プロジェクト11日目。インスリンとは？

皆様ご支援ありがとうございます。続々とご支援が集まり、励みになるとともに感謝の念に堪えません。

 

今日は、糖尿病と言えば連想されることも多い、インスリンについてお話したいと思います。

 

そもそもインスリンとは、膵臓で作られる血糖を下げる効果のあるホルモンの１種です。

糖分を含む食べ物は消化酵素などでブドウ糖に分解され、小腸から血液中に吸収されます。食事によって血液中のブドウ糖が増えると、膵臓からインスリンが分泌され、それによりブドウ糖は筋肉などへ送り込まれ、エネルギーとして利用されます。

1型糖尿病の初期症状として急激な体重減少がありますが、これはブドウ糖を吸収できなくなった体が、筋肉や脂肪をエネルギー源に使用するため起こる症状です。

 

 

 

 

人間には2つのインスリン分泌のパターンがあります。ひとつは24時間続けて分泌する基礎インスリンで、もうひとつは毎食後に分泌される、追加インスリンと呼ばれるタイプのインスリンです。

1型糖尿病の方はインスリンが少ない、もしくはまったく作られない状態のため、インスリンを外部から補給し、正常な状態に近いインスリン分泌パターンに近づけ血糖をコントロールする必要があります。

 

したがって1型糖尿病で使用するインスリンにも、基礎インスリンと追加インスリンの効果が異なる2種類があります。

基礎インスリンを補うために使用するのは、持効型インスリンや中間型インスリンと呼ばれるもので、これは1日1~2回補う必要があります。

追加インスリンは、食事で得た糖分を処理するのに必要なもののため、速効型インスリンや超速効型インスリンと呼ばれる早く効果の出るものを使用します。

 

 

実は、この○○型インスリンをどうやって選択するかもなかなか一筋縄ではいきません。患者さんにより異なる部分が大きく、医師の診断でも速攻型で良いと思ったら実際には超速攻型の方が良かったということもあり、トライアンドエラーによって最適なインスリンの選択が初めて可能になります。

1型糖尿病の治療は、患者さんと医師チームが一緒になって、継続した努力が必要なのです。