避難している人たちへ緊急救援物資を届けることができました
「緊急支援|最悪の人道危機が迫るアフガニスタンの避難民を支えたい」
皆さまからのあたたかい応援に、改めて御礼申し上げます。
アフガニスタンでは、紛争や干ばつによる農業への打撃や、新型コロナウイルス感染拡大の影響も重なり、深刻な食料危機に見舞われていました。そうした中で、昨年8月に政変が起こり、急激に経済状況が悪化することで、食料価格の高騰、収入の減少など、さらなる困窮事態を招いています。また、総合的食料安全保障レベル分類(IPC)によると、2021年11月から2022年3月にかけて人口の半数以上にあたる約2,300万人が危機的な食料難に直面するとされています。
今回のプロジェクトでは、シャンティがこれまで約20年支援してきて、ノウハウや現地関係機関等とのネットワークのあるアフガニスタン東部のナンガハル県で支援を行いました。
ナンガハル県では、8月の政変以降に、多くの生活困窮世帯が、戦乱を避けるため、同県の農村部から緊急避難をし、ジャララバード市内に滞在していました。政情不穏による行政サービスの停滞により、彼らの多くは仮設テントや防寒性の悪いシェルターに身を寄せ、何の公的支援も受けていないという家庭も少なくありませんでした。
そこで、シャンティは、ナンガハル県ジャララバード市内の生活困窮者に100世帯分の緊急救援物資の配布を2回に分けて行いました。各世帯には、現地の食習慣や栄養成分を考慮し、1世帯当たり3カ月分の小麦粉・豆・食用油・砂糖を含む食料キットを配布しました。配布にあたっては、入念に裨益者の事前調査を行い、職員による家庭訪問で、裨益者を選定し、物資を届けることができました。
1回目は、これから厳しい冬を迎えようとする12月に行いました。その後、国際送金の制限等があり、約4カ月かかりましたが、4月に2回目の配布を実施できました。
また、プロジェクトの期間中には、安全確保のため、一部のアフガニスタン人スタッフは国外退避を余儀なくされました。
現地では、依然厳しい状況が続いています。2022年3月のWFPの報告では、人口の93%が十分な食料がとれていないとされています。
シャンティは、本プロジェクトと並行して、越冬支援のための食料等の配布を行ってきました。今後も、危機的な状況に置かれている現地の人びとに対して、現在の治安情勢の中で出来る支援を検討して、継続して実施していきます。
今後の活動はシャンティ国際ボランティア会ホームページのブログで報告してまいります。ぜひご覧ください。
リターンにつきましては、皆さまお一人おひとりへ、感謝の気持ちを込めてご送付させていただきました。一部宛所不明により戻ってきております。まだ届いていないなどありましたら、READYFORのアカウントよりメッセージをいただけますと幸いです。
最後に、この度のクラウドのファンディングを通して、本当にたくさんの方々より、アフガニスタンの平和への祈りをいただきました。
「1日も早く平和が訪れますように。」
「穏やかな日常を取り戻せるよう心から祈っています」
私たちも、同じように祈り、お寄せいただいたお気持ちと共に、支援を届けられるようにがんばってまいります。今後とも応援のほど、どうぞよろしくお願い致します。