〜第2話「ある偉大な海賊に憧れて」〜

 

 

そのパントマイム舞夢踏の指導者である大道芸人のハッピィ吉澤さんにその時にお会いしました。

 

実はハッピィ吉澤さんの大道芸は自分でも大道芸のイベントをしょっちゅう観に行っていたので以前に偶然拝見したことがあり、僕はハッピィ吉澤さんの映画パイレーツオブカリビアンをモチーフにした海賊マジックが大好きで大ファンだったので直接お話ができてとても嬉しかったのを覚えています。もちろん今でも大好きでよく見にいきます。

(ハッピィ吉澤さんのパイレーツマジックショー)

 

ハッピィ吉澤さんと話をしていたり周りから観ているとすごい分かるのですが。うまく言えないですがすごい少年のような目の輝きがある方で、とてもよく笑い決して人を否定せずに褒めて伸ばすタイプの方でした。

 

太陽のような光を持った方だなと僕はその時に感じました。

 

周りにはハッピィさんを慕う仲間がたくさんいてパントマイム舞夢踏は大きな家族のようでした。

僕は正直それまで大人があまり好きではありませんでした。基本的に大人には色々否定されながら人生を生きてきたからです。

 

しかしハッピィさんを見て初めてこんな大人になりたいと思ったんです。

こんな威厳とオーラと優しさに包まれて笑顔に溢れ、周りには家族のような自分を慕ってくれる仲間がたくさんいて。

 

こういうのが本当に幸せな人生なんだろうなぁと思いました。理想の人間像であり理想の自分の未来像、父親像でもありました。

 

TOYさんを観た時にも感じましたがどこかで自分は幸せな家族というものに憧れがあったのだと思います。

 

そこで自分もTOYさんやハッピィさんのような人を惹きつけて大きな家族が作れるような人間になりたいと思い、

 

自分に自信をつけて病気の克服をするという目的もあり将来はお二人のような一流の大道芸人になろうと心に決めました。

 

もともとカウンセラーになりたいという夢があったのでそれに近いことが大道芸でもできるのではないかとも思っていました。大学を1年の前期で中退し無償で貰えるはずだった400万円の奨学金を全て捨て覚悟を決めました。

 

大学のあだ名をそのまま使って

 

「大道芸人ちぇぽぱい」

 

という芸名で大道芸人の活動を本格的に八王子でスタートしました。それくらい本気でしたし当時は不思議と自分ならできるという自信があったんです。

 

生まれて初めて大道芸を八王子駅でやった時は本当に心臓が飛び出る位緊張して余裕が全くありませんでした。それでも大道芸をやって投げ銭を稼がないと生活ができないというサバイバルのような生活を送っていたので無理やりにでも路上に出てその場で考えた芸を勢いだけでやっていたりしました。

 

色んな駅に行き、色んな人に出会い、警察とも闘いながら投げ銭を稼ぎそれで生活していく。

 

色んな島々を冒険して色んな仲間に出会い、海軍から逃げながらお宝を見つけるどこかの漫画の主人公みたいだなとその時から思っていました。

 

今思うと何が良かったのかはわかりませんが、それでも自分の芸を気に入ってくれてファンになって応援してくれる人も増えてきました。

 

舞夢踏でのハッピィ吉澤さんからのご指導や当時大道芸人の大先輩であったパフォーマーCHKIさん、TOMIさん、ロボットのぞみさん、ミスターバードさんにはとてもお世話になりました。相当な問題児だったので色々怒られてましたが・・・。

 

(現在はスクール生としてお世話になっている大道芸人の先輩であるパフォーマースクールRPGの学長であるロボットのぞみさん)

 

それから雑誌の取材が来たりプロのパフォーマーの事務所に登録できたり、当時売れていたモデルさんが司会のテレビ番組にゲスト出演できたり、

 

芸としてはまだまだでしたが周りの仲間や先輩、師匠に恵まれて本当に大道芸人として順調なスタートを切る事ができました。

 

いつの間にかあれほど悩んでいた容姿のことや対人恐怖も全く気にならなくなりました。

 

その時は本当に毎日がきらきらと宝石のように輝いていて小中高とずっと辛い毎日を送っていたので

 

 

「辛いこともいろいろあったけどやっと幸せになれたんだ。今まで生きて来てよかった。」

 

 

(大道芸人ちぇぽぱいの頃の八王子駅北口での大道芸)

 

そんな風に思っていました。しかし神様は思っていたよりもずっと残酷でした。

 

 

 

〜第3話「天国から地獄へ。牢獄に閉じ込められた3ヶ月」へ続く〜

 

 

 

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