プロジェクト概要

プロジェクトの終了が報告されました

皆様のご支援、大変ありがとうございます!これからも調査を継続し、イルカ・クジラの生態や、彼らの置かれている現状を明らかにしていきます。

 

温かいご支援をありがとうございました。今回のプロジェクトを通じ、研究の意義、あるいは資金不足や作業の困難さに対してご理解とご賛同、そして応援を頂きましたことは、研究者として大変に嬉しく、寄せられている期待に応えたいという思いも強くなりました。今後さらに精進していきます。

 

今回は漂着鯨類の「回収」や「解体」にかかる部分でのご支援をお願いし、達成に至りました。しかし研究はそれで終わりではなく、むしろそこからが本番です。遺体から採取された臓器や組織を、試料として研究に使える状態にしたり、標本として後世に、100年先にも残るようにしていかなければなりません。またこうした活動がある、ということを周知していくことも重要です。

 

そこで次の目標金額として45万円を設定させて頂くことにいたしました。研究や博物学の本質に関わる、標本化と保存についてご協力をお願いしたいと思います。またご支援の一部から、ストランディング発見時の連絡先を記載したグッズを作成し、イベントなどで配れるようにしていきたいと考えています。

ネクストゴール45万円を達成しましたら、グッズを作成しご支援を頂いた全ての方にも追加リターンとしてお配りします。

 

重ね重ねのお願いで恐縮ではありますが、引き続き、私たちの活動を応援いただければ大変ありがたいです。 追加の資金の詳細な使い道は新着情報でも更新をしていますので、以下のプロジェクトページとともに、ご覧ください。

 

海岸に漂着したイルカやクジラの調査・解剖を行い、

日本の海棲哺乳類研究を発展させたい

 

はじめまして、長崎大学水産学部・海棲哺乳類研究室の塩﨑と申します。当研究室では日本近海の鯨類(イルカ・クジラ)を研究しており、海岸などに打ち揚げられた漂着鯨類の調査を通じて、骨格など希少な試料の収集や鯨類の生態解明に努めてきました。

 

世界に100種類以上いる鯨類のほとんどは、野外観察や飼育が難しく、彼らが海でどのように暮らしているのか、何を食べているのか、何年生きるのかといった生物学情報を得るためには、打ち揚げられた遺体の調査が欠かせません。また海岸に漂着した大きな鯨遺体は、迅速に撤去しなければ悪臭や衛生悪化などの問題を引き起こします。失われた命から少しでも深く野生の鯨類について理解すること、そして思いがけず流れ着いた遺体を適切に処理することは、学術研究と公衆衛生という二つの面で重要な活動と言えます。

 

この調査をする上では、解剖器具に始まりビニルシートなどの消耗品、血や脂に耐える作業着、調査車両、交通費などさまざまな物資・経費が必要です。

今回、この九州近海における漂着鯨類調査の継続に必要な諸費用についてご協力いただきたく、プロジェクトを立ち上げました

ぜひ、ご協力をお願いいたします。

 

 

 

九州近海ではストランディングや混獲が毎年、数十件発生しています

 

イルカやクジラなど本来海にいる生き物が、陸に打ち揚げられたり、浅い場所に取り残されたり、死んで漂着したりすることを「ストランディング」、漁網などに誤って絡まってしまうことを「混獲」といいます。

これらは特別めずらしい現象ではありません。当研究室では長崎、佐賀、熊本だけで2014年は32件、2015年は30件のストランディング・混獲の通報を受けました。発見されたものだけで毎月2件以上のペースですので、見つかっていないものも含めれば九州沿岸で相当数の鯨類が死亡していることは間違いありません

 

ストランディングした鯨類は学術研究や教育にとって非常に貴重な標本になります。またその一方、これらの遺体は適切に迅速に撤去しなければすぐに腐敗し、海浜環境を著しく損ないます。鯨遺体は法律上、漂着ごみの類として扱われますが、なかには移動させることすら困難なサイズの遺体が打ち上がることもあり、撤去のため研究者などによる解体が不可欠として調査活動のニーズも高まっています。

 

ストランディングは海岸近くに住む人やレジャーで訪れた人がたまたま見つけ、警察や役所、水族館などに連絡して発覚することがほとんどです。その後、各地の研究機関等で情報が共有され、対応できる機関が出動します。
ストランディングの現場では種を特定し、体長や性別、外傷の有無などを確認します。その後、運搬できる大きさの遺体であれば研究室に運び、解剖や冷凍保存をします。運搬が困難な大きさであれば現場で解剖し、埋却処理などを行います。解剖を通じて、死因・胃内容物・繁殖状況・病気の有無など、さまざまなことを調べ、骨格標本やホルマリン標本として後世に残していきます。

 

◆◆過去の調査例◆◆

 

2016年4月 熊本県天草市にて
2016年4月 長崎県長崎市にて

2016年4月に熊本県と長崎県で立て続けにザトウクジラが混獲・漂着し、ニュースにもなりました。大型鯨類の回遊などについて推測する貴重な標本となります。

ともに約8m・推定4tほどもあり、ショベルカーが出動、調査と平行して少しづつ解体し、なんとか撤去することが出来ました。

 

2014年11月 長崎県雲仙市にて

長崎県や熊本県の沿岸部に生息するスナメリ。イルカの中でも小型の種類で、生息数の減少が危惧されている保護動物です。写真の個体は誤って漁網に絡まり死んでいたところを発見されました。このような混獲はスナメリにとって不幸ですが、同時に漁業者にも漁具や船の損耗など深刻な打撃をもたらします。他にも船舶との衝突、漁業被害、化学物質やゴミによる海洋汚染など、人と野生動物の住み分けについて考えなければならない課題はたくさんあります。

 

2016年3月 長崎大学にて

長崎大学で実施するイルカの一斉解剖調査。小型の遺体は一旦冷凍し、3月に20頭ほどをまとめて解剖調査しています。日本各地の大学や博物館からも研究者が集まり、一緒に調査したり、意見交換を行ったりして、日本のイルカ・クジラに関する知識や情報を集めています。

 

 

◇調査概要◇

 

実施場所:長崎、佐賀、熊本を主とする九州近海の海岸、港湾など

検証内容:ストランディング鯨類の生物学記録(種、体長、性別等)、解剖調査

研究方法:種、体長、性別等の生物学記録を取り、解剖する。病変や胃内容物の有無を確認し、生態、形態、遺伝、病理、環境汚染などの研究に用いる試料を採取する。

 

 

イルカやクジラについて、実はまだ分かっていないことが沢山あります

 

イルカやクジラは海の食物連鎖の頂点にいるため、彼らの生態や現状について調べることは海の自然を広く理解することにつながり、ひいては海と人が共存するための一歩となります。図鑑やインターネットに載っている情報もまだまだ検証不足で、推測の域を出ないものも少なくありません。また海の環境も年々変化しているので、継続的な調査・研究が必要です。

 

水族館やホエールウォッチングで見るイルカやクジラの姿は、愛らしく、賢く、美しく、悠大です。でもその一方で傷ついたり、命を落としたり、生き物であることの弱さも当然あり、それらは普通、人の目に触れることはありません。しかし、そうしたマイナスの面も見つめなければ、イルカやクジラの本当の姿を明らかにすることは出来ません。あるイルカは、極めて重い肺炎を患っていました。彼らも人間のように、病原体と戦っているようです。また別のイルカの胃の中には、大量のプラスチック片が入っていました。文明の残滓が、イルカ達を脅かしています。

 

生き物のことは、知ろうとしなければ知ることは出来ません。彼らの暮らしを知らなければ、この素晴らしい生き物たちと共存することができません。このプロジェクトは、イルカやクジラについてより深く知るためのものです。

ご協力の程、よろしくお願いいたします。

 

2014年10月 熊本県天草市にて
海岸は、人と海の境界線でもあります。
このような場所で打ち上がるイルカやクジラから、沢山のことが学べると考えています。

 

■ご支援の使用使途


・解剖器具、作業着
・ブルーシート等養生用品
・試料採取用ポリ袋、耐水ラベル等消耗品 
・調査車両維持、交通費
など、大切に研究に使わせていただきます。

 

■リターンについて

 

ご支援いただける皆様には、以下のリターンをご用意しています。

 

¥3,000

①研究室からお礼のメッセージ

長崎、熊本に生息するスナメリの頭骨をモチーフに、本プロジェクトのロゴマークを制作しました。マークとメッセージを添えて、お礼の葉書をお送りします。

 

¥5,000

①研究室からお礼のメッセージ

②ストランディング調査の速報

ストランディングが発生したら、どこで何の種が打ち揚がったのか、どういう状況だったか、怪我や病気の兆候は、などフィールドから得られた知見をメール速報でお届けします。鯨類の謎に挑む研究者の気分を味わってみませんか?

 

¥10,000

①研究室からお礼のメッセージ

②ストランディング調査の速報

③ザトウクジラの髭板1枚

ヒゲクジラと呼ばれる仲間には、口の中に髭板という皮膚が固くなった板があります。餌を食べるときは海水ごと口の中に入れ、髭板で水の中のオキアミや小魚を濾しとって食べます。この髭板は古くからさまざまな工芸品に加工されたり、魔除け・招福のお守りとされてきました。現代では入手の難しい珍品です。数に限りがありますのでご了承下さい。

 

¥30,000

①研究室からお礼のメッセージ

②ストランディング調査の速報

④2016年度 長崎大学ストランディング調査報告書

2016年4月からの1年間で当研究室が収集したストランディング事例をまとめた報告書をお届けします。どこで何が打ち揚がったのか、現場所見と解剖所見を併せて概説します。

※2017年3月に行う一斉解剖調査の結果を含めて作成しますので、発送は4月頃になります。


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