値上げなしで 上質学童保育を継続させてください

▼自己紹介

　私は、大学卒業後、教員として３４年間教鞭を執っていましたが、東日本大震災に遭遇し、「この石巻を再生するのはこの子どもたちだ！」と思い、「放課後こどもクラブBremen」を立ち上げ10年間ご支援を頂きながら頑張ってきました。

　「放課後こどもクラブBremen」では、民間の学童保育所として、無償の学習支援、インクルーシブ保育、送迎事業などを行ってきました。生活の苦しい家庭や保護者、外国人のご家庭のお子さん、また障害をお持ちのお子さんなど、他の学童保育では受け入れてもらえない子どもたちも包括できる環境づくりに年間２８０日間、日々挑戦しています。

　更に、令和３年度からは石巻地区の子どもたちの学力が少しでも向上するように、当クラブに所属していないお子さんも含めた無料学習会を開催しています。勉強の意欲を持っていながら、塾に通いたくても通えない経済的な理由で通わせられない、そんなお子さんの頑張りたいという気持ちと、保護者の皆様のお子様を健全に育てたい問気持ちに応えていきたいと思っています。

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

　今回のプロジェクトは、グスタフレーションが進み、生活の苦しいご家庭のお子さんか抱える現状がますます酷くなっていく様子に心を痛めたところからはじまりました。。どんな家庭のお子さんでも、保護者の境遇の違いで、体験格差や学習格差を味わわせてはいけない。どんなお子さんに対しても放課後時間に、質の良い学習支援や生活支援をしたいと考えています。

　「放課後こどもクラブBremen」は、昨年度は、年間２８０日開設、延べ３０００余名のお子さんをお預かりしました。現在、障がい児を含め、２２名のお子さんが会員として日々学童保育に参加しています。学童保育では、遊びはもちろんですが、学校では十分に教えきれない基本的な学習や、自然の中での体験学習の活動もしています。

　Bremenに来るお子さんたちの中には、すでにかなり理解が追いついていないお子さんも見られます。つまづきのあるお子さんの場合、丁寧に少人数での指導します。場合によっては個別指導も行います。家庭教師をつけたり習い事に通わせられない、ひとり親など、どんなご家庭のお子さんでも質の良い学習支援を受けられるようにと心を砕いてきました。

　このようにして成長したBremenのお子さん方は、進んで学ぶ意欲を見せています。

　学力テストの結果もBremen の子どもたちは平均を上回ってきていますし、習い事にも喜んで取り組んでいます。やる気が起きているのです。これらのことから見ても多様なお子さん方にきめ細かく寄り添って上質の学習支援を続けることがどんなに必要なことであったかを実感しています。

　昨年度からの無料学習会に参加されている、Bremenに所属していないお子さんも「こんな面白い勉強したことない」と喜んでいました。。

▼プロジェクトの内容

　多くの方々のご支援とご協力があって、継続してこられたBremenの活動ですが、今回のプロジェクトでは、物価値上がりの時に、1月8000円（一日400円程度）という会費を値上げすることなく、教員免許保持者が丁寧に学習支援をする、質の良いBremenの活動を続けたくお願いするものです。事情のある家庭の場合は会費は2000円/月にしていますが、それでも期日までに払えない保護者の方もいるのです。22人のお子さんから8000円ずつの会費を頂いても1人分の月額報酬にしかなりません。

　さまざまなものが値上がりする中で、保護者の方々にさらなるご負担をかけることなく、生活支援や学習支援を継続していきたいと思っております。

　ご存知かとは思いますが、宮城県は近年の学力テストでは全国４０位程度に位置しています。その宮城県平均に２ポイントから８ポイント及ばないのが石巻市の現状です。震災以後の混乱で十分な学校教育が行えなかったことが、未だに尾を引いています。

　ひとり親家庭も多く、平成２７年には１１５９世帯と全国・宮城県平均を上回り増加しています。そのうち母子のひとり親世帯が９割を占めています。国民生活基礎調査による貧困線以下の生活困窮世帯は多くが母子のひとり親世帯です。当然ひと月に１教科１００００円以上の支出を伴う塾などに通わせるのは夢のようです。

　新型コロナの影響もあって景気が低迷し、物価が値上がりしているなかで、さらに保護者の方にご負担をお願いするのはなんとしても避けたいと思っています。

　そうした事情から、クラウドファンディングで皆様に応援をお願いすることにしました。学力を含めお子さん方の健やかな成長のために、どうぞお力添えをお願いいたします。

▼プロジェクトの展望・ビジョン

　お子さんを成人させるまでには、１８年という長い時間が必要です。乳幼児期もとても大切ですが、問題の多い学童期を、豊かに遊び勉強ができる環境の中で過ごしたお子さんは社会性が豊かになり多くの人と仲良く生活ができるようになります。

　「先生、うちの子は障害があるのでは？」と保護者から相談されたお子さんでも、学校を休んでもBremenに来て学習します。

　１年生の時には、語彙数が少なくコミュニケーションが十分に取れなかったお子さんも「掛け算九九がスラスラ言えて割り算もわかるようになった！」と喜んでいます。

　Bremenでしっかり遊び、学んだ子ども達は地域のリーダーとして育っています。高校や大学に進んだ先輩たちの後を追って地域の力になるものと楽しみにしています。

　このように決めの細かい指導ができる放課後児童クラブはそうあるものではありません。

強い意志がなければ継続は難しいのです。

　これは、こんな小さな民間の放課後児童クラブでも、「続けてご覧なさい。」という皆様のお気持ちを信じたいと思っています。

　どうか続けさせていただきますよう、お力をお貸しください。子どもたちのためにどうぞよろしくお願い致します。