吉川幸代さんから応援メッセージをいただきました！

パートナー、妻の吉川幸代さんから応援メッセージをいただきました。

僕たちは結婚して17年。この家、アトリエの場所に引っ越して11年になります。子供たちはここで育って、娘が14歳、息子が12歳になりました。

 

ちなみに、「菊地」は僕の旧姓です。（戸籍上は「吉川」なので事実婚というわけでもないです。）

彼女とは共通の友人のゼミを通じて知り合ったのですが、僕のテーマは「結婚制度」だったはずで、制度的批判だったはずなのですが、不思議なことに出会ったその年に結婚していました。そういう不思議なひと「たち」です。

 

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菊地は、不思議な人です。優しいかと思えば厳しい。感情的なようで論理的。ある意味、とても人間的な人なのだと思います。

 

初めて彼の描く絵を見せてもらったとき、とても内省的な絵だなと感じたのを覚えています。自分の中の深く確固たる世界観があるのだろうなと感じさせる絵。上手だし、素敵だったけど、どこか寂しさも感じたのを覚えています。彼の育ってきた環境や感受性。様々なことが混ざった表現だったような気がします。

 

菊地は、ひととの関わりを大切にする人です。陶芸や、クラフトや、写真等、作家仲間の皆様とのグループ展や、ARTS SEED OKITAMA　のような広域での企画。一期一会でもあり、継続的でもある活動の中で、人とつながり、「障がいのある人と関わる人の作品展」など、依頼や企画も広がり、応援メッセージで皆様が書いてくださっていることが、彼の歩みのそのものなのだと思います。

 

人が生きるときに表現の場は必要なものです。内省的と感じた彼の表現は、今や、依頼していただいた方の意図を組み立てる作業やコミュニケーションを経て、社会性を帯び、広く豊かなものになっていったように感じます。

 

菊地が好きな画家さんに、熊谷守一という人がいます。生涯家から出ず、虫や植物や小さきもの達へのまなざしを描いた画家さんです。この度の菊地の拠点の構想は、そのようなインナースペース的でもあり、また、同時にどのような人にとっても、表現することが保障され、表現がつながり、また広がり、自分へと還元される開かれた場にもなるように感じます。

 

独立した個人が、お互いを尊重しながら共に在るのが夫婦であり家族。同じく、この度の彼の挑戦が、ある人にとっては居場所となり、ある人にとっては成長の通過点となり、様々なバックグラウンドを持った人たちにとっての、地域の関わりの拠点となることを願っています。

 

皆様のご支援を、どうかよろしくお願いいたします。

吉川幸代