猛禽類医学研究所 クラウドファンディング完了報告
2021年11月26日~2022年2月8日までクラウドファンディング「野生に帰れない希少猛禽類の命を繋ぎ、活躍の場を与え、より良い共生へ」を実施させていただき、目標金額を大きく上回る28,160,000円のご支援を賜りました。誠にありがとうございました。たくさんの皆さまが私たちの活動に意義を感じてくださり、温かいご支援と共に数多くの応援メッセージも頂戴しましたことが、スタッフ一同にとって大変大きな励みになりました。
おかげさまで、後遺症などで野生に帰れない動物たちを高いQOLを保ちながら健全に飼育することができております。その時々に入手できる新鮮な魚などを与えながらしっかり飼育管理するとともに、新たなとまり木や大型の水浴バットの追加、飼育ケージ内への砂利の入れ替え、飼育ケージの天井への防風防雨の新設などを行いました。
また、終生飼育個体に対して新たな活躍の場も見出しております。交通事故で上 嘴(くちばし)を失ったオジロワシに対して義嘴を作成する試みを行った結果、 現在では自ら餌を食べることや羽繕いができるようになっており、新たな治療技術の開発のために活躍してくれました。また、感電事故の対策の開発も、引き続き終生飼育個体のケージ内で行うことができております。
さらに環境教育の一環として、野生に帰れない猛禽を実際に来館者にご覧いただき、 個体収容や治療の経緯、自然界における人間との軋轢、終生飼育個体の活躍などを解説することができました。また研究所が活動の場としている森林や羽根(希少種以外)を活用したイベント、取り組みを紹介したパネルを用いた展示会等を行うことで、猛禽類の現状に関する普及啓発に取り組むことができました。
救護体制の充実に関しては、傷病個体の搬送や各種調査に使用するための四輪駆動車の更新を行うことが実現し、10月に新車のランドクルーザー・プラドが納車され、早速活躍しております。医療用品の更新につきましても、消耗品を中心にご支援金を活用させていただきました。
【費用内訳】
1.餌購入費 3,400,000
2.飼育管理(人件費) 5,400,000
3.飼育環境整理 1,039,880
4.診療、救護活動、四輪駆動車更新 7,204,200
5.新しい治療技術開発、事故対策 1,900,000
6.普及啓発、教育活動 1,400,000
7.Readfor手数料・諸経費 7,815,920
総額 28,160,000
あらためまして、皆さまからのご支援に心から感謝申し上げます。
猛禽類とのより良い共生へ向け、今後もご期待に添える活動ができますよう、
誠心誠意取り組んでまいります。
私どもの今後の活動につきましては、SNSやホームページでも発信していきますので
引き続き応援いただけますと幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。