世界で輝く障がいをもつピアニストたちの美しい音の世界を
今回多くの皆様の温かいご支援のお蔭でプロジェクト「世界で輝く障がいをもつピアニストたちの美しい音の世界を」は無事大成功の内に終了いたしました。先ずは心から厚くお礼申し上げます。
[ プロジェクトの結果報告 ]
今回のプロジェクトは国内外の様々な障がいをお持ちの方がたのピアノ演奏を楽しみ、彼らの活動を支援し、同時に障がい者に対する差別や特別意識を軽減し、健常者のもつ障害者観の変容を促す目的で開催しました。
演奏会への参加者数は予想をはるかに上回る500名を超えました。この様な認知度の低い演奏会としては異例のことだと思います。添付のプログラムの様に世界7か国から7名、日本から8名、合計15名が素晴らしい演奏を披露しました。様々な障がいをピアノ演奏への高いモチベーションと想像を絶する練習と創意工夫で見事に克服し演奏されました。その結果、ほとんどの聴衆が深い感動と勇気を貰えたようです。
それは120枚を超えるアンケートに表れています。その中でも最も評価の高かったのは、重度の手指奇形で左右合わせて3本の指しか動かせないにも拘らず、プロでも弾けない様な高度なピアノ演奏をみせたメキシコの青年と、極小未熟児の後遺症で重度の体幹四肢機能障害をもち、右手人差し指1本しか動かせない日本の婦人の優しいピアノの音色に深い感銘を受けたというものです。また、全盲の方、高度難聴で人工内耳を埋めこんでいる方、コミュニケーション障害で日常生活にも困るという発達障害の方がたなど、ひとたびピアノに向かうと天才的な演奏を披露していました。これこそUnheard Note 今まで経験したことの無い特別なピアノ演奏で、本当に聴衆がその素晴らしさに感銘をおぼえたのだと思います。
今回の演奏会には出演者の各大使館、日本医師会、全日本ピアノ指導者協会等々多くの後援を頂けました。資金面では皆様方からのクラウドファンディング支援を筆頭に、多くの企業や個人から浄財を頂きました。深甚なる感謝とお礼を申し上げます。
[ 収支報告 ]
本プロジェクトに要した総費用は360万円強となりました。更に事後整理費用を加えると400万円位になると予想されます。今回皆様からご支援いただきました260万円(手数料を引くと実質2,122,640円)は全額国内外からの出演者の旅費宿泊費 2,324,868円に充当させて頂きました。皆様からのご支援が無ければこの演奏会そのものが開催できなかったと思います。深謝申し上げます。
[ NPO法人UNHEARD NOTEピアノパラ委員会の今後 ]
これでひとまず今回のプロジェクトは終了いたしました。今後演奏会のDVDや写真が多数記録として残されます。Readyfor社のご厚意でこのホームページは今後も利用できますので新着情報としてアップしていく予定です。楽しみにお待ちいただければと思います。
なお、NPOの方針として今後も潜在的な障がい者のピアノ能力を開発し、演奏の場を提供していく予定です。従って、今回の様な大規模なものではありませんが日本各地でピアノ演奏会を開催していきます。そして来年の東京オリンピック・パラリンピックに関連した何らかのイベント開催の夢も持っていますので引き続き関心をもって頂きご支援いただければ幸いです。
私たちは障がいも人の多様性と認識し、多様な人が共に互いを尊重しながら生活する日の到来を目指して活動を続けて参ります。
2019年9月吉日
NPO法人アンハードノートピアノパラ委員会
会長 迫田 時雄