ボランティア リレー⑥

　私はあわねこ保育園でお世話ボランティアをしている小倉と言います。

　あわねこ保育園の現在のシェルターに、なかよし組と呼ばれるエイズっ子の部屋があります。そこにズズと言うおばあちゃん猫がいます。もう15歳ぐらいです。ズズは、何度か入退院を繰り返しています。最近はめっきり弱っていますが、お世話メンバーが、朝、夜と、あれやこれやと手厚い介護をしています。今日はズズさんのお話です。

　まずメインの食事は(ロイヤルカナンの)腎臓に配慮した高齢猫用です。最近はめっきり食が細くなったので、高カロリーのペースト食を数種類、高齢猫用総合栄養食のパウチもいろいろ準備してあげています。他には、時々おやつ的な物もあげて、食事が少しでも楽しく感じてもらえるといいなと思っています。今はしっかり座って普通の体勢で食べられない事もあり、器を口のそばに持っていったり、スプーン介助をする事もあります。

　動物病院から処方されている薬は、錠剤3種と粉薬1種です。サプリメントも1種あげています。以前は、錠剤はチュールに忍ばせれば食べていたのですが、最近は薬だけ上手に出します。確実に薬を飲ませたいので、空のカプセルを切って、縮めてその中に錠剤を入れています。それを口の奥に入れてシリンジで喉に引っかからないように水で流し込みます。少しでもズズの負担にならないように工夫しています。

　ネブライザーは1日2回です。大きいビニールにキャリーケースを入れてやります。呼吸が楽になるのか、ズズはネブライザーが大好きなようで、いつものキャリーケースを出すとそばに来ます。

　今は点滴も1日50ccしています。時間もそんなにかからないし、全く嫌がる様子もなく、じっとしています。

　肉球に炎症が起きたら塗り薬も塗ってあげます。すべては「ズズのため」です。

　こうして、園長をはじめあわねこ保育園に携わっているメンバーは、ひたすら猫のためにどうしたらいいのかを考えて、それぞれにできる事を日々、精一杯頑張って活動しています。

　私は今、あわねこ保育園でお世話ボランティアが楽しくて仕方ありません。