プロジェクト概要

 

はじめまして、BIZEN中南米美術館館長の森下泰之と申します。弊館は我が国唯一の古代中南米美術専門館で、今は亡き私の祖父が創設しました。中南米10カ国から出土した4500BC~16世紀の考古学美術品1800点余りの展示品と世界最古のゆるきゃら「ペッカリー」が自慢です。私はそんな美術館の館長として、素晴しい古代中南米の文明・文化を一人でも多くの方に伝えようと日々活動しています。

 

デジタルデータベース作りは、私どもの長年の夢でした。なぜなら、弊館の作品情報は全て紙に手書きで記録されており、他の美術館に美術品を貸し出す際や考古学者の方が研究に利用したいという場面で資料を効率的にお渡しできないからです。全作品の最新研究資料整理及び入力作業を少人数のスタッフで行うことは難しく、何よりもプロの手による1万カット近いデジタル画像撮影には、とても予算が割けませんでした。そこで今回のプロジェクトを開始しました。

 

(団体ガイドツアーは大変好評です。五感をくすぐる展示ということで、館内ガイドツアーでは様々な体験もしていただけます。)

 

(BIZEN中南米美術館の全景。16000枚の備前焼陶板を使った建物は、それ自体も巨大な美術品となっています。)
 


 

創設者である私の祖父は戦後、商用で南米を訪れた際に古代アメリカ文化の遺物に触れ、魅力にとりつかれて収集を始めたのだそうです。弊館の特徴、広範囲な国と時代の考古学美術品は、祖父が中南米各地で事業を行なっていたからこそ揃えられたものなのです。国内でもこんなに数多くコレクションしているところは珍しく、質・量ともに学術上・美術史上において極めて貴重であることが明らかになっています。 

 

しかし、コレクションは全て手書きのアナログデータとして保管されているため、展示替えをする時や作品貸出の要請を受ける度に1800枚以上の収蔵カードから該当する作品のカードを抜き出して内容確認と展示物の照合する作業が必要です。展示会チラシやキャプションを作るにも、展示ごとに作品撮影から入ります。

 

(このように紙媒体でファイリングしています。エクアドルだけでもこれだけの資料が。)

 

(展示ケースの上には大量の収蔵カードが)


 

多数の収蔵品の中から動物象形作品200点を選び、最新研究に基づく作品解説、過去の貸出データや出版物への掲載データ、上下左右から撮影した質の高い画像などからなるデジタルデータベースを今年のGWを目標に構築します。(我が国を代表する考古学者や有名美術館収蔵品撮影の実績を持つカメラマンなどの協力を得ます)

 

研究者に広くデータベース閲覧をして頂けますし、データ提供をすることが出来ます。また、作品貸出先(主に他の美術館・博物館)に容易に収蔵作品の紹介をしたり、展示会カタログ作りやポスター作り、展示解説データ作りのための作品解説データや質の高い画像データを提供出来ます。もちろん私ども自身も、同様に図録や絵葉書他のミュージアムグッズ制作に役立てることが出来ます。

 

(現在、作成に多大なる時間と手間がかかるこのようなフライヤーもデジタルデータがあればすぐに作ることができます)

 

 (猫科の動物がすばらしくデフォルメされ描かれた、ナスカ文化(ペルー
 南海岸:100BC~AD800年)の彩色橋形双注口壺です。)

 

 

当美術館では、研究者のみならず様々な方から中南米の文明に関心を持って頂けるよう、中南米21カ国の古代美術品をモチーフにした22のキャラクターが存在します。そのうちのいくつかはゆるキャラとなり、母国の大使館イベントなどで大活躍しています。中でもエクアドルのイノシシの土偶をモデルに生まれてきたペッカリーは、今やゆるキャラ界でも大人気のキャラクター。あのふなっしーに「歌声が天使すぎるなっしー」と言われる歌キャラとしても知られています。 

 

(土偶ゆるキャラ「ペッカリー」)
(ペッカリーの他にも多くの愛らしいキャラクターがいます!)

 

 

 

 

2011年~2013年に吉村作治氏監修の全国巡回「吉村作治の古代七つの文明展」への貸し出しをしました。7つの文明の中でも、私どもの展示品、古代中南米が圧倒的に面白いという声を多くききました。そんな古代中南米文明の魅力を研究者のみならず多くの人たち、特に授業で学ぶことのない子どもたちに知ってもらいたいという強い想いがあります。より多くの方を惹き付けるために、当時の文化や作品に息吹を感じていただくための展示・解説の工夫や研究も日々行なっています。

 

(子どもたちにも楽しんでもらえるように展示の工夫は欠かせません。)

 

(収蔵品や古文書に描かれた動物たちが主観的な語り口で自らの時代や文化を説明するキャプションを1つ1つ手作りしています。)

 

最新の研究成果を作品解説に反映でき、最良のコンディション時の画像を長く保存可能にするための作品デジタルデータベースを構築するのに200万円が足りません。中南米文明の魅力をより多くの人に伝えると同時に、研究者の力にもなりたいです。皆様、どうかご支援よろしくお願いします。

 

 

 


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