アフリカにルーツを持つ子どもたちへ、キャンプで自信と誇りを！

　みなさんこんにちは！プロジェクト終了まであと5日となりました。キャンプの準備は、アフリカンキッズクラブスタッフ・インターンのみなさん中心に着々と進んでいます。さて、「”ハーフ”だけで完結しない」シリーズも今回で最後になります。最後は、最近よく目にする「ハーフアスリート」の視点から語ってもらいました。同じバックグラウンドをもつ子たちにはぜひ、読んでもらえればと思います。普段アスリートの考えに触れる機会はなかなかないと思うので、じっくり読んであげてください。（p.s.　そうです、私の弟です!）

 

 

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こんにちは！

中京大学スポーツ科学部競技スポーツ学科2年エバデダンジェフリーです。

 

ぼくがみんなに言いたいことは、ハーフというだけで周りから特別視され、生きづらいと感じることがあると思いますが、それ以上に自分の好きなこと、やりたいこと、夢や目標など、自分らしさを持つことの大切さについてです。この話をぼくが一番大好きなスポーツの分野で触れたいと思います。

 

 

いまスポーツ界ではハーフやクォーターのアスリートが大活躍しています。どの競技もハーフの選手を見かけることが多くなってきましたハーフの選手たちの世間の評価を見てみると「恵まれた体格、反射神経、瞬発力を持っている」や「日本人離れした身体能力を持っている」などすごく高い評価をされています。たしかにテレビで活躍しているハーフアスリートのプレーをみると「ハーフの人ってすごいな」「スポーツ万能だな」とみんな感じていると思うしぼく自身も感じています。

 ただそこで勘違いしてほしくないのは、ハーフやクォーターのみんなが、運動神経がよくスポーツ万能なんだと考えることです。実際にぼくも昔そう思われて苦しい思いをしたことがあります。

 

 

　　　

 

ぼくは小さい頃、走ったり飛び跳ねたり、体を動かすのが好きな子供でした。家のなかでも外でも弟とよく遊んでいました。小学生になって最初の方は特にスポーツをしたことがなく、学校の昼休みや体育の授業でサッカーやドッチボールなどをやるくらいでした。そこでは特別上手でも下手でもなくみんなと楽しく遊べるくらいの運動神経でした。

 

そんなぼくがスポーツを始めたのは小学5年生のからです。中の良かった友達に勧められてバレーボールを始めました。最初はなんとなくバレーの練習をしていましたが回数を重ねるうちにボールをうまくコントロールできるようになったり、ジャンプしてボールを打つことができたりして、バレーの魅力に惹かれバレーが好きになりました。

 

 

 

 

 

しかし、バレーを続け上のレベルにいくにつれて評価されてるのは自分のプレーじゃなく自分がハーフだということだと思うようになりました。そう思うようになったきっかけは周りの人からジロジロと珍しいものをみたかのような目でみられたり、通りすがりに「外人じゃん」と言われたりしたからです。自分は楽しく好きなバレーをやってうまくなりたいと思っているのに周りの人は「ハーフの人はスポーツ万能だから絶対上手だよ」みたいな目でみてきました。ぼくは周りから変なプレッシャーを感じたり嫌な気持ちになりました。自分はハーフだから出来て当たり前な存在だと思われるのが嫌でした。自分より上手な人なんてたくさんいるのに自分ばかり期待されてなんだか恥ずかしいという気持ちが一番ありました。正直バレーをやめたいと思う時期もありました。しかし、なぜぼくがそこでバレーを嫌いにならなかったのかというと、自分らしさを持つことの大切さに気付いたからです。

 

誰がなんと言おうが結局は自分が何をしている時が一番楽しく輝いているかが大事だと思います。ぼくはそれがバレーボールをすることでした。バレーをやることが一番好きだし、楽しいし、輝いているし、応援してくれる周りの人に恩返しになっていると気付きました。ハーフだからといって周りがどういう目でみてきても自分はバレーをやっている時が一番楽しいと思ったら周りの目は気にならなくなりました。むしろみられてる方が気分が上がって「もっとみて！」と思うようになりました。そう思っているので今ではもっと上達したいという気持ちで練習に打ち込んでいます。

 

 

 

ぼくは将来、プロバレーボール選手になりたいと思っています。しかし、まだ時々周りから「ハーフだから運動神経がいいし黒人のバネがあるから絶対になれるよ」など言われることがあります。プロの世界はそんな甘くないし正直嫌味を言われてるなと感じています。昔はそう言われると嫌だなって思っていましたが、今はそんな嫌味を言われるとむしろやる気が出るようになりました。ぼくはそれが武器だと思っているからです。自分はハーフで運動神経がよくスポーツ万能だとまわりから思われることで普通の人より注目されやすくプレーに迫力が出ると思っているからです。ぼくが普通の日本人だったら他の選手と同じだし見る人にインパクトを与えられません。自分の夢を叶えるための最大の武器は自分自身だと考えています。

 

実際にハーフだというおかげで色々な友達がたくさん出来ました。スポーツを通じた友達や学校の友達だけでなく全く知らない人とかにも声をかけられた時もあります。これは自分がハーフじゃなかったら絶対になかったことだと思います。色々な種類の友達がたくさん出来て嬉しいです。ハーフって最高って思います！

 

 

 

最後になりますが、ぼくは今まで生きてきてハーフであることを誇りに思うし、ぼくを産んで育ててくれた父と母にとても感謝しています。ハーフだからここまで好きなスポーツを続けてこれたし、たくさんの友達もできました。これを読んでくれたハーフの子もそうでない子も自分自身をしっかり理解して好きになってみてください。そうすることが好きなこと、やりたいことを見つけ、夢や目標を達成できるはずです。ぼく自身まだ夢や目標を達成していませんが今のぼくならできる気かましています！みんなで一緒に頑張りましょう！