長年にわたる銀河誕生の謎を解明すべく、南極10mテラヘルツ望遠鏡を実現し、さらには空極の天文観測拠点、国際南極天文台を建設して世界の天文学の発展を図ります。

 

①2017年冬:約3分(1度の20分の1)の領域を観測することができる広視野超伝導電波カメラを開発

 

暗黒銀河は天空のどこにあるかわからないので、南極から観測できる天空全体を観測して見つける必要があります。従来の電波望遠鏡に比べ100倍以上という広い視野(1度四方=月4個分)を一度に観測できる広視野超伝導電波カメラの開発を進めています。 その第一号機として約3分(1度の20分の1)の領域を観測できる超伝導電波カメラを開発し、国立天文台の野辺山45m電波望遠鏡(長野県)に搭載し試験観測を進める予定です。

 

国立天文台野辺山宇宙電波観測所にある45m電波望遠鏡

 

カメラの検出器には超伝導体を使っていて、暗黒銀河からの微弱な信号を観測するために、-273℃(絶対温度で 0.1 K)に冷やして使用します。開発に成功すれば、遠方の銀河から来る微弱な電波を観測できる高い感度を持つはずです。

 

超伝導電波カメラの組み立て作業中。カメラの大きさは、2mくらいあります。
カメラの性能向上を目指し、日々実験を進めています。

 

下の写真は例として2画素分だけの検出素子を示しますが、一つの大きさは約1mm 程度と非常に小さく顕微鏡などを使わないと細かい構造が見れません。

 

カメラの心臓部である超伝導検出器(例)の写真。

 

第一号機を野辺山45m電波望遠鏡に搭載しカメラの性能評価と世界最大級の45mの口径を活かした銀河の観測を進めます。

 

②南極10mテラヘルツ望遠鏡に向けて

 

広視野超伝導電波カメラの開発後、それを発展させて超広視野高感度の大規模電波カメラを製作し、計画中の南極10mテラヘルツ望遠鏡に搭載して南極で観測する予定です。

 

南極 10m テラヘルツ望遠鏡の建設予定地である南極ドーム C 基地の全景 (C)フランス極地研究所

 

設置場所:ドームCのコンコルディア基地

緯度:南緯75°

標高:3260m

気温:ー20℃〜ー80℃

晴天率:8割

風速:10m/s以下(平均〜3m/s)

運用:イタリア、フランス

 

南極大陸の標高(色 )とドームCの位置 (C)ESA 

 

南極10mテラヘルツ望遠鏡の完成予想図
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