外国産競技馬も所属している中で、私はあえて引退競走馬愛馬会を選択しました）。

 

引退競走馬愛馬会は、数々の選手・馬を馬術競技会に送り出し、優秀な成績を残してきました。また、相馬野馬追では、甲冑競馬や神旗争奪戦で観客を魅了してきました。

 

 

しかし…2011年の東日本大震災で、引退競走馬愛馬会の運営の担い手の数名が故郷を去っていきました。

 

そして、コロナ禍。馬に乗るには、お金がかかります。趣味にお金を掛けてはいられない状況の人が来なくなり、更に厳しくなってきました。とどめつけは、飼料代や諸々経費の高騰。馬達の飼料は主に、海外からの輸入品です。コロナ禍により輸入が難しくなった上、最近ではウクライナ問題で輸送費用（燃料代）も跳ね上がり、それが飼料の高騰へとつながったのです。

 

引退競走馬愛馬会は、所属６頭の維持を切望しています。「お金がないなら、馬を手放せば」。それは正論かもしれません。ですが、手放したその先が幸せとだという保証はありません。また、頭数を減らすという選択肢も、考える事ができません。どの馬も大切で、どの馬を選んで手放すことは到底できません。

 

ですが、このままだと6頭の引退競走馬は、行き場を失くしてしまいます。それは、野馬追に参加する馬が確実に減少するということです。

 

伝統の相馬野馬追の存続に、ほんの少しでも貢献できたら…

引退競走馬が、元気で可愛がられて過ごしていますと、競馬ファンの方々にお知らせする機会を持てたら…

 

そんな気持ちで、プロジェクトを立ち上げました。

 

ブリッツシュラーク

 

大瀧馬事苑には、引退競走馬愛馬会の馬の飼育場所を提供していただき、飼料の購入や装蹄などを代行していただいているので、そのためのお金を納めています。大瀧馬事苑と引退競走馬愛馬会は、例えば駐車場の大家と店子のような関係です。

 

1頭の馬を維持するには、月最低限５万円ほどの資金が必要です。飼料代に寝藁代、装蹄代。調子が悪ければ医療費なども必要となってきます。また、野馬追の衣装や道具の管理にもお金がかかります。

 

皆様にご支援いただく資金で、責任を持って引退競走馬達の命を繋ぎ、愛情込めて飼育します。どうか応援、よろしくお願いします。

 

 

 

引退競走馬愛馬会の馬たちは、華やかな競走成績を残した馬ばかりではありませんが、競馬は「ブラッドスポーツ」。当馬はもちろん、父馬や母馬、兄弟馬や近親馬を見てみると、知っている馬、現役時代に応援していた馬がいるかもしれません。興味深いですね。

 

競馬ファンの方、馬が好きな方、動物が好きな方。その他、日本の伝統文化財に興味をお持ちの方。引退した競走馬は、良い成績を残す或いは、素晴らしい血統を受け継ぐ馬以外は繁殖に上がれず、乗馬クラブで酷使されたり、肥育馬になったり。

 

また、野馬追などのお祭りのために虐待されてかわいそうという考えをお持ちの方が少なくないと思います。ですが、繁殖に上がれなかった馬たちのすべてがかわいそうな馬ではありません。

 

引退競走馬愛馬会は、馬の福祉を遵守し、幸せを願い、その上で千余年の伝統を継承したいと考えています。どうか、温かいご支援、よろしくお願い申し上げます。

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