プロジェクト概要

 

世界では、同性愛行為が死刑の対象になる国があることをご存知ですか?

 

はじめまして!ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)の日本代表の土井香苗です。HRWは世界中の人々の権利と尊厳、安全な生活を守るために1978年に設立された国際人権NGOです。

 

今、世界には、性的マイノリティ(LGBT)の人々が激しい暴力や偏見にさらされている地域がたくさん存在します。そんな状況を、フィールドでの調査と各国政府への政策提言をすることで変えていこうとする一人の勇敢なゲイがいます。彼の名は、ボリス・ディトリッヒ。オランダ人、57歳。HRWのLGBT局アドボカシーディレクターで、私の敬愛する同僚です。ボリスが各国で行なっている「聞き取り調査」は、年間で2000万円くらいのコストがかかります。ここでは、その一部を皆さまからご支援頂きたく思っています。ここで集まった支援金で、次はマレーシアでのLGBTの人々の人権侵害状況を調査しようとボリスは計画しています。

 

彼の人生を賭けたLGBTの権利保護の取り組みを応援することで、LGBTであるがために苦しみに晒されている世界中のLGBTの人々を助けることができます。どうかあなたのお力を貸してください。

 

(ボリスはいつもLGBTの問題を支援者に熱心に伝えている)

 

 

みなさん、LGBTって聞いたことありますか?

 

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(性同一性障害者ら)。こうした性的マイノリティを英語の頭文字をとって「LGBT」と呼んでいます。世界中で今日も続くLGBTへの差別や暴行、拷問をなくすための議論を、アジアの中の日本からも始めたいとボリスは言います。日本政府は国連のLGBT問題を解決するためのコアグループメンバーの一カ国でもあるのです。そのためにも、日本のあなたの支援が必要です。

 

(若者にLGBTの問題について話しているところ)

(実行者の土井です。

2012年9月に在日オランダ大使館でスピーチするボリス。)

 

自分がゲイに生まれた運命を一度は否定し、そして受け入れ、LGBTの人々の権利を守るために自分の人生を賭けているボリスの姿は、同僚の私ですら深い尊敬の念を覚えずにはいられません。そのボリスが、4月26日から5月2日まで来日し、『Tokyo Rainbow Week 2013』に参加します。『Tokyo Rainbow Week 2013』は、LGBTを中心としたセクシュアル・マイノリティの人たちが、より自分らしく前向きに暮らしていくことのできる社会をみんなで応援し、サポートする週間です。  

 

 

私の同僚であるボリスがなぜLGBTの人権活動家になったのか

 

気づき、アメリカ留学、カミングアウト

 

自分がゲイなのではないか?とボリスが気づき始めたのは、彼が10代の頃でした。アメリカ留学中に、思わぬ事件が起きました。ある日、オランダの両親から「家族に非常に悲惨なことが起きた」という手紙が届きました。ボリスのお姉さんがレズビアンだとカミングアウトしたというのです。「我が家にはお前がいるし、孫を産んでくれるよね」というメッセージがそこには書かれていました。ボリスは激しく悩みました。自分もゲイだと両親に伝えたい。でも、両親をがっかりさせることもできない。その時から、ボリスはゲイである自分を否定し、異性愛者として生きていくための努力をはじめました。彼女もつくりました。

 

ボリスが彼女とサンフランシスコに旅行している時に、ゲイの権利を主張するあるコミュニティワーカーと出会いました。彼はボリスを指して、「お前はゲイだ、俺にはわかる」と言ったのです。

その男との出会いが、ボリスのその後の運命を大きく変えることになりました。

オランダに帰国して数年後、サンフランシスコでゲイの男性として生き、暗殺されてしまったという男性のドキュメンタリーをボリスはテレビで見ていました。なんとその男性は、かつてボリスのことをゲイだと指摘したその人であり、LGBT権利運動家であるハーヴェイ・ミルクだったのです。ボリスはその瞬間に、ゲイやレズビアンのために人生を捧げることが自分の使命なのだと確信し、ゲイであることを世間にカミングアウトしました。

 

(両親の結婚記念パーティに出席する若かりし頃のボリス)

 

弁護士、裁判官から国会議員へ

 

大学を卒業したボリスは弁護士になり、その後裁判官になりました。1994年には、LGBTの権利を守る活動を推進するために、オランダで初めてゲイをカミングアウトした国会議員になりました。ボリスが国会議員になって最初に取り組んだのが、同性婚の法整備でした。ボリスはこう振り返ります。 「もちろん反対されました。何でオランダが最初なんだと。世界の物笑いになるとまで言われました。」そこで、夫婦に準じた権利を同性カップルに認める「登録パートナーシップ法」をまず制定し、次いで2001年に同性婚とゲイのカップルによる養子縁組の法案を成立させました。

 

LGBTの人権活動家として

 

2006年11月にボリスは国会議員を引退し、2007年からヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)のニューヨーク本部でLGBT局のディレクターに就任し、各国の政府関係者、国会議員、市民とLGBTの問題について意見交換し、権利向上に努める活動をしてきました。ボリスはLGBT問題を解決するために、現在この4つのミッションに取り組んでいます。

 

(ホームパーティに集まった支援者にLGBT問題を話している様子)

 

①同性愛行為を犯罪扱いさせない

 

現在国連に加盟している193カ国のうち81カ国で同性愛行為が犯罪とされていて、死刑が適用される国もあることを皆さんはご存知でしょうか?このような国においては、LGBTであることによって投獄、拷問、レイプなどの被害を受ける例もあり、政府がこうした人々を保護しないのは問題です。ボリスは実際にそういった国を訪問して、被害者や警察や関係者に直接会って話を聞く「聞き取り調査」を行います。事実を認定して、その事実を変えるための提言を行うのが主な仕事です。

 

たとえばクウェートでは、警察によるトランスジェンダー女性への虐待が報告されています。「異性模倣」を恣意的に犯罪とする不公正な法律をもとに、警察に逮捕されいやがらせを受けているのです。ある被害者は、拘禁中に裸にされて警察署を行進させられたり、警察官の前で踊るよう強制されたと語っており、数々の人権侵害の実態が明らかになっています。

ボリスとそのチームはこのレポートを政府や国連に提出して、クウェート政府に対し法律や政策を変えるようにプレッシャーをかけました。多くの場合簡単には成功しませんが、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長とも密接に協力しこうした活動を続けています。

 

②LGBTに対する差別を法律で禁止する

 

同性愛行為を犯罪化していない国であっても、LGBTの人々を守るための特定の法律をもっていない国がたくさんあります。日本がそれにあたります。そうした国では、雇用主が従業員がレズビアンであるという理由で解雇することができたり、あるいは大家が同性のカップルに対してアパートを貸さないといったことができることにもなりかねません。

もし反差別法があれば、LGBTの人々が仮に差別された場合にも、裁判所にいってその問題を解決してもらうことができます。ボリスは日本のNGOが差別禁止法を導入することをサポートしています。

 

③同性愛カップルも結婚できる世の中に

 

ボリスは自分が世界で初めてオランダで同性婚の導入を実現するイニシアティブをとった経験を活かして、世界各国を飛び回って政府に同性婚の導入をすすめています。世界で初めてオランダで認められた同性婚は、今や欧州を中心に11カ国まで増えました。来年も3、4カ国の増加が見込まれています。たとえばニュージーランドでは同性婚の法案が国会で議論されていますし、イギリスも政府が法案を国会に提出しました。同様に、フランス、ドイツ、オーストラリアでも同性婚の承認に踏み切ろうとしています。

 

④LGBTの人々が生きやすい社会を実現する

 

日常においてLGBTの人々の状況を改善することですが、これは多岐にわたります。たとえば、学校や職場でセクシュアリティについてちゃんと教育することが大事だとボリスは主張します。オランダでも未成年の自殺者の45%がLGBTだというデータがあるそうです。そして、LGBTにフレンドリーな方針をもっている会社のほうが、従業員がアットホームに感じるため、仕事の生産性があがり、会社の業績にもつながることが様々な研究によって証明されています。LGBTの人々が生きやすい社会を実現するために、ボリスは各国の現地NGOと協働しています。

 

(ブルンジのレズビアンの女性(20歳)「自分なんて何の価値も無い人間だから、いっそ死んでしまいたいといつも思ってる。」© 2009 Martina Bacigalupo for Human Rights Watch)

 

(★更に詳細な情報はこちら

 

 

イラクに住む同性愛者のモハメドさんは言いました。

-「僕は普通の人になりたい。普通に街を歩いて、コーヒーを飲むような普通の暮らしがしたい。でも自分が自分である限り、それは叶わない。出口はどこにもないんだ」と。

 

LGBTの人も、異性を愛するストレートの人も。自分らしくいられる世界を目指して活動するボリスの、LGBTの権利を守る活動をご支援下さいますよう、お願いいたします。

 

【引換券詳細】

①世界各国のLGBT問題に関する、HRWのニュースブックレット日本語版(非売品)を特別にお届けします!

②あなたの名前入りのレインボー応援カードを、世界各地でLGBT問題に苦しむ人たちに直接手渡しします!

③HRWのLGBTプログラムによる写真集 "Creating Hope in a World of Hate" をお届けします!

④HRW日本代表の土井香苗による、世界のLGBT問題に関するブリーフィングに特別にご招待します!

⑤ボリスから貴方へのお礼ビデオメッセージが届きます!

 

【主催】

HUMAN RIGHTS WATCH

WEBサイト: http://www.hrw.org/ja

日本facebookページ: http://www.facebook.com/HumanRightsWatchTokyo

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、世界をリードする人権NGO(非政府組織)です。1978年の設立以来30年以上にわたって、世界の人びとの権利と尊厳を守ってきました。私たちは、声をあげられない被害者に代って、人権が踏みにじられている現実を世界に知らせます。そして、加害者の責任を追及する世界的な世論を作り出していきます。  ヒューマン・ライツ・ウォッチは、客観的かつ徹底した調査を行い、それを基にした戦略的なターゲット アドボカシー(ロビイング / 政策提言)を行います。質の高い調査とアドボカシーを組み合わせて、人権侵害の解決に向けた行動を求める世論と圧力を作り出します。そして、人権侵害の加害者が負うコストを高めていきます。  ヒューマン・ライツ・ウォッチは、人権侵害の原因を見極めてこれを解決し、表面的ではない真の変化を実現するための法的基盤そして道徳的土台を築いてきました。そして、世界中の人びとが、安全で正義が貴ばれる社会で生活できるよう、今後も活動し続けます。

 

 


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