子どもが使えるiPadアプリ『えにっき』をパワーアップ！

 

第一目標達成のお礼とネクストゴールの設定について

 

10月15日にクラウドファンディングの第一目標を達成することができました。

これまでに、多くの方々から温かいご支援と励ましのお言葉をいただきました。

本プロジェクトに関心を寄せてくださったみなさまに、改めてお礼申し上げます。

 

残り期間まであとわずかで難しいことと承知しておりますが、最後まで走り抜けるという意味で、ネクストゴールについて検討させていただきました。

ネクストゴールの目標金額は120万円とさせていただきます。

 

【ネクストゴール達成で実施すること】

・アプリ内課金でご提供する追加機能について、価格設定を引き下げます。

　　現時点での予定金額　400円

　　ネクストゴール達成時の金額　200円

　＊ご支援いただいたみなさまには別途、追加機能をお試しいただける手立てを検討しています。

 

・教育機関向けアプリ（スクール版アプリ）の価格設定を大幅に引き下げた感謝価格でご提供する、特別期間を設けます。

<教育機関向け・スクール版アプリ公開キャンペーン>

予定期間：2024年3月31日まで

予定価格：数千円台

 

なお、スクール版アプリ自体は本プロジェクトの公開当初より実施内容の一つに掲げており、第一目標が達成できた今、そちらは確実に実施させていただきます。

具体的な価格はオープン価格とさせていただきますが、通常の方法で購入いただく場合よりも大幅にお値引きする予定です。

ネクストゴールに到達できなかった場合でも、ご検討いただきやすい価格帯でのご提供を考えております。

 

2023年10月15日 追記

あっきーテックサポート（あっきーの教材工房）鈴木章裕

 

✏️プロジェクトの概要

iPadアプリ『えにっき』をアップデートすると共に、教育機関向けのアプリ配信プログラムを開始します。

 

①新機能追加のアップデート

・有償フォント（UDデジタル教科書体）の搭載

・日記の文字色／背景色設定機能の追加

・縦書き編集機能の追加

・その他、細かな機能追加（文字数カウント機能など）

以上の内容をアプリ内で追加購入していただく機能拡張パックとしてまとめ、皆さんにご利用いただけるよう開発を進めます。

※アップデート後の対応OSはiPadOS16以降となります。

 

②教育機関向けのアプリ配信プログラム

課金なしで全ての機能をご利用いただけるスクール版アプリをご用意します。

アプリ配信プログラム自体は有料となりますが、通常版に比べて大幅にお値引きした価格でのご提供を予定しています。

 

本プロジェクト最大の目標は①と②の開発を進め、皆さまへのご提供を開始することです。

必要な金額を80万円と試算しており、そのための費用を皆さまから募らせていただきたいと考えております。

 

また、仮にこのクラウドファンディングが成功しネクストゴールを考えることができましたら、②の取り組みを更に一歩進め、教育機関への無償提供も検討して参りたいと考えています。

 

みなさまからのご支援をお待ちしております。

 

以下、駄文ではございますが、プロジェクトに向けた想いを綴らせていただきます。

 

 

✏️自己紹介

あっきーテックサポート（あっきーの教材工房）の鈴木章裕です。

2023年の3月にそれまで12年間勤めた特別支援学校の教員を退職し、現在はアプリケーション開発と障害のある方や学校現場向けのICT支援を行っております。

開発しているアプリや私自身のことについて、詳しくはnoteの記事（自己紹介）をご参照ください。

 

 

✏️『えにっき』について

『えにっき』は手軽に絵日記を作成できるiPadのアプリです。

2018年の3月にリリースし、現在までのダウンロード数は70万本以上、主に小学校や特別支援学校に通うお子さん等に活用していただいています。

App Storeからご購入いただけます。また、詳しくはnoteの記事（iPadアプリえにっき）でもご紹介しています。

 

✏️『えにっき』が生まれた背景

学校では読み書きを習いますが、様々な事情により紙に鉛筆で文字を書くことが難しい子どもがいます。

鉛筆を持てない、線をうまく書けない、字の形を覚えられない・・・。

そのようなお子さんたちへの支援ツールとして、タブレット端末のようなICT機器が定着してきました。

国のGIGAスクール構想によりネットワークや端末の環境が整備され、ICTを活用した支援は、学校現場でもますます広がりを見せています。

 

そのような環境下において、教育現場で求められるアプリとはどのようなものでしょうか。

この問いに答えることは難しいことですが、私が長らく感じてきたことは、

「子どもたちの学びに必要なのは、必ずしも高機能／多機能なものではない」

ということでした。

 

教員として目指していたのは、子ども自身が「できた！」「自分でやれた！」と思える学習活動。

アプリが主役になる必要はなく、日々の学びにそっと寄り添えるアプリ。

「必要な機能だけを凝縮したアプリがほしい。」

そんな思いから、まずは極めてシンプルな『えにっき』が生まれました。 

 

✏️教育や療育の現場で育ったアプリ

『えにっき』はもともと、私が直接担任した子ども達を指導するための教材として開発したものです。

知的障害、自閉症や肢体不自由といった障害のある子ども達がいました。

様々な子ども達と教員仲間に使ってもらいながらブラッシュアップしてきたものです。

また、私の息子には難聴がありますが、息子の難聴療育の際にも活用してきました。

（それぞれの事例については今後、新着情報としてご紹介したいと考えています。）

 

ちなみに、アプリは『えにっき』という名前ですが、書くのは『日記』でなくても良いのです。

大事なのは書くことを習慣にすること。

文字を学び始めた子どもが自分で使えるテキストエディタ

それこそが『えにっき』最大の特徴です。

子どもが自分で使えないと、習慣にはなりませんからね。

　　

 

✏️『えにっき』の機能

主要な機能

• 大きなボタン：機能を厳選し、必要なボタンだけを大きく配置しています。
• 平仮名表記：警告画面も含め、やさしい日本語での表示を心がけています。
• 書く内容：「日付」「タイトル」「画像」「本文」という４要素に絞り、書く活動に集中できる固定レイアウトを採用しています。
• 読み上げボタン：書いた文章を合成音声で読み上げるボタン。書いた内容を耳で確認できます。読み上げられることで達成感も得られるようで、子ども達に人気の機能です。

途中から加わった機能

• カレンダー表示
• 検索機能

これらの機能により書くことを習慣にしたり、書いたものを振り返ったりする活動にも使いやすくなってきました。

 

その他、印刷するためのエクスポート機能や画像のトリミングなど、細かな機能強化も行なってきています。

 

✏️より良いアプリへと育てていくために

リリースしてから５年が経ちますが、GIGAスクールのような社会情勢もあってか、ダウンロード数やお問い合わせもこの１〜２年が最も多くなっています。

学校関係者の研究会・研修会、あるいは書籍やWebコンテンツでもご紹介いただくことが増えてきました。

ですが、あっきーの教材工房で開発・管理するアプリが増えてきたこともあり、なかなか『えにっき』の機能強化には手がつけられずにいました。

 

そのような中、開発者である私、鈴木章裕が独立したのをきっかけに、『えにっき』も有料化させていただきました。

アプリの有料化については心苦しく感じる部分も多々ありました。

しかし、アプリのメンテナンスを継続し育てていくためには、開発者である私自身がアプリの可能性を信じ、適切な価値を付けなくてはいけない。

そのように考えた次第です。

 

『えにっき』はこれからも学びの場で使い続けていただくために、開発を続けていきます。 

 

✏️プロジェクトの内容

今回、『えにっき』のパワーアップに向けたプロジェクトを立案致しました

以下が本プロジェクトの２本の柱です。

• UDの視点からの機能強化（現行アプリのアップデート）
• 学校現場で活用いただくための教育機関向けバージョンの開発

①UDの視点からの機能強化

これまでご要望の多かった機能の実装を進めます！

 

・UDデジタル教科書体

現在の『えにっき』Ver4.4からはいくつかのフォントを選べるようになりましたが、これらを一度整理します。

新バージョンにはゴシック体・明朝体に加え、教科書体を選択できるようにします。

教科書体のフォントとして、教育現場で大人気の有償フォント、UDデジタル教科書体を搭載します。

 

・日記の文字色＆背景色の変更機能

日記の文字と背景の色を変更できるようにします。

併せて、これまで不十分なところがあったダークモードの挙動を修正します。

 

・縦書き機能

現在は縦書き表示にのみ対応し編集は横書きのみでした。

縦書きについては学校現場からたくさんのリクエストをいただいていましたが、教員という本業がありつつの日曜プログラマーには技術的に高い壁がありました。

しかし、独立後に研究を進め、縦書き編集にも対応できる目処が立ってきました。

これまでの縦書き表示を廃止し、新たに縦書き編集機能を実装します。

 

・文字数カウント機能

UDとは視点が違いますが、これは便利だと思います。

カレンダー機能や検索機能と並んで、書く習慣作りに寄与できる機能です。

書いた量が見えることで、子どもの成長が一目瞭然になります。

 

これらの機能を全て実装し、Ver5.0へとアップデートしていきます。

追加される機能はアプリ内課金でのご提供となります。

※アップデート後の対応OSはiPadOS16以降です。

 

Apple社のApp Storeの仕様上、追加機能自体をリターンの内容に含めることができません。

大変恐れ入りますが、本プロジェクトへのご支援をいただいた場合でも、該当の機能をご利用いただくためにはアプリ内課金でご購入いただく必要がございます。

あらかじめご承知置きください。 

 

②教育機関向けバージョンの開発

アプリ内課金への対応が難しい教育機関向けに、全機能を課金なしで利用できる新バージョンのアプリ（スクール版アプリ）を開発し、提供を開始します。

• スクール版アプリは通常のApp Storeではなく、カスタムAppという形態での限定配信となります。
• 教育機関向けアプリ配信プログラムにお申し込みいただいた教育機関に対して、アプリを配信します。
• 教育機関向けアプリ配信プログラムは無償提供ではなく、有料の予定です（１回払い切り、アプリのダウンロード数や期間は無制限）。

アプリ配信プログラム自体は有料となりますが、通常版に比べて大幅にお値引きした価格でのご提供を予定しています。

仮に本プロジェクトのネクストゴールを設定できることとなった場合は、このアプリ配信プログラムの価格設定を据え置くことを検討します。

 

教育機関向けアプリ配信プログラムは、Apple Shool ManagerとMDMサービスでiPadを一括管理している教育機関が対象となります。

iPadの一括管理にApple Configurator2を使用している場合は配信ができません（カスタムAppに対応していないため）。 

 

 

✏️長期的な目標やビジョン

 

今あるアプリを大事にすること

あっきーの教材工房では『えにっき』以外にも

• ごじゅーおん
• ぼいすぶっく
• たっち&びーぷ

といったアプリを開発・提供しています。

また、NPO法人ドロップレット・プロジェクト様との共同開発で

• DropTap

というアプリもリリースしており、こちらは教育機関向けのアカデミック版も日本中で広くご活用いただいています。

 

開発した者の責任として、これらのアプリを5年、10年と存続させていくことが、一つ大きな目標です。

教育というのはとても時間のかかる営みですから、細く長く、そこに寄り添えるツールであることを目指します。

 

 

新しいアプリを提案すること

また、新しいアプリの開発にもチャレンジし続けます。

 

私は教員出身なもので、つい安易に「特別支援向けアプリ」などと表現してしまいますが、これはあまり良くありませんね。

「障害者向けのアプリ」というのも、もちろん違います。

本当に作りたいものは「これならできる！」「自分にもできた！」と思ってもらえるアプリです。

 

達成感と自己肯定感は人を育てます。

 

今後も、作るアプリの中心はやはり「教育現場」「学びの場」を想定したものになるでしょう。

ですが、中には教材らしくないものも出てくるかもしれません。

広い意味で「使いやすい道具は達成感を生む」「達成感は自己肯定感を生み、人を育てる」と考え、そのための「使いやすい道具＝アプリ」を作っていきます。

 

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

今後も応援よろしくお願いします。