手軽なシミュレーション教育用記録アプリを作りたい

▼プロジェクトまとめ

• Apple Store公開中のアプリFacilicと連携する新規アプリ。
• シミュレーショントレーニングを音声認識で手軽に素早く記録。
• 技術検証は終わり、あとはアプリに組み込むだけ。

 

 

▼自己紹介

私は京都に生まれ育ち、現在フリーランスのプログラマーとして働いています。

幼いころにプログラミングに触れてから早20年を超え、長年様々なソフトウェア開発に携わってきました。 現在は仕事の傍ら、趣味でもアプリを含む色々なソフトウェアを作ったりしています。    

 

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

私は以前に医療教育の製品を販売する会社に勤めていました。

そこでは介護士、看護師、医師の方々から意見を聞きながら、未来の医療従事者を教育する製品を作っていました。

その後、その会社を去る事になったのですが、しばらく経ってからふとアイディアが浮かび、技術的な勉強を兼ねてアプリを作ってみたくなったのがことの始まりです。  

それからは仕事の合間にコツコツと作り込み、趣味全開、費用度外視で細かい部分にこだわり、様々な機能を検証してはアプリに組み込んでいく作業を繰り返していきました。  

 

その結果、思いのほかしっかりとしたアプリが出来あがったため、2023年2月23日に公開するに至りました。

 

https://www.facilic.net/

Facilic

 

それが現在Appleの公式Storeにて無料配信中のシミュレーション教育用アプリ Facilic（ファシリック）です。

• 日本語と英語に対応
• iPhone／iPad／macに対応。（※iPad推奨）
• 現在は早期アクセス版 

 

そして今回、本プロジェクトのアイディアを実現するためには資金が必要になった為、協力者募集も兼ねてクラウドファンディングにて費用募集へと至りました。

 

　　"好きこそものの上手なれ。"　　

 

Facilicは私の趣味100%で作ったモノです。

とはいえ、とてもニッチなアプリなのでご経験がない方からすると今一ピンとこない方が大半だと思います。

ですが、看護師、介護士、医師の方々などなど、シミュレーション教育に役立つアプリとして作りました。

もちろん、他の業界、業種でも使えるように汎用性も意識して作っていますので、業務シミュレーションや工場ラインシミュレーション、ビジネス上の会議などにも使えるようになっています。

 

またクオリティについては、リリース直後であるためまだまだ未発見の不具合が多いですが、それでも将来の発展を見越して細かい所で高い品質を維持しています

その為、不具合の解消もスピーディに行えるように作り込まれています。

 

 

▼シミュレーション教育とは

一言で言えば、教育現場にて学習者が実際の現場環境に近い環境、状況に合わせて対応する教育方法です。

高い緊張下の中や慌ただしい現場でも落ち着いて冷静に、普段通りに技能を発揮できるようにするための教育と言えば伝わるでしょうか。

看護師、介護士、医師の方であれば、学校で人形や模擬機材などを使って授業を受けた事があると思います。

病院などの医療現場でも、技術の習得／向上のために実施しているというところも多いと聞きます。

工場ラインでは従業員が作業工程通りに動いて計画通りの結果を出せるかといった調査に用いられます。

 

そして、シミュレーション後に実施者同士が対話してシミュレーションの内容を振り返り、意見や感情を交わし、気付きや学びを得るファシリテーション教育とセットで国内外で広く取り入れられている教育手法となります。

 

Facilicは、この学習者が実施したシミュレーションを記録し、ファシリテーションを円滑に進めるためのアプリとなっています。

その為、現在多くの医療系学校や病院にて導入されている既存の人形などの各種シミュレータ機材と併用して使う事を前提に作られています。

 

医療関係のシミュレーション教育やファシリテーションについては、以下のような書籍で数多く解説されていますので、詳しい内容にご興味のある方はそちらをご参照いただければと思います。

 

[書籍例]

- "看護基礎教育におけるシミュレーション教育の導入 基本的な考え方と事例"  　

　（監修：阿部 幸恵　／　編集：藤野 ユリ子 ）

- "看護シミュレーション教育基本テキスト―設計・実践・評価のプロセス"  　

　（著：織井優貴子）

- "シミュレーション教育の効果を高める ファシリテーターSkills & Tips"

　（著：内藤知佐子 , 著：伊藤和史）        

 

 

また、"シミュレーション医療教育の発展を国際的レベルで推進し、これを普及させ、医療の向上を図り、もって国民の健康保持と増進に寄与することを目的"(公式ＨＰより引用)としたシミュレーション教育学会（ＪＡＳＥＨＰ）といったものもあります。

 

※掲載の団体及び人物名については、当プロジェクトとなんら関係ございません。本プロジェクトに関するお問い合わせはお控えいただけるようお願いします。

 

 

▼シミュレーション教育の問題

上記シミュレーション教育の問題の一つとして、学習者の行動及び周辺の状況全てを記録しにくいという点があります。

記録とは、実施したシミュレーションを振り返る際に参加者が見直す情報群です。

誰が、何を、いつ、どのタイミングで、どのように実施したか。

ファシリテーションで振り返るには、それらをシミュレーション中に一つ一つ正確に記録する必要があります。

 

記録方法として上がるのは主に3つ。

手書きで紙やホワイトボードに書くか、アプリやパソコンで記録するか、スマホやビデオカメラなどで現場の映像を撮影して記録します。

 

しかし、いずれの場合においてもメリット・デメリットが多くがあります。

手書きの場合は、その煩わしさと遅さです。

1分1秒を争うシミュレーション中において、時間と共に学習者の行動や周囲の状況を記録するのはとても大変です。

当然ながら、その時間の遅さからいくらかの情報に抜けが発生しますし、急ぐあまり文字が崩れていれば、後で解読、清書する必要もあるでしょう。

記録する紙も多く消費するので、コストや環境面でも良くありません。

 

カメラ撮影による映像記録の場合は、ほぼ正確にシミュレーション現場を記録できるので、記録と言う一点のみでいえば最適です。

 

しかし、背景と共に学習者の外見や声が映像として記録される都合上、個人情報保護や肖像権、著作権にプライバシーの侵害と言った様々な問題を含んでいます。

場合によっては、不特定多数の人間が映像に映り込んでしまうこともあるでしょうから、さらに問題は複雑化します。

 

もちろん、これが個人の場合であれば問題にならないかもしれません。

ですが、組織の役職者や学校、病院などの施設においてはその限りではありません。

記録物に管理責任が発生するため、流出しないように現場責任者だけでなく組織として配慮、注意する必要があるからです。

もし記録された映像が外部に流出し、意図しない形で使用などされれば大きな問題となって責任追及されることになります。

 

その為、映像記録の場合は、余計な背景を隠したり、モザイク処理をかけたり、撮影対象全員に承諾を得たりと記録前後に多くの手間と時間が必要とします。

無論、モザイク処理となれば映像編集技術も必要になってきます。

かと言って、その都度映像を削除するとなると、今度は記録を後から見返すという本来の目的が達成できなくなって本末転倒になります。

 

パソコンやアプリの場合でもやはりいくつかの問題があります。

確かに時間と記録はある程度正確に素早く行えますが、操作に慣れが必要であるだけでなく、ボタンの数が多い場合は、必要なボタンを探す必要があります。

そこにきて、そのボタン自体も事前に複雑な設定を行って作る必要があり、手間と時間を多く必要とします。

操作方法が複雑であれば、操作方法を覚える講習会を受ける時間も必要になるでしょう。

IT機器に慣れない方々であれば尚のことです。  

 

しかし、それら機器は数百万単位で往々にして高額です。

にもかかわらず、その割に非常に複雑で使いにくいという声をお聞きします。

結果、高額な製品を購入、導入したにも関わらず、それら操作の難しさや記録のしにくさで使用を敬遠してしまうといったことが起きます。

 

その為、多くのシミュレーション教育の現場では、手書きで紙やホワイトボードに記録するか、苦労してアプリに慣れてボタンを作り込んだ上で記録していくのが一般的となっています。

 

 

 

▼プロジェクトの内容

　 

※画像は開発中のものであり、変更される場合があります。

そこで今回のプロジェクトでご提案するのが、Facilicと連携するアプリFacilic JEM(ファシリック　ジェム)です。

記録するボタンはたったの7つ。

大きなアイコン表示で、視認性も抜群。

文字を読む必要もなければ、探す必要もありません。

キーボードさえ必要ありません。

音声を文字に起こして記録、記録者の言葉がそのまま文字として記録されます。

指導者の口頭指示をそのまま記録する、なんてこともできるでしょう。

このアプリを使えば、シミュレーション現場をかんたんに素早く記録することができます。

 

音声の認識能力も、お使いのAppleのSiriと同レベルの認識能力を持っているため、多少の騒音環境下であっても高精度な記録が可能です。

またSiriの機能を使っているため、使えば使うほどその認識能力は向上していきます。

 

 

 

さらにFacilicと連携することで複数台同時に記録ができます。

複数の記録者が別視点から複数の学習者を記録することができますし、多職種が連携したシミュレーションでもそれぞれに対応した記録をとることができます。

記録内容も、グラフや統計として詳細に確認することができます。

 

もちろん、記録内容はJEMだけでも確認できます。

アイコン、時間、記録内容が一覧に表示されます。

配色についても、Facilic同じく弱視やＤ型（2型）色覚にも対応した配色になります。

 

 

▼対象ユーザー

アプリの使用者は以下の方を想定しています。

• 介護士及び看護師、医師を目指す医療系学校の生徒
• 介護士 及び 介護教員
• 看護師 及び 看護教員
• 医師

主にシミュレーション教育を取り入れている医療業界が中心となります。 

また、その他としてファシリテーション会議を取り入れている会社や、ライン工場も対象に入ってくると思います。

 

 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

 

　　Facilic のご紹介　　

Facilicとは、シミュレーションの演習シナリオや課題を作成し、シミュレーションを記録、振り返るためのアプリです。

学習者の行動をボタンや音声認識で記録し、シミュレーション実施後に課題の達成判定を行い、シミュレーション後の振り返りをサポートします。  

位置づけとしては、JEMの親機となります。

 

コンセプトは「かんたん」かつ「直感的」。

主な画面はたったの3つ。

多くの画面で悩むことはありません。

情報の入力も分かりやすさを優先にしています。

動作も軽快で古いiPadでも動きます。

 

主な使用者としては、専門学校または大学の生徒や教師となり、職業は介護士、看護師、医師の方々が最も多いのではないかと思います。

もちろん、他の業界、業種でも使えるように汎用性も意識して作っていますので、業務シミュレーションや工場ラインシミュレーションなどにも使えます。

 

最も特徴的な機能としては３つ

 

１つ目は、シミュレーションのシナリオをウィザード形式で作成できることです。

表示された手順で入力していけば、かんたんにシナリオが作成できます。

ブリーフィング、シミュレーション、デブリーフィングの各ステップにおいてガイドを用意することもできますし、必要な道具を一覧化したり、参考画像を添付する事も可能です。

もちろん、並び順もステップ数も組み合わせも自由ですし、画像もiPhoneやiPadのカメラで撮影した画像をそのまま使えます。

※動画については検討中です。

 

 

２つ目は、課題に色々な条件を直感的に設定できることです。

課題に付与できる条件としては以下があります。

• AND（●と▲ができたら達成）
• OR（●か▲のいずれかできたら達成）
• NOT（●をしなければ達成）
• COUNTER（●をＸ回実施したら達成）

さらに条件を重ねて判定させることも可能です。

例えば「●と▲のいずれかをＸ回実施したら未達成」といった複雑な条件が必要な課題であっても対応できます。

設定方法も、ドラッグ＆ドロップで部品(ノード)同士を線でつなぐだけ。

直感的な操作でとてもかんたんになっています。  

 

また、リズムチェック（一定間隔で実施できたら達成）にも対応しており、医療分野では急変対応などのシミュレーションの課題でも対応できます。

ちなみに、このリズムチェック課題はFacilicにしかない特異な機能で、私の知る限り今現在販売されている既成の製品ではリズムチェックに対応している製品はないのではないかと思っています。  

 

さらにシミュレーション中に記録者へ注意を促したり指示をしたい時にポップアップでメッセージ表示する機能もあります。

これら機能の使用感については、アプリ内部に急変対応のサンプルシナリオを用意しましたので、是非お試しいただければと思います。

 

３つ目は、色々な記録方法です。

まずJEMと同じ「音声認識」と、「とりあえず記録」があります。

「音声認識」はJEMと同じ。

「とりあえず記録」は、意図しない咄嗟の学習者の行動を記録するためのショートカットです。

後から振り返った際に大量のデータの中から何かがあったことを思い出すキッカケとなるデータとして記録できるようになります。 

 

※配色例

もちろん、シナリオ作成者が用意したボタンで学習者の行動を記録することもできます。

こちらはより詳細に記録できるように複数行表示に対応し、長い薬剤名でも崩れずに表示できるようにボタンはフリーサイズになっています。

 

   

さらに記録した結果については、折れ線グラフや統計結果を表示したり、PDFやCSVへのファイル出力といったこともできます。

出力項目については現在調整中ではありますが、ファイルの出力は研究用資料の収集などにお使いいただけるのではないかと思います。   

 

 

そして、作成したシナリオを複数のデバイスに同時配信する事も出来ます。

維持費やセキュリティ上の観点から時間制限付きではありますが、特定多数との間でシナリオの受け渡しが可能となっています。

これを使えば、お持ちのデバイス間での移転や、別のFacilicで同じシミュレーションを実施するといったことにも使えます。

 

 

▼アプリのセキュリティ

学校や病院、公的機関等の施設で多く採用、導入されている既存のiPadで使えますので、システム担当者が嫌な顔をすることはありません。 アプリの提供方法も信頼の高いAppleの公式ストアからであるため、ウイルスが紛れ込むような心配もありません。    

 

 

▼必要なこと

アプリの親機となるFacilicは先述の通り、Appleの公式ストアにて無料公開中です。

機能もFacilicにてほぼ確認済み。

内部的な技術検証も既に終えています。

 

必要なものは、調整作業の時間と開発ライブラリ（部品のようなもの）の費用です。

 

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

JEMは、できるだけ多くの方に使っていただきたいため、無料での公開を前提にしています。

また広告表示についてはシミュレーション現場に影響しない範囲で表示する予定です。

 

 

▼費用内訳

目標金額の内訳は以下になります。

余剰金については、アプリの修正費やFacilic及びJEMに関連した作業に使わせていただきます。

• 開発費　／　30万円
• 開発環境等利用料　／　約10万円

※本プロジェクトはAll or Nothing（目標金額を達成しなければ、ご支援金は全額返金）方式で実施致します。

 

 

 

▼最後に

初めての慣れないクラウドファンディングのため、色々と不足はあると思いますが、ぜひ当開発プロジェクトにご支援いただければ幸いです。

開発の励みになります。

 

尚、資金募集以外でも、試験的にシミュレーションを実施していただける協力者、および機能の要望も募集しております。

その場合は、ご支援時の連絡か、紹介ＨＰのお問合せまたはTwitterのDMにてご連絡いただければと思います。

 

Twitter:まいけう