『見えない油』と失われる動物。ひとつの石けんが変える未来。

支援総額
目標金額 6,000,000円
- 支援者
- 83人
- 募集終了日
- 2019年9月30日

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#動物
- 総計
- 49人

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#災害
- 総計
- 27人

【緊急支援】能登半島地震の被災猫を救うため、移動手術車を作りたい!

#動物
- 現在
- 11,028,000円
- 支援者
- 963人
- 残り
- 9日

クマたちから学ぶ日本再生プロジェクト!

#子ども・教育
- 総計
- 30人

たんぽぽの里サポーター募集中!保護活動に必要な費用にご支援を

#地域文化
- 総計
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#動物
- 総計
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ゆきねこサポーター募集中|保護猫シェルター幸せの家へご支援を

#環境保護
- 総計
- 121人
プロジェクト本文

石けんの開発経験で知った、世界的な問題
ページをご覧いただき、ありがとうございます。ダーボン・オーガニック・ジャパンの竹下 智隼と申します。
私たちダーボン・オーガニックは、南米コロンビアのサンタマルタというところで、100年以上に渡り農業を営んでいる地元の企業です。世界的にも豊かなコロンビアの大自然や動物と共存した事業を企業理念とし、有機農法での『パーム油』『バナナ』『コーヒー』などの栽培・加工、『石けん』などの化粧品を現地にて生産しています。
ダーボン・オーガニック・ジャパンのメンバーです。(右から3番目:竹下智隼)
私は、前職から10年以上、石けんの研究開発に携わってきました。
しかし、その中で私が最も衝撃を受けたことは、石けんの原料となる『パーム油』が生産される背景に、世界的な大きな問題が起こっているということです。それは、
自然の熱帯林が、大規模に破壊されていること。
それによって、その森に暮らす動物が、住みかや命を失っていること。
さらに、生産現場で働く労働者の人権が、強制労働などで侵害されていること。
© WWF-Indonesia /Jimmy Syahirsyah 熱帯林に生息するオランウータン
また、実際に製品作りに携わる中で、石けんやパッケージの原料が、どこでどのように作られているのか、そして1つの製品が何種類もの原材料から作られ、そしてその生産に多くの人たちが関わっているということを学びました。
その経験を通して、私が今一番に大切にしたいことは「自然にも人にも優しい製品」ということです。
森や動物、農園や工場で働く人たち、そしてそれを使う私たち消費者、すべての人のためになり、喜んでもらえると考え企画したのが、今回の「森の石けん」です。
そして、このコンセプトに不可欠であるものが、現在私が所属する「ダーボングループのパーム油」でした。
ダーボングループは、まだパームが問題視される前の1990年ごろより地球の環境負荷や生態系への影響を懸念し、すべての農業をオーガニックかつサステナブル(持続可能)なものへ、転換を始めました。
日本からはるか遠くコロンビアの企業が掲げる、地域の豊かな自然を守り、従業員や周辺住民の生活水準の向上を図るというグループのポリシーを初めて聞いたとき、とても感銘を受けたのを覚えています。
モノがあふれる現在の世の中で、様々なものが作られ消費される背景に、沢山の取り返しのつかないものが壊されています。そして、それを解決する方法があるにも関わらず、まだ広く認知がされていません。
この「森の石けん」を通して、製品の背景にあるストーリーを沢山の人に知ってもらいたい。そして「自然にも人にも優しい製品」が、あたりまえのように市場にあふれる世界になって欲しい。
それがこのプロジェクトの主旨であり、そして私の想いです。
ダーボン社の紹介とプロジェクトへの挑戦
---目次---
■ たくさんの方に使っていただくために、品質にもこだわりました
■ パーム生産を支える小規模農家への支援について
■ WWFジャパンさんのご協力
■ ひとつの企業では太刀打ちできない大きな『パーム問題』への解決に向けて、皆さんの協力が必要です。
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世界最大の“見えない油”
皆さん『パーム油』をご存知ですか?
『パーム油』は、ヤシ科のアブラヤシから搾られる植物油で、世界で最も生産量の多い植物油です。世界の生産の85%以上がインドネシアやマレーシアで作られ、その需要は増加の一途を辿っています。

©WWFジャパン 出展 : WWFジャパン 持続可能なパーム油の調達とRSPO (2017)
『パーム油』は、別名で『見えない油』と言われるくらい、あまり目にすることのない油ですが、実は石けんの他にも、みなさんの身の回りの食品や日用品に幅広く使われ、日本での一人当たりの年間消費量は、約5kgになると言われています。

▼日常で触れる主なパーム油商品
食品)
パン、マーガリン、クッキー、チョコレート、アイスクリームなどのお菓子。
インスタント麺、ポテトチップス、ファーストフードなどで使用される揚げ油。
化粧品)
石けん、シャンプー、ボディソープ、洗剤、化粧品など。

これだけ多くの商品に『パーム油』が使われている背景として、高い生産効率が挙げられます。例えば、よく日本の家庭で使用される菜種油(キャノーラ油)と比較すると、農地面積あたりのパーム油の生産効率は、6倍以上です。つまり他の作物と比べて、より少ない農地面積で、たくさんの油を作ることができることから、とても利便性の高い油と言えます。
便利さと引き換えに、失われているもの
以下は『パーム油』生産が大きな理由のひとつとなり、農園・事業の拡大に伴って引き起こされた問題です。
-1-
熱帯林の破壊

インドネシアのスマトラ島では、新規農地の開拓により大規模な熱帯林の破壊が行われています。
写真の奥には原生林がまだ残っていますが、手前部分は農地開拓のために伐採されました。出展:WWFジャパン 持続可能なパーム油の調達とRSPO (2017)
-2-
動物たちに被害
©Victor Fidelis Sentosa
CNNニュース)https://www.cnn.co.jp/fringe/35114858.html
インドネシアのボルネオ島では、16年間でオランウータンの生息数が約半数になってしまったと報告されています。主な原因は、熱帯林の破壊により住処が奪われてしまったことと考えられています。他にも、熱帯林に生息する動物は数多く、オランウータンの他、代表的な動物としてトラやゾウなども被害にあっています。
-3-
過酷な労働環境
農園で働く労働者に対する強制労働や過酷な労働環境、児童労働など、生産現場には大きな課題が未だ残されています。
パーム油問題を解決する『RSPO認証』
拡大するパーム油の問題に対応する世界的組織として2004年に「RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)」という非営利組織が立ち上がりました。この団体は、世界自然保護基金(WWF)が中心となり、パーム油の生産・流通に関わる様々な企業やNGO団体が協力し、森林や動物、労働者を保護するための8つの原則と43の基準を定め、2018年には世界で3,920ものパーム関連企業及び団体がメンバーとなっています。出展: RSPO Impact report
▲パーム油の世界的な課題状況、RSPOについてまとめられた動画です。
引用:WWFジャパン RSPO「持続可能なパーム油のための円卓会議」
RSPOが上記の問題に対して定めている基準は、下記の通りです(一部抜粋)。
森林保護
新規農地開拓は、原生林もしくは高い保護価値を含む地域では行わないこと。
動物保護
希少種、絶滅危機種及び絶滅危惧種並びに保護価値が高い生息地があれば、その状況を特定し、これらの維持や増加を最大限に確保できるように操業を管理すること。
労働者の人権
強制労働又は人身売買による労働者は、いかなる形態であっても使用しないこと。児童の雇用又は搾取を行わないこと。
RSPOは、メンバーが定めた原則と基準に適合しているかを第三者機関として毎年監査し、適合して製造された製品のパッケージに上記の「RSPO認証マーク」をつけることが認められます。
RSPO認証は、パーム油だけでなく、食品や化粧品などすべてのパームを使用する製品が対象となります。そして、このRSPO認証マークの製品を市場に増やしていくことが、上記のパーム問題を解決していく1つの有効な手段と考えられています。
『森の石けん』をパーム問題解決への1つのきっかけに
今回、開発する『森の石けん』は、森林や動物、人権に配慮されたRSPO認証パーム油から作る「RSPO認証製品」です。
私たちダーボン・オーガニックは、1990年代よりすべての農業を有機農法に転換し、自然や動物に配慮し、地元農家と共に発展するパーム油生産を行ってきました。そしてRSPOの設立当時からのメンバーとして、この「RSPO認証」を推進してきました。
この石けんは、私たちダーボン社の農園で生産されたRSPO認証パーム油を使用し、グループ内で原料から最終製品まで一貫製造します。
RSPO認証パーム油 - テケンダマ社 (コロンビア)
石けん原料加工 - カリビアンエコソープ(コロンビア)
最終製品製造 - ソープワークス(イギリス)
そして、「森林や動物があたりまえに守られる世界に」という想いをこめて、コロンビアの公用語であるスペイン語で森の石けんを意味する『Jabon de bosque(ハボン・デ・ボスケ)』と名づけました。

この森の石けん(RSPO認証製品)を購入することで、下記のような形で問題解決に貢献できます。
・森林問題への取り組み
農家への適切な農園管理方法、効率的なパーム栽培への技術支援を行います。上記により、効率的な栽培が行われることで、新たな森林を切り開くことなく、農家は生産性を上げることができます。原生林や保護価値の高い森林が新たに開拓されないよう、RSPOによる定期的な監査が行われます。
・動物保護への取り組み
上記森林の保護により、新たな大規模農地開拓を防ぐことで、動物の住処となる熱帯林を守ります。
・労働者の労働環境の改善
適切な労働環境への技術提供(安全な作業環境、適切な服装での農薬の使用等)が行われます。RSPOによる監査により、強制労働や児童労働など違法な行為がされていないかを確認します。
この「森の石けん」のようなRSPO認証製品を、私たち消費者が積極的に選んで購入することで、市場にRSPO認証製品が増えてきます。そして、あたりまえのように森林や動物、人権が守られた形で、パーム油の生産が行われるというサイクルが生まれます。
本プロジェクトを通して、このようなサイクルを作っていきたいというのが、私の想いです!
たくさんの方に使っていただくために、品質にもこだわりました
より沢山の人に製品を広めていくためには、優れた製品であるということが重要であると考えます。
そのため『森の石けん』は、環境面や社会面だけでなく、機能面や品質面にもこだわりました。
・素肌にも環境にも優しい有機原料を使用したオーガニック処方 (世界的なオーガニック認証のCosmos認証取得済)
・刺激のある成分の配合を抑え、赤ちゃんやお年寄りまで幅広い方に使って頂けるレシピ。
・洗うたびに気分も落ち着く、フレッシュなオーガニックティーツリーの香り。
森林、生き物、労働者、工場、消費者すべてに優しい、レシピに仕上げました。
人の素肌にも安全・安心の高い品質を確保することで、より多くの方にご使用いただき、より力強いメッセージとなってたくさんの人たちに届いてくれることを願っています。

パッケージデザインは、WWFジャパンに賛同いただいているデザイナーの栗原志帆さん、西弘樹さんにデザインいただきました。
『WWFマークの象徴であるパンダ』や世界一多くの種類が生息していると言われる『コロンビアの鳥』、そして今回のメインテーマである『持続可能なパーム油』のイラストを組み合わせ、南米の雰囲気に仕上げた華やかなデザインです。
パーム生産を支える小規模農家への支援について
パーム油生産の約40%は現地の小規模農家によって製造されており、ダーボングループは、約200もの小規模農家を支援しています。
小規模農家が直面する大きな課題としては、生活が非常に貧しいことが挙げられます。小さなパーム農園 の1つ「El Tigre」を営んでいるのは、今年78歳になるオーナーのラファエルさんです。

かつては花の苗を育てる農業を行いなんとか生計を立てていましたが、生活はいつもギリギリ。約16年前に、ダーボンからの技術支援を申し出たことから、森や生き物に配慮したパーム農家へと事業を転換しました。
今では、パーム農園の他に、カカオやアボカドの栽培を行うまでに事業を拡大し、奥さんと7人の子供と一緒に、十分な水準の生活を送れるようになりました。
パーム生産の一部は、その地域にある沢山の小規模農家が支えています。地域に息づく自然と人々を生かす形で生産されたパームは、地域を活性化する重要な産業の一つとなっています。

このプロジェクトには、RSPOを推進するWWFジャパンさんにも応援いただいています。
パッケージには、WWFのロゴ『パンダ―マーク』が入り、売り上げの一部がWWFジャパンさんの自然保護活動へ支援されます。
WWFジャパン森林グループ:南明 紀子
RSPOという認証を取得するには、生産現場の様々な部分を改善する必要があるため、通常は取得に時間がかかるものなのですが、ダーボングループの農園はRSPOを取得する前からほぼ要件を満たしていたのでは、という話を良く耳にします。
竹下さんから今回のクラウドファンディングのお話を伺い、パーム油生産者であって石けん製造者ではないダーボン社が日本で自社製品を売り出す難しさ、そしてそれでも日本市場全体を変えていく必要がある、という考えにWWFジャパンとしても強く賛同し今回サポートさせていただいています。
パーム油の問題は「生産者の責任」はもちろんありますが、「消費者の選択」も両立しなければ、解決しない課題と考えています。今回のクラウドファンディングをきっかけとして、私たちWWFも、特にポテトチップスやパンにもこの取組が広がるよう、一緒に活動を進めて行きたいと考えています。
より多くの方にこの取り組みを伝えるための 『森の石けん』 2万個の企画開発・製造、その他下記費用として、600万を目標金額としました。
・石けん開発・製造費 ― 合計:445万
- RSPO認証原料費 ― 210万
- その他の原材料・包装資材費 ― 130万
- 製造加工費 ― 60万
- その他開発費等 ― 45万
・日本までの輸送費、リターン送料 ― 55万
・その他諸経費及びクラウドファンディング利用費 ― 100万
このパーム問題の規模は非常に大きく、解決に向けて私たちダーボン社を含め『RSPO』に加盟する多くの企業が10年以上に渡り取り組みを続けていますが、未だ完全な問題解決の目途は立っていません。
この問題解決には、パーム油製品を使用している私たち消費者が、積極的に『RSPO認証製品』の使用を求めていく必要があると考えられます。日々の生活で、身の回りの製品(食品、化粧品、日用品など)を購入するときに、環境に配慮された製品かどうか、意識をもつことが、このパーム問題を含め、様々な環境問題解決のための、大きな一歩となります。
この『森の石けん』をきっかけに、あたりまえのように環境に配慮された製品が市場に置かれるような、循環を作りたいというのが、私の想いです。
みなさんからご支援をいただいて初めて、このプロジェクトは走り出すことができます。第一目標である600万円に到達しない場合は、『森の石けん』を製造することができず、この取り組みは一度眠ることになります。
刻一刻と森林が消えていっている今、どうぶつたちが暮らす場所を守ることができるように、そして、生産現場で働く労働者の人権が当たり前のように守られることを願って、プロジェクトを立ち上げました。
『森の石けん』を手にとっていただき、使うたびに、「遠くどこかにいる動物たちや労働者、自然が守られているんだな」と、感じる毎日を送っていただけると嬉しいです。
ぜひ、この取り組みに ご協力いただけませんでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
プロフィール
地域の豊かな自然を守り、従業員や周辺住民の生活水準の向上、経済的な発展のバランスをとること、これがダーボン・グループの事業の根本です。 ダーボン・グループは、国際的に認知された社会・環境・品質に関する認証を通じて、私たちのサプライチェーンの透明性を確保し、お客様に最高レベルの保証を提供します。
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リターン
5,000円

【知ることが守ることの第一歩】森の石けん+パームラーニングブック
■ 感謝の気持ちを込めてお礼のメールをお送りします。
■ 『Jabon de bosque (ハボン・デ・ボスケ)』
森の石けん_1個
■ パーム ラーニングブック(WWF監修、.pdf形式)
- 申込数
- 27
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年2月
10,000円

【森、どうぶつ、人にやさしい暮らしを】森の石けん_5個セット+ニュースレポート
■ 『Jabon de bosque (ハボン・デ・ボスケ)』
森の石けん_5個セット*画像はイメージです。
■ 本プロジェクト及びパーム油に関連する
ニュースレポート(.pdf形式)
・お礼のメール
・パーム ラーニングブック(WWF監修、.pdf形式)
─────────
※レポートは不定期で、1年間に4回程度お送りします。
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森の石けん_1個
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【森、どうぶつ、人にやさしい暮らしを】森の石けん_5個セット+ニュースレポート
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