「全国の木材を使った木のストローを開発!」成果報告
この度は弊社のクラウドファンディングプロジェクト 「水と森を守る橋渡しに。全国の木材を使った木のストローを開発!」にご支援をいただきまして、誠にありがとうございました!
おかげ様で、無事プロジェクトが成立し、 全国各地の木材を用いたストローを開発することができました。
大変お待たせしてしまいましたが、ご支援いただいたみなさまに各リターン品を順次発送しております。
■本プロジェクトの結果と経緯
今回のプロジェクトで製造した木のストローは最終的に以下8種類の樹種のものになりました。
それぞれの木ごとにある特徴を踏まえ、各樹種に合わせた作り方を試行錯誤し、やり方を一つ一つ変えていく必要がありました。同じ杉であっても各地によって微妙に異なりますし、柾目と板目というだけでも形にしていく上ではかなり違うということに改めて気づかされました。
森林資源というのは、その地域の特徴を表現している、ユニークで多様性のある素材だということを再認識した次第です。
今後も全国各地の様々な樹種を使った木のストローを開発していくことを計画していますが、今回得られたノウハウはかなり生かすことができそうです。
このような機会を頂戴できたことを、改めて感謝申し上げます。
各樹種の説明は以下のとおりです。
1.秋田杉(秋田県産)
木曽ヒノキ、青森ヒバとともに三大美林のひとつであり、優れた材質を持ち、高級建築材として利用されてきました。杉の香りは、鎮静作用があり、ゆったりとした深い呼吸になる事で自律神経を休め、安眠に導いてくれると言われています。
2.智頭杉(鳥取県産)
四季を通じて寒暖の差が激しい気候風土と伝統的な育林技術により育まれた鳥取県智頭町の杉。奈良県吉野と並ぶ歴史ある林業地で育てられたブランド杉で、町には樹齢約400年の「慶長杉」と呼ばれる有名な人工林があります。
3.山武杉(千葉県産)
千葉県北東部の山武地域で250年以上前から育てられてきた挿し木スギの一品種。スギ花粉を飛ばす雄花をほとんど着けないことが知られており,雄花の量は種子から育てられた普通のスギの数パーセント程度となっています。
4.トドマツ(北海道産)
北海道で一番多く造林されている木 (トドマツはアイヌ語トトロップの転訛)。 マツという名前ですが、マツ科モミ属になり、いわゆる「松」ではなく「モミの木」の仲間になります。すっきりとした香りが特徴で、リラックスにつながると言われています。
5.ヒバ(青森県産)
正式には、ヒノキ科アスナロ属の針葉樹で、通称「青森ヒバ」と呼ばれています。秋田スギ・木曽ヒノキとともに日本三大美林のひとつに数えらます。その香りは緊張を和らげ、落ち着きを与えるアロマ・リラクゼーション効果があります。
6.ヒノキ(茨城県産)
ヒノキは、日本では建材として最高品質のものとされ、全国に生産地があり、各地に有名木材が存在します。杉と同様に自律神経を整える鎮静作用がありますが、杉よりも強い香りがあります。
7.ひみ里山杉(富山県産)
能登半島の根元に位置する氷見市のブランド杉。近年木材需要が減り、森が荒れてきたことに危機感を募らせた地元事業者、氷見市などが“ひみ里山杉のブランド化”に着手。JR富山駅、富山県美術館など様々な所に、採用されています。
8.桜(群馬県産)
桜には山桜と里桜(ソメイヨシノなど)がありますが、今回使っているのは山桜のほうになります。他の7樹種は林業として人工的に育成しているものが多いですが、こちらは森林の伐採整備をするときにしか入手ができない木材となります。
今回のプロジェクトの大きな狙いの一つとして、各地の木材関係者の方々と繋がる、ということがありました。おかげさまで今回のプロジェクトをきっかけに、鳥取県の智頭町での取り組みとして、今後弊社の工房を現地に設置するという流れになりました。
現地の木材加工会社の株式会社サカモト様にもご協力をいただきながら、今後詳細を詰めていく予定ですので、また進捗を随時お知らせさせていただきます。
また昨年10月にはトークイベントを開催しました。イベントでは、木のストローを通じた森林資源の価値をつたえていく、という本プロジェクトの意義や目的をお伝えさせていただきました。
本プロジェクトと並行した別の動きとしては、昨年末から今年の3月末まで梅田の蔦屋書店様のほうにて、テスト的に日本酒を杉の香りで楽しむ、という切り口で杉のストローを販売しました。当初予想していたよりも好感触だったため、今後正式に商品化をしていく予定です。
今後は日本酒やクラフトジンとのコラボレーションというような話も出てきており、木のストローをきっかけとして、いままで木材・森林業界とは縁遠かった業界との接点も今後出てきそうです。これもまた改めて機会を設けて進捗をご報告できたらと考えています。
■収支報告
【収入】
支援金額は目標の100万円を少し超えた「1,126,000円」でした。
【費用】
費用の内訳(概算)としては以下のとおりとなります。
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・木材購入費用:30,000円×8樹種=240,000円
・スライス加工費用:35,000円×8樹種=280,000円
・消耗品費用(接着剤等):50,000円
・ストロー開発・製作費用(塗布、巻き、カット、乾燥、検品作業等)
①支援者さまが指定したエリアの木材を使った木のストロー:360,000円
②当社選定の樹種を使った木のストロー:120,000円
・Redyfor手数料:206,733円
・調整費用:▲130,733円
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※費用合計:1,126,000円
■リターンの状況について
現在、コロナウィルスの関係もあり社内業務が制限されている関係で検品や梱包作業などが遅れておりますが、リターン品については、現在随時発送をしています。
また、ご支援いただいたみなさまには、一足先にメールにて状況をお知らせして、リターン品を製造するために必要な情報(木のストローであれば刻印する内容、木の名刺であれば名刺に印刷する情報)をお伺いしているのですが、まだご返信されていない方々もいらっしゃいますので、今後も随時フォローしていく予定です。
もしご連絡がまだというかたは、以下メールアドレスまで、お手すきのときにご連絡をいただければ幸いに存じます。
なお木のストローについては以下のフォームがございますので、本プロジェクトの下記リターンをご希望された方で、まだ刻印内容を送っていただいていない方はぜひフォームよりお知らせください。
【木のストロー】30本セット刻印内容アンケートフォーム
https://forms.gle/2AyHffVS9jQr1ipk6
【木のストロー】80本セット刻印内容アンケートフォーム
https://forms.gle/XWPNn8GssbjYC1wVA
■今後の取り組みについて
今回開発した木のストローをきっかけとして、今後は全国各地の木を使った、木の紙や木の名刺の開発を行い、オンラインショップでの販売に加えて、 上述の鳥取県智頭町での取り組みを皮切りに、全国の産地でのモノづくりワークショップを通じた森林教育等に資する取り組みなども進めていく予定です。
本プロジェクトはこれで一区切りがつきますが、これからがスタートであり今後も随時新着情報は更新してまいりますので、引き続き木のストロープロジェクトへのご興味ご関心を継続していただけると幸いに存じます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
株式会社クレコ・ラボ
興津世禄