予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい

予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 3枚目
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 2枚目
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 3枚目
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 2枚目
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 3枚目

寄付総額

10,420,000

目標金額 3,000,000円

寄付者
289人
募集終了日
2024年10月31日

    https://readyfor.jp/projects/F-HAAAT?sns_share_token=&utm_source=pj_share_url&utm_medium=social
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note
2024年10月07日 12:00

【CF29日目】オートミール、野菜まめ……

皆さんこんにちは、樺です。

近畿大学の方々に2連続で投稿いただいたにも拘わらず、危うく昨日の夕飯トークが出かかるという体たらくです。

 

 

気を取り直して本日は、

コロナウイルスと腹部大動脈瘤

についてです。

コロナウイルスはもう終焉した、のような扱いを受けていますが、感染者数といい、それが残した余波といい、忘れるには早いのではないでしょうか。コロナウイルスの感染は心血管イベントや血栓症との関連が有名ですが、腹部大動脈瘤については何かわかっているでしょうか?

 

この論文は、腹部大動脈瘤患者さんが中等度以上のCOVID-19に罹患した場合に急激な瘤径の増大や破裂のリスク上昇の可能性があることを示唆しています。その機序として可能性があるのは、SARS-CoV-2ウイルスが感染することにより炎症性サイトカイン(MMP)を活性化しコラーゲンやエラスチンといった腹部大動脈の壁を強固にするための素材にダメージを与えてしまうことや、ステロイド治療が必要になる場合にステロイド投与によってコラーゲンの分解や腹部大動脈壁の変性を助長してしまう可能性がある、ということがいわれています。

 

もともと腹部大動脈瘤が悪化する要因には、ある種のウイルス感染が関係することもあると言われていましたので、COVID-19も御多分に漏れずということなのでしょうか。

我々内科が診る疾患は、一般の方からすると予想していないところで他の分野の疾患と繋がっていることが多く、特に我々の扱う循環器内科では血管を扱う以上、ほぼ全ての領域との関連がありそうです。

 

どんな病気も、一度かかると治癒(何の痕跡も残さずに完璧に治り、かかる前の状態に戻ること)はありません。ちょっとのどの風邪をひいた…という場合でも、一部の組織に感染の痕跡が残ったり、それが後に他の疾患の伏線(伏魔殿)になったりするものです。ですので、やはり病気は予防が最強というか、予防につきると思います。

 

腹部大動脈瘤は、今のところ治療はおろか予防する方法もありません。しかし、トリカプリンを使ったラット腹部大動脈瘤の実験では、腹部大動脈瘤になる処置をほどこす前にトリカプリン投与されているラットでは腹部大動脈瘤を発症しなかったという効果が示されました。勿論腹部大動脈瘤自体がちぢむこともとんでもない効果ですが、発症を抑制するのはその上を行く発見です。トリカプリンを投与することが、病態の根幹を抑えることと関連していると考えられます。

しかしヒトでその効果を実証するのはとんでもなく難しいことです。何せ腹部大動脈瘤は、「どんなヒトに」「いつごろ発症する」かがわからないですし、「発症しても気づかない」ものです。トリカプリンを飲む人、トリカプリンを飲まない人を500人ずつご協力頂いて臨床試験を開始しても、その人達は本当にそもそも腹部大動脈瘤になるのか?そもそもならない人を集めているのではないか?また臨床試験はずっと出来るわけではなく、1年や2年など期間を決めて行いますが、いったいいつまで続ければ結果に差がでるのか?などとても難しい課題がたくさんあります。

 

いずれにせよ、腹部大動脈瘤患者さんに安全に使用できることを証明してから、にはなりますので、今回F-HAAAT試験での有効性に関する指標の探索には、「予防」ではなく「治療」効果に関するデータを解析することにしています。

 

 

今回はこのへんで。ではまた次回。

ギフト

3,000+システム利用料


alt

3千円:腹部大動脈瘤の治療薬創出を応援

⚫︎寄附金領収書
⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
⚫︎大阪大学未来基金HPに寄付者のお名前掲載(ご希望制)

▽累計50万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し大阪大学施設に掲示。
※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
https://www.miraikikin.osaka-u.ac.jp/

申込数
130
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年4月

10,000+システム利用料


alt

1万円:腹部大動脈瘤の治療薬創出を応援

⚫︎寄附金領収書
⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
⚫︎大阪大学未来基金HPに寄付者のお名前掲載(ご希望制)

▽累計50万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し大阪大学施設に掲示。
※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
https://www.miraikikin.osaka-u.ac.jp/

申込数
126
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年4月

3,000+システム利用料


alt

3千円:腹部大動脈瘤の治療薬創出を応援

⚫︎寄附金領収書
⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
⚫︎大阪大学未来基金HPに寄付者のお名前掲載(ご希望制)

▽累計50万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し大阪大学施設に掲示。
※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
https://www.miraikikin.osaka-u.ac.jp/

申込数
130
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年4月

10,000+システム利用料


alt

1万円:腹部大動脈瘤の治療薬創出を応援

⚫︎寄附金領収書
⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
⚫︎大阪大学未来基金HPに寄付者のお名前掲載(ご希望制)

▽累計50万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し大阪大学施設に掲示。
※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
https://www.miraikikin.osaka-u.ac.jp/

申込数
126
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年4月
1 ~ 1/ 8

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る