小さくて大きな命に教えられたこと

7月のある朝当会へ保健所より衰弱した子の引き出し相談がありました。

 

事前に収容情報を見ていたので「あ、やっぱり」という気持ち、「生きててくれて良かった」という安堵、でも急がなければこの子の命は救えない！

収容時の空（後にスタッフで付けた名前です）

 

緊急でスタッフ間の話し合いを行いました。

医療費が潤沢でない当会。他にも医療費のかかる子がいます。

全員が同じ迷いを抱えながらも、でも見捨てることは出来ない！と引き出すことに。

 

保健所より許可の出た翌朝一番でスタッフが車を走らせお迎えに行き直ぐに医療機関へ。

引き出し時の空

 

収容時の数日前より明らかに衰弱していた姿に心がざわつき焦りが生まれます。

空の為に待機して下さっていた医療機関に駆け込むと、先生は検査結果を待つ時間が惜しいから、と検査をしつつ同時に直ぐに治療へ。

急激に悪くなった他の疾患も抱えていましたが酷い脱水状態だったそうです。

 

点滴を入れてもらうとスッーと呼吸をしてそのまま静かに眠ってしまいました。

その場にいたスタッフも気が付かなかった程静かに・・・

間に合いませんでした。空の命を救う事が出来ませんでした。

 

もう少し治療が早ければ救えた命だったはずの空。

やり場のない悔しい、悲しい、色々な思いが渦を巻いて言葉になりませんでした。

 

目の前のまだ温もりの残る空の命を救えなかったのは何故なのか。

空の命を奪ったのは病気だけではない。

私たちに沢山の宿題を残して行ってくれた空。

その想いを無駄にしない為に私たちは、今、そしてこれから何が出来るのかを考えこの様な悲しい出来事が一つでもこの世の中から減るように出来る事を精一杯行っていきます。

 

ありがとう。空

あなたに出逢えて良かった。

 

※※※マンスリーサポーターの皆様※※※

いつもご支援ありがとうございます。

皆様のお蔭で救われているアリスの子達がいます。

空も皆様のご支援のお蔭で喉が渇いたままお空へ行かずに済みました。

涼しいエアコンの効いた部屋で暖かなタオルに包まれて、皆に見守られ旅立つことが出来ました。

ありがとうございます。

 

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