女性の人権を学ぶため、国連女性の地位委員会に参加したい！

こんにちは！

チャレンジが始まってから5日が経ちました。これまでにアジア女性資料センターとつながりがあった方、今回のプロジェクトで新たに関心を持っていただいた方、さまざまな方からのご支援をいただいています。本当にありがとうございます！

私たちが参加を目指している国連女性の地位委員会(CSW)では、第４回世界女性会議(北京会議)から20年という節目に、政府、国際機関、NGOのこれまでの取り組みのレビューが行なわれます。

そこで、今回は北京会議や北京行動綱領についての基本情報をお伝えしたいと思います！

北京会議
北京会議とは、1995年9月4日～15日に北京で開催された第4回世界女性会議を指します。女性の人権や社会的地位をテーマに開催された国連の会議としては、アジアで初となる最大規模の会議でした。世界女性会議は、ジェンダー平等社会の実現を目指して国連が定めた1975年の「国際女性年(International Women's Year)」にメキシコシティで開催された後、5年に1回、フォローアップのための会議が開催されてきました。しかし、北京会議以降は、ジェンダー平等政策に反対する国際的な動きなどが影響し開催することができていません。そのような状況のなかで会議を行うことで、女性政策が後退してしまうことに懸念が示されているからです。

会議の成果「北京行動綱領」の採択
北京会議の大きな成果は、ジェンダー平等と女性のエンパワメント促進に向けて各国政府が取り組むことを表明する「北京宣言」と、各国政府、国際機関、NGO等が取り組むべき12の重大領域を定めた「北京行動綱領」が採択されたことにあります。
★12の重大領域：
貧困、教育、健康、女性への暴力、武力紛争、経済活動、政治参加、女性の地位向上、人権、メディア、環境、少女

(北京行動綱領草案対訳・北京行動綱領日本語訳)

北京会議が行われた背景には、冷戦の終了、グローバル化の進展、多国籍企業、NGOネットワークの拡大などこれまでにない状況の中で、人権、環境、開発など地域規模での問題への取り組みが必要であり、女性の問題もそのような社会問題とのかかわりのなかで議論されるべきであるとの認識があります。

NGOの役割の大きさ
NGOが果たした役割の大きさ、準備の蓄積がとても大きな役割を果たしたと言われています。北京行動綱領に影響を与え、女性運動を強化するという目的の下に行われたNGOフォーラムでは、5000以上ものワークショップが行われ、3万人超が参加しました。日本からは5000人もの女性が参加しています。

1994年6月～11月にかけて、国連地域委員会の講演で、アジア太平洋、ラテン・アメリカ・カリブ海、欧州、西アジア、アフリカの地域別に地域別準備会合が行われました。また、行動計画案や政府代表団にNGOの声が反映されるように、国境を越えてさまざまなシンポジウムが開催され、各国の草の根の女性たちが女性団体や全国ネットワークを結成し、政府への提言活動やWS実施に向けた学習会などの準備を行い、北京会議に臨んでいます。

(北京会議から10年(北京＋10)のCSW・NGOフォーラムの様子)

アジア女性資料センターが誕生したのも1995年です。北京会議へ向けた女性たちの熱気を受けて設立されました。それまでにも開発援助、観光開発と人身売買、軍事化などの問題に取り組む活動を行なっていましたが、北京会議での世界の女性たちとの交流は、さまざまな社会運動が、国際的な視点と人権の尊重、ジェンダー平等の視点を持って活動する必要があるとの認識を強くするものでした。

私たちはこうした思いを引き継ぎ、来年のCSW会議を目指しています！
引き続き、みなさまのご支援をよろしくお願いいたします！