お米大国日本!!「もみ殻」で人と地球を元気にするプロジェクト

この際なので、化学的な観点やこれまでの取り組みを記載してみようと思います。

プロジェクト概要にも同様の記載があるので重複することはありますが。

 

このプロジェクトに至るまで話

このプロジェクトを始めるまでは、私は普通にサラリーマンをしていました。

モノづくりの会社で、その当時は工場で製造するための技術を開発する部署から、研究開発する内容を企画する部署へ移動したころのこと。

 

研究開発を企画する部署なので、そういった内容をいろいろと探したりするわけです。

そこで出会った大学の先生から興味深い話を伺ったことに由来します。

 

「コメのもみ殻からケイ素を抽出して、それが健康食品原料になるらしいよ」

 

と。

 

コメのもみ殻にケイ素が大量に含まれていることはその以前から知っており、調べたところ、そのケイ素を産業利用しようと多くの試みがなされているが、どれも実用化に至っていないことも知りました。

 

「ケイ素が健康食品？？？」

 

その疑問も不思議に思い、もともと「ケイ素」というものに思い入れのあった私は、この技術の開発と、「ケイ素」の魅力にはまっていくことになったのです。

 

その大学の先生から教えていただいた技術をもとに、当時勤務先の会社へプロジェクトとして企画提案。もともと形だけの形骸化した「企画部」。ろくに審議もされないままプロジェクトはお蔵入り。

 

私は昔から自分で何でもやってしまう質なところもあり💦

 

自分で自宅で実験を開始したのがこのプロジェクトのきっかけでもあります。

 

残念ながらその先生の技術は、確かに有望なのですが、コスト的にも化学的環境負荷も高く、あまり好ましくないと判断し、独自の開発を進めた結果、現在の「水のみ」でもみ殻からケイ酸を分離することに成功するに至りました。

もみ殻のケイ素が「生物態ケイ素」が誕生したわけです。

 

【少し化学的な話。私の仮説】

この生物態ケイ酸。生物は水に溶けているものしか吸収して利用できません。（ほかにも脂質なども吸収しますが・・・。）

 

なぜか。思い出してみてください。母なる海を。

 

生物は海で誕生しました。そう。生物は水の中で誕生したんです。

 

水の中に溶けている物質を集め、合成して、少しずつ形を変え、絶滅や失敗を、壮大な45億年という月日をかけて進化を繰り返し、今の生物に至っているんです。

 

ここからは少し私の仮説です。

 

実は生物のケイ素の重要性は、「生命が海で誕生したころからのお付き合い」

なんだろうな。と。

 

生物は海で誕生しました。

 

このころの海には体の組成を作るための物質は少なく。それでも利用できるわずかな物質の中で、「ケイ素」というものを使って体を作った生き物がいます。

 

「珪藻：ケイ藻」です。その名の通り、外骨格にケイ素の塊を持つ、1ミリにも満たない、ちいさな「藻」です。

 

ケイ素は水にはほとんど溶けません。

 

なので、集めるのに大変苦労しますし、時間もかかります。

 

あるとき、地殻の中にあったCO2が噴出し、水の中にたくさんの炭素源である、CO2がたくさん溶け込みました。

 

その量はケイ素をはるかに上回る量で、生物は早く大きく成長するためには集めるのに時間のかかる「ケイ素」を使うより、「炭素」を使い体を構築していくように進化していった・・・。

 

しかし実は、炭素よりケイ素の方が優れている点がいくつかあり、ケイ素も体の中で様々なところで利用する形で残っていった・・・。

 

超簡単に書きましたが、生物にケイ素が必要な理由。

 

それは「もともと体を作るのにケイ素を使っていた」からだと考えています。

 

なので、
　植物にも、動物にも、魚にも、ヒトにも・・・。水に溶けた状態の「ケイ素」はとても重要な「元素」として今でも生命の根幹に近い部分にあると考えています。

（化学的・科学的な説明は省略しています。）

 

【その証明は難しい】

21世紀。遺伝子も組み換えができ、iPS細胞ができて「ヒトは不老不死」になるんじゃないか・・・？

 

なんて話はなくもないです。

 

ですが、そんなケイ素が生命にかかわるであろう、研究は、実は、「ケイ素を与えない場合、どんな弊害が起こるのか」の動物実験でしか示されていません。

植物の場合はそれに加えて、「植物に葉面散布したらどうなるのか」などで示されています。

 

ケイ素としての化学的な性質から「こうなんじゃないか！？」っていう仮説は様々あります。

 

でも、それを証明するのはとても難しいんです。

 

何しろ生きている生き物が体内で起こしている化学反応を生きたまま分析する方法を開発しないといけないから。

 

そして、ケイ酸が水に溶けている状態の、研究するための「試薬」となる「単量体」といわれる物質が、2017年、日本の産業技術総合研究所というところが初めて作り出すことに成功したんです。

 

これによって、ようやく「ケイ素」と体の関係を解明する「スタート」に人類は立つことができたんです。

 

私も技術者の端くれです。こういった解明をこれからも続けていくつもりです。

 

そして、それを世の中のために発出できるよう。していきたいですね(;'∀')💦

 

頑張ります。