山口県美祢市秋吉台。魅力を守る伝統行事「山焼き」を続けたい。

日本の宝・秋吉台の美しい景色を守るために。

 

ページをご覧いただきありがとうございます。連合山口・社会貢献活動担当、副事務局長の豊村雄二です。

連合山口は、山口県内それぞれの地域ごとに、地域イベント・祭りなどへの参加と協力、地域清掃活動などの社会貢献活動に取り組んでいます。

 

その中のシンボリックな活動として、毎年、山口県内全域に参加者を募り、秋吉台の山焼きの事前作業となる「火道（ひみち）切り」を、組合員や家族など約600名で、これまで15年間にわたって行っています。

 

 

今回、この伝統を繋いでいくため、クラウドファンディングにて皆様からご支援いただければと思い、このプロジェクトを立ち上げました。

 

是非、皆様のご支援をお願いいたします。

 

 

 

秋吉台の魅力、伝統の「山焼き」「火道切り」。

 

秋吉台（山口県美祢市）は、東京ドーム約1,000個分の広さを持ち、四季折々の魅力溢れる日本最大級のカルスト台地です。

 

1955年に国定公園（秋吉台国定公園）に、1964年に特別天然記念物に指定されており、国内外から訪れる観光客の数は年間約150万人にのぼります。

 

この秋吉台の厚い石灰岩は、南の海のサンゴ礁が長い年月をかけてプレートによって運ばれてきたことで、陸地からの土砂などの流入をうけず、炭酸カルシウムの純度が高いのが特徴です。その厚さから推定すると、およそ8千万年分もの地球の歴史を記録している事になり、科学的にも非常に高い価値があります。

 

標高200mから400mほどの起伏に富んだ草原状の台地には、白く露出するカレンフェルト（石灰岩柱）がヒツジの群れのように点在し、ヨーロッパの広大な草原を想起させる美しい景色が広がっています。

 

また、秋吉台には発見されただけでも420にもの洞窟があり、ユビナガコウモリなど6種15,000頭のコウモリが生息する、洞窟性コウモリの宝庫となっています。

 

 

秋吉台では、毎年2月に「山焼き」を実施しています。

 

「山焼き」とは、新しい草の芽がよく出るように、山の枯草を焼くことです。秋吉台では、約3時間で5886haの枯れ草を焼き尽くします。

 

元々は農業利用されていたため始まった山焼きですが、農業利用のなくなった今でも、美祢市の伝統として約100年前から続く「地域の営み」です。

 

山焼きを行なうことで、土壌を豊かにし美しい草木を育て、秋吉台の壮大な美しい景観を守ることができます。また、害虫の駆除、刈った草の牧草利用など、様々なメリットもあります。

 

四季折々の壮大な景色は、この山焼きによって生まれていると言っても過言ではなく、今やこの山焼き自体も、秋吉台の魅力の一つとなっています。

 

この美祢市伝統行事である「山焼き」を行なうため、毎年11月には、山焼きの準備作業となる「火道切り」を行っています。これは、山焼きで周囲の森林に火が燃え移るのを防ぐため、あらかじめ草を刈って、幅6メートル・長さ21キロに及ぶ防火帯をつくる作業で、地域住民のボランティアによって担われています。

連合山口の秋吉台「火道切り」ボランティアがスタートしたのは、2004年。重労働と地域の高齢化・過疎化で人手の確保が困難となったことから、秋芳町（現・美祢市）の上利礼昭町長（当時）から応援を頼まれたのがきっかけでした。

「このままでは地域の伝統が絶えてしまう。何より、秋吉台の自然が失われてしまいかねない。」そんな危機感を持った上利町長の訴えに、連合山口として「秋吉台の自然は山口県の、日本の宝である。多くの観光客が訪れていることももちろん、100年も続いてきた伝統ある山焼きを継承するためにも、ボランティアとして参加しよう」と、強い気持ちを持って実施を決めたのが始まりです。

以降、地域貢献活動として取り組みが広まっていき、現在では毎年500～600人の組合員・家族などがボランティアとして参加しています。

 

 

 

秋吉台の「火道切り」を継続するために。

 

しかし、作業は自然相手であり実施が天候により左右されることや、毎年の経費が多額であること、山での作業のため怪我のリスクが高いことなどから、ボランティアの中止も考えなくてはならなくなってきています。

このままでは、「火道切り」だけでなく、山焼き本体にも支障が出て、日本の宝「秋吉台」を守ることが難しくなってしまいます。

そこで今回、秋吉台の「火道切り」を続けていくため、クラウドファンディングの活用を考えるに至った次第です。

具体的には、「火道切り」に使う鎌などの刃物類購入費、参加者に対するボランティア保険料、現地までの移動にかかる経費、ささやかながら参加者にお渡しするおむすび代などに充てたいと考えています。

 

 

 

秋吉台の魅力を、未来へ繋げたい。

 

秋吉台は、四季を折々の表情で、訪れた多くの方に、海とはまた違った、カルスト台地ならでは、秋吉台ならではの“癒し”と“感動”を与えてくれています。

 

これまでは主に、ドライブなど観光目的の方が多い秋吉台でしたが、近年では景観を見ながら歩く・走る（ウォーク＆ラン）といった楽しみ方をするために、わざわざ県外・国外から訪れられる方も増えています。

 

 

これからはさらに、「守ること（保全）」と「広げること（活用）」の両立を図りながら、この素晴らしい自然を残し、継承していけたらと思っています。

 

そのため、この「火道切り」のボランティア活動も、本年度は今後に向けて解消しなくてはいけない問題も山積しているため、連合山口のメンバーのみで実施しますが、ゆくゆくは、地元市民や行政、近隣県の応援者の皆様にも、一緒に参加してもらいえる「協働」で行うイベントとして、実施できたらと考えています。

 

そして、2月の山焼きの日に、共に喜びあえたら最高だと思っています。

 

秋吉台の美しい景色、そして地域の伝統行事である山焼きを、守っていくために。

 

皆さまのご支援ご協力を、何卒よろしくお願いいたします。

 

 

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