【過去の緊急復興事業紹介】フィリピン台風被災者復興支援事業

皆さま、ご支援ありがとうございます。

今回は、ケア・インターナショナル ジャパンが実際にどのような緊急支援を行ってきたのか、過去の緊急・復興支援事業をご紹介します。

 

フィリピン共和国　台風被災者復興支援事業

2013年11月8日、史上最強のHaiyan台風がフィリピン中央部を襲いました。約1,610万人が被災し、110万世帯の家屋が全壊または半壊、410万人が家を失い避難生活を余儀なくされました。少なくとも6,300人が亡くなり、590万人が生計手段を失いました。

 

 

発災直後から2016年10月の3年間にわたり、CAREは被災地に、スタッフと地元の協力団体を派遣し、フィリピン中央部の最も被害の大きかった3地域、レイテ (20,000世帯)・サマール (10,000 世帯)・パナイ (10,000世帯)において、314,124人の被災者を対象に、緊急・復興活動をとおしてより安全な地域の再建を果たし、地域の災害対応能力の向上を図れるよう、緊急・復興支援を行いました。

発災直後から1年の間を、緊急支援期（2013年11月～2014年1月）、初期復興支援期（2014年2月～2014年10月）とし、食糧、生活物資及び安全な避難所、住まいを提供しました。その後の復興支援期（2014年11月～2016年10月）では、「生業支援事業」を実施し、被災者が持続的な生業手段を得るために、被災する前に従事していた仕事を再開、もしくは新たな仕事に就くための専門的な研修を行ったほか、とりわけ、女性のグループ、企業、その他地域主導の団体等の小規模ビジネス（コンビニエンスストア、養鶏、農業など）の立ち上げのための訓練などを行いました。

 

 

事業が終了した後のCAREの調査によると、CAREの生計支援を行った結果、支援の対象者のうち、あるグループでは、ほとんどが新たな事業を始めたり、事業の拡大をすることができ、それにより、73％以上の収入が上がりました。また、女性グループも、2014年の調査に比べ、2017年の調査では全員の収入が向上したとの報告も上がっています。これらの収入から、被災者は家具や電子機器などの家庭で使用するモノを購入できるようになりました。

 

 

災害の被害にあった人に対し、緊急支援はもちろん、再び元の生活に戻るために復興支援も不可欠です。これらの支援が行き届くよう、CAREも尽力してまいりますので、皆さまのご協力、お願いいたします。