のぼりべつクマ牧場|クマへの恩返し作戦!動物福祉の向上へ。

のぼりべつクマ牧場|クマへの恩返し作戦!動物福祉の向上へ。

支援総額

4,355,000

目標金額 1,200,000円

支援者
367人
募集終了日
2021年12月24日

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プロジェクト本文

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\クマたちへのクリスマスプレゼント/

Twitterでクマたちの魅力・思い出を呟こう!


クマと人間との間に生じている溝を埋めるため、

研究に協力してくれているのぼりべつクマ牧場のクマたち。

彼らへの恩返し・クリスマスプレゼントとして、

ハッシュタグ「#クマといつまでも」を通して,

クマさんとの思い出や好きなところを教えてください

 

 

はじめに

〜クラウドファンディング 挑戦に向けて〜

 

の・ぼ・り・べ・つ・といえば♪」CMソングで北海道民におなじみの、のぼりべつクマ牧場

1958年にエゾヒグマ8頭の飼育からはじまり、現在では60頭をこえるクマたちが生活しています。

 

 

ノリノリ♪なCMの印象が強いかもしれませんが、のぼりべつクマ牧場は、北海道の野生動物の保護と観察、研究を目的に開設され、特にヒグマを知り、ヒグマとどのように接していけばよいかのヒントを探るための研究にも古くから力を入れています。

 

のぼりべつクマ牧場で暮らすクマたちは、日々私たちを癒すだけでなく、現代の私たちとクマがどのように付き合っていけるかという問いに大きく貢献してくれているのです。

 

これまでの研究・実験結果は、現在の野生クマの保護・管理に数多く反映されています。

 

クマに開けられないゴミ箱の実験(左)

超音波画像検査でクマを診察し、繁殖生理を解明する研究(右)

 

現代の北海道では、野生のクマが人里に下りて悪さをするニュースがしばしば取り上げられ、クマと人間との間に生じている  軋轢 あつれき  が問題となっています。

 

しかし、すべての野生のクマがそのような「悪いクマ」ではありません。

好奇心から下りてきてしまった若いクマ、仲間から居場所を追われたクマもいます。

 

一時期は、悪さをするクマもしないクマもすべて駆逐しようとして、北海道のエゾヒグマが絶滅寸前にまで頭数が減ってしまった過去があります。そのような悲しい歴史を繰り返さないためにも、クマと人間が共生できるよう、野生のクマを適切に保護・管理し、彼らの行動を理解することが大切です。

 

のぼりべつクマ牧場のクマたちは、そのような、私たち人間とクマの間に生じている溝を埋めるための研究に日々協力してくれているのです。

 

 

そして今回、クマと人間が共生できる未来のために力を貸してくれているクマたちへの「恩返し」として、彼らが普段生活している環境をより良く整備するため、クラウドファンディングに挑戦することを決めました。

 

クマたちの餌代や牧場の維持管理など最低限必要な費用は、ご来場者様からいただく入場料でまかなうことができています。しかし、施設も老朽化が進んでいる中で、彼らにより住みやすい環境を整備するという点においては、なかなか手をつけられずにいる部分も多い状況です。

 

クマたちのことを恐れるだけでなく、彼らのことをよりよく知り、共に生きていける未来に向けて。

のぼりべつクマ牧場とともに、そんな未来を作っていきませんか。

 

 

 

目次

 

 

のぼりべつクマ牧場が大切にしていること

〜クマについてよりよく理解し、共存できる未来へ〜

 

北海道民には「の・ぼ・り・べ・つ・といえば♪」のCMでお馴染みの、登別温泉に位置するのぼりべつクマ牧場(運営元:登別温泉ケーブル株式会社)。1958年(昭和33年)7月に、北海道の野生動物の保護と観察、研究のために、エゾヒグマ8頭の放飼からのぼりべつクマ牧場がスタートしました。

 

開園以降、クマ牧場形態の先駆者として現在に至るまでの60年以上、エゾヒグマやエゾリスなど北海道の野生動物を展示し、動物たちのことを知っていただくだけでなく、繁殖や冬眠生理の研究、全国の動物園へのヒグマの搬出、衰弱した野生子グマの保護活動なども行っています。

 

 

のぼりべつクマ牧場では、エサやり体験時のヒグマの多様な仕草が人気です。立って前足を振ったり、あっかんべーをしたり、座って後ろ足を持ったまま手招きをするなど、アピールの個性豊かさに驚かされる毎日です。

 

実は、これらの可愛らしい仕草はすべて飼育員が教えたものではなく、クマ自身が考えた自発的な行動です。クマ同士で真似をしたり、新しく発案したりと、クマたちは高い学習能力を持っているのです。

 

のぼりべつクマ牧場の人気者!

〜特に個性の強いクマを一部ご紹介〜

 

 

ダイキチ ♂

 

オスの第一牧場で最大。体重480kgに達する大きな体…。北海道には、こんなにも大きなクマが森の中にいるのかと思うと、ゾッとしつつ、神秘的な雰囲気すら感じさせてくれる。体は大きくケンカは強いが、ケンカは好まず、マーキング行動である「背こすり」を頻繁に行っている。とても頼もしい存在。

 

ベッキー ♀

 

メスの第二牧場で2021年の人気ナンバーワン。体も大きいが、学習能力が高く、おやつの獲得のためにクルッと一回転し、まるで大劇場のバレリーナを思わせる姿を見せてくれる。第二牧場で最も小柄な野生クマ「モリコ」が親友で、寝る時も食べる時も一緒にいる。

 

マケンコ ♀

 

のぼりべつクマ牧場の最高齢34才のおばあちゃん。一緒に暮らしているのは、同世代ではなく、気の合う若いクマ。今でも毎日、散歩と昼寝を元気にしている。長生きの秘訣は、若いクマとのコミュニケーションらしい。

 

ピリカ ♀

 

2021年生まれの子グマの女の子。飼育員との追いかけっこが大好きで、毎日木登りや水遊びなど活発に過ごし、すくすくと成長している。好奇心が高いうえに、学習能力も高く、複数のエンリッチメント器具を巧みに使いこなす。

 

体が大きく、力も強いヒグマは、可愛い癒しの側面だけでは語れません。近年は、野生クマの目撃数や駆除数が増加し、しばしば危険な動物として人間との軋轢が問題となり、ニュースに取り上げられることも多い存在です。しかし、すべてのヒグマが問題のある「悪いクマ」ではありません。

 

人間と出会ってしまうクマの中には、人間の食べ物に執着してしまったクマもいれば、若く好奇心で人間社会に来てしまったクマ、ほかのクマに追いやられて嫌々来てしまったクマもいます。すべてが人間の脅威というわけではなく、北海道の管理方針のなかでも、すべてのヒグマが駆除対象ではないという現状があります。

 

クマと人間が、お互いをよく知らないがために、こうした軋轢が問題となってしまう現状で、私たちは「クマについてよりよく理解すること」が何よりも大切だと感じています。

 

お互いについて、よりよく知ったうえで、適切な対応をとることが、私たち人間のすぐそばで暮らすクマたちと、100年先、200年先も共生し続ける未来を守っていくための一歩となります。

 

大学と一緒に研究を進めている様子

 

そのような考えのもと、のぼりべつクマ牧場では、北海道大学や酪農学園大学、帯広畜産大学などの複数の大学と、ヒグマを知るための共同研究を継続して行っています。ここ10年では、数多くの研究発表を行い、計8本の論文が国際的な科学誌に掲載されました。

 

のぼりべつクマ牧場で飼育しているクマたちは、野生のヒグマとどのように付き合っていけばよいかのヒントを私たちに与えてくれ、人間とクマの軋轢解消に貢献してくれているのです。

 

こうした野生動物と人間の関係性、動物と共存できる未来を真摯に考える社会づくりに貢献していくため、日々模索しながらクマ牧場を運営しています。

 

 

いただいたご支援でできること

〜クマたちへの恩返し。動物福祉向上の加速へ〜

 

「クマについてよりよく理解する」ために、のぼりべつクマ牧場が大切にしていること。

それは、私たち人間の研究に協力してくれている、牧場で暮らすクマたちに「快適に過ごしてもらうこと」。昨今注目され始めている、動物福祉の向上です。

 

現在までに、クマの飼育環境の改善を目的に、飼料の見直しや、飼育設備の改善を図ってきました。また、クマの安全な麻酔のための研究や、ツキノワグマでは世界初となる白内障手術、ヒグマのMRI検査など、クマの獣医療の発展にも貢献しています。

 

そして、このたび、60年以上の歴史をもつクマ牧場の先駆けとして、国内全体のクマ牧場の動物福祉向上を目指し、今年からは「動物福祉向上のための2023年ビジョン」を掲げ、動物福祉向上を目指していく方針も立てました。

 

動物福祉向上のための2023年ビジョン

 

クマ牧場の先駆けとして、動物福祉に配慮した飼育形態の確立

人の安全面を優先した高い壁で囲まれた飼育場と集団飼育という「クマ牧場」形態の飼育場において、長年の経験に加え、観察によるクマの行動データを蓄積し、客観的な指標に基づいたより良い飼育管理方法の確立を目指し、「クマ牧場」の飼育管理の向上に努めます。

 

現在は、クマを観察するだけでなく、その行動の数値化を行っています。60頭をこえるクマたちを24時間観察することは難しいので、「ある時間に全頭が何をしているのか」という記録をしています。数値化されたデータは解析を行い、どの時期には、どのような行動があるのかを統計的に解析しています。

 

 

個体ごとの飼育管理技術の向上、およびエンリッチメント(飼育環境の改善)の充実

ツキノワグマ「ノビタ」で白内障手術が成功し、クマでの白内障手術が可能であることが確認された今、高齢個体においても眼科検診体制を確立し、個体ごとの健康管理の向上に努めます。個体診療については、クマ牧場での眼科検診において、どのような検査機器が「クマ牧場」スタイルに有効であるのか試験を重ねながら、高齢個体を中心に眼科検診を行っています。

 

個体ごとのエンリッチメントについては、国内外問わず外部機関との連携を活かし、何のエンリッチメントで、どのような行動が増えるのかデータを蓄積し、ヒグマのニーズを解析している段階です。最新の情報と現場のモニタリングデータに基づいたエンリッチメントの充実に努め、個体ごとの反応をデータ化しながら、個体ごとに適したエンリッチメントの提供を目指します。

 

 

クマ牧場に関する動物福祉の情報を広く提供できる基盤づくり

日本にはクマ牧場が各地にありますが、クマ牧場形態で活用できる動物福祉およびエンリッチメントの情報は乏しい現状があり、これらを改善するため、クマ牧場の先駆けとして自社サイトでデータベースを作成し、広く情報を活用できる状態の整備に努め、国内のクマ牧場全体の動物福祉の向上に努めます。

 

のぼりべつクマ牧場公式サイト(https://bearpark.jp/enrichment/)にて、ヒグマやリスについてのエンリッチメントの反応やその器具の説明などを分かりやすく行っています。国内のクマ牧場の参考になるように、クマ牧場の環境で実施できるエンリッチメントを具体的に解説しているページも設置しています。

 

 

今回のクラウドファンディングを通して皆様からいただくご支援で、クマたちへの「恩返し」の第一歩となる「エンリッチメントの検証」を正確に行えるようになります。

 

季節変化やクマのニーズに応じたエンリッチメントの効果の検証やデータ蓄積を行い、よりよい飼育管理手法、特にエンリッチメント手法の確立に向けた取り組みを行うことができるようになります。

 

検証に必要な味覚や嗅覚を刺激するエンリッチメントの備品や、獣舎内に設置するエンリッチメント器具を十分量確保することで、個体ごとのクマに合わせたエンリッチメント手法を検証することができ、動物福祉向上のノウハウ確立を進めることにつながります。

 

3段階でゴールを設定

 

 

※本プロジェクトは、いただいたご支援を上記の使途に充てさせていただき、2022年12月末まで牧場の運営を継続したことをもってプロジェクト実施完了となります。

 

なかなか先の見えないコロナ禍でも、業務の効率化を図り、エンリッチメント器具は廃材などを有効活用するなど、取り組みの時間と経費を確保し、着実に進めることができています。

 

その一方で、やはりのぼりべつクマ牧場が単独で取り組むのみでは、できることや進めていくスピードには限界があります。

 

特に、動物福祉の向上という側面だけでなく、老朽化が進む施設を新しくするなど、牧場の運営を継続する上で取り組んでいきたいこと、取り組まなければならないことがたくさんあります。これらに優先度をつけて進めていくとなると、一つ一つのスピード感がどうしても遅くなってしまうのです。

 

そこで、皆様のお力をお借りすることで、クマたちの住環境向上に向けた取り組みを加速させることができればと思い、この度クラウドファンディングに挑戦することを決めました。

 

この挑戦を、資金調達の機会にするとともに、少しでも多くの方に動物福祉について知っていただき、クマの飼育管理の在り方についても考える機会にもなればと思っています。

 

 

 

のぼりべつクマ牧場のこれから

〜動物福祉を通じて他者への思いやりの心を育む〜

 

のぼりべつクマ牧場で動物福祉の向上に積極的に取り組むことで、クマ関係者の動物福祉の理解、そして、来場者への普及を果たしたいと考えています。

 

「動物福祉」という観点には、自分とは価値観が異なる存在や表現方法、立場が異なるものへの理解を進める思いやりの心が根底にあります。

 

動物福祉の考えを普及した先には、思いやりの心が溢れる社会が実現されているはずです。そのような社会の実現に向けて、皆様からのご支援も大切に使わせていただき、一歩一歩前へ進むことができればと思っています。

 

のぼりべつクマ牧場のご紹介

 

施設について

✔︎第一牧場、第二牧場(複数頭の展示)

 

 

ヒグマは体が大きく、力も強いため、危険な問題のある動物というイメージになりがちですが、個々に着目して対策を講じる必要があると考えられています。複数頭のヒグマをご覧いただくことで、ヒグマ1頭1頭の性格の違いや、学習能力の差などがあることを実感していただくことができます。

✔︎クマのアスレチック(自発的な行動の展示)

 

 

「クマのアスレチック」というエンリッチメント中のクマの解説も行っております。過去のサーカスのようなショー形態ではなく、設置されたエンリッチメントによって見せるクマの自然な行動を解説し、ヒグマの理解を深めていただきながら、クマの器用さや並外れた能力も実感いただけます。

✔︎ヒグマ博物館

 

 

世界的にも珍しいヒグマを専門とした博物館です。ヒグマの生態や進化の過程、アイヌ文化とのかかわりなどを学ぶことができ、内臓や骨格の標本などの貴重な実物の展示や日頃目にすることがないような言葉が並ぶ共同研究の結果など学術的な情報の普及にも努めています。

 

注力している取り組みについて

✔︎種の保存

 

 

のぼりべつクマ牧場では大学との共同研究で、ヒグマの繫殖生理の解明に向けた研究も継続しており、ヒグマでは世界で成功例がない人工授精のチャレンジなど、ヒグマの飼育下での繫殖管理についても発展的に取り組んでいます。

 

また、現在は繁殖管理計画に基づいて、必要最小限の繁殖を行う方針をとっています。のぼりべつクマ牧場では一定のノウハウが確立されている繫殖技術ですが、国内の動物園では、ヒグマの繁殖設備を備えていない施設も多く、それらの動物園へのヒグマの搬出も行っています。

✔︎獣医療技術への貢献

 

 

常駐の獣医師2名体制で獣医療体制を構築しており、近年では当たり前に使用されているヒグマの麻酔薬の効果検証も、のぼりべつクマ牧場で行い、研究結果を発表しています。

 

また、2018年には大学との連携によって、世界で初めてツキノワグマの白内障手術にも成功し、クマの白内障治療が国内でも可能であることが初めて確かめられました。2020年には世界的にも珍しいヒグマのMRI検査の実施などにも成功し、ヒグマの獣医療技術の発展に大きく貢献しています。

 

 

プロジェクトメンバーより

 

|坂元秀行(飼育係長・33年目 / 学芸員 / 手話通訳者)

 

 

私はクマ牧場の飼育員として勤めて30年以上が経ちました。入社当時は動物福祉やエンリッチメントという言葉はあまり普及していませんでしたが、飼育の現場では「飼育動物たちを今よりもっと幸せに暮らせるようにしたい」という想いを持ちながら、動物たちと関わってきました。近年は一般の方々にも動物福祉の考え方が広まり、現場の若い職員も専門的な知識を持ち、試行錯誤しながら飼育環境の改善を行っています。クマ牧場で暮らす動物たちに、コロナ禍でもさらに快適な環境を提供するために、皆様の温かいご支援をお願いしたいと思います。宜しくお願いいたします。

 

|吉見優(飼育員・7年目)

 


のぼりべつクマ牧場には、日本国内の最大陸上動物である「クマ」の飼育に携わりたいという思いで入社しました。クマには怖いイメージを持つ方が多いと思いますが、飼育していくと、繊細な部分、ビビり屋さん、甘いものには目がない甘党など、個性豊かな性格を持つクマがいることが分かります。当施設には約70頭のクマがいますが、1頭1頭の性格はもちろん、顔や好物、癖の違いなどがいっぱいあります。そのようなクマたち1頭1頭に合わせたエンリッチメントを提供し、普段から様々な選択肢の中で暮らせる施設にすることを目標にしています。皆様のご協力、宜しくお願いいたします。

 

|松本直也(獣医師・9年目 / 学芸員)

 

 

のぼりべつクマ牧場は、国内のクマ牧場形態の先駆けでもあり、60年を超える歴史をもっています。のぼりべつクマ牧場のヒグマたちは、60年以上、お客様の癒しだけでなく、野生ヒグマの保護管理に貢献する研究や種の保存など、私たち人間社会に多大な貢献をしてくれました。時代の変遷とともに、動物福祉の関心は高まり、長く貢献してきたヒグマたちに恩返しをするチャンスが今ここにやってきました。のぼりべつクマ牧場だけでなく、国内のすべてのクマの飼育環境を少しずつ良いものにしていきたいと思っています。皆様の支援、ご意見、想いを一つに、飼育クマのためのプロジェクトを達成させたいと思います。どうか、お力をお貸し頂けますよう、何卒宜しくお願いいたします。

 

 

応援メッセージのご紹介

 

佐藤喜和

(酪農学園大学教授 / 日本クマネットワーク代表)

 

のぼりべつクマ牧場には、1990年代から、ヒグマの行動観察などの研究でお世話になってきました。いつでもたくさんの観光客で賑わっている印象があります。

 

最初に訪問した1990年代前半は、飼育環境の改善が始められた時期だったと思います。雌雄別の展示、飼養頭数の減少、遊具の増加、そしてクマたちの日常に刺激を与える様々なエンリッチメントのための工夫など、動物福祉向上に向けた取り組みが着実に進められています。

 

のぼりべつクマ牧場がこれまで積み重ねてきた工夫や努力を、全国のクマ牧場に展開しようという取り組みは画期的です。他園関係者に有効性が理解され、実践されるためには、単に刺激を提供する方法だけでなく、その効果がクマの行動変化に現れることを目に見える形で示すことでしょう。誰の目にも納得がいくようなデータを示してもらえるよう期待しています。

 

飼育に携わる現場の方々の声や努力が、一頭でも多くのクマの動物福祉向上に繋がるように応援しています。

 

坪田 敏男

(北海道大学大学院獣医学研究院 教授/ヒグマの会 会長)

 

のぼりべつクマ牧場では、学生の頃から実験をさせていただいていました。間近でヒグマを観察できることから、フィールド調査の練習場所としても貴重でした。

 

ヒグマという大型哺乳類を相手に、日々の健康チェックや生態解明のための実験等を行うためにハズバンドリー・トレーニングを取り入れて飼育クマの動物福祉向上を考えられていることに敬意を表します。外国から動物福祉の専門家を招いて飼育員の知識や技術向上に前向きに取り組まれていることにも感心しています。

 

のぼりべつクマ牧場で取り組まれている動物福祉は、世界的にも評価されている先進的な試みです。国内のクマ牧場の先陣を切ってクマの動物福祉の向上を図ろうとする今回の取り組みには大いに期待しています。

 

野生のヒグマとは異なる環境で生活しているヒグマの生活を少しでも心地よいものにしようとする取り組みです。ぜひ応援してください。

 

Simon Marsh

(Director of Wild Welfare)

 

Wild Welfare has had a partnerhsip with Noboribetsu Bear Park for several years. We have worked together, delivering staff training and exchanging knowledge of animal welfare, and Noboribetsu help with the rehoming of four brown bears in 2018.

 

Noboribetsu Bear Park has committed to improving the welfare standards for all the   animals it has at the park. They have made progress but there are still many challenges ahead, particularly in making changes to the enclosure designs, improving the environment for the bears and the infrastructure.

 

By securing funds solely for improving animal welfare the staff can make changes which will give the bears and the other animals a better life. This crowdfunding will also show that the public care about animal welfare and that they want to see that all animals kept in captivity are given a good life where they can thrive, not just survive.

 

Your support will help give the bears a better life and will show the owners of Noboribetsu Bear Park that animal welfare is important and you and you want to see the all animals in captivity have the highest standard of care and welfare.

 

冨安 洵平

(ポーランド科学アカデミー動物繁殖研究所 / 助教)

 

のぼりべつクマ牧場には学生の頃から、クマ研究にご協力いただいています。北海道の観光地として有名ですが、これまでに大学や研究所と多くの共同研究が行われており、日本のクマ研究を支えてきた重要な飼育施設だと思います。

 

のぼりべつクマ牧場の飼育クマの動物福祉向上に向けたこれらの活動は、動物のストレスや負担を減らし、飼育クマが健康に過ごすために重要な取り組みだと考えています。エンリッチメントの取り組みは、クマの特性をよく理解している飼育員の方々が様々な工夫をこなし試行錯誤の中で行われるものであり、その活動自体も動物園の見所の1つだと感じています。今回の取り組みは、動物園の新しい“魅力”を広く伝えるいい機会になるのではないかと思います。

 

動物福祉に配慮したクマの飼育方法を広げていく上で、大切な一歩だと確信しています。日本における飼育クマの飼育環境をより良いものにしていくために、この活動を応援しています。

 

桒山 未来

(登別マリンパークニクス / 水族館長)

 

同じ登別市にあり、生き物を飼育展示するのぼりべつクマ牧場とは一緒に研究会に参加したり、野球や打ち上げをしたり。かれこれ30年の付き合いがあります。
 

仕事に関しては、飼育技術の向上や病気の治療・予防、エンリッチメントなど、様々な課題について陸上動物・海洋生物の垣根をこえて、より良いものを目指してともに取り組んできました。
 

今回のプロジェクト本文にもありますが、ここのところ動物福祉という言葉を耳にする機会が増えています。飼育動物たちの行動のレパートリーを増やしたい。その行動に費やす時間を自然界に近づけて「本来の姿」を見てもらいたい。そういった取り組みが進んでいることをもっともっとたくさんの方々に知ってもらいたいと思っています。飼育の現場でどんな工夫がされているか、機会があればぜひ足を運んで感じていただきたいです。

 

栁川 洋二郎

(北海道大学大学院獣医学研究院 / 助教)

 

のぼりべつクマ牧場は大学院生のころに初めて訪問し、現職についてからは10年近くお世話になっています。多くの施設と共同で研究を進められてきた重要な飼育施設だと感じています。

 

これまでお世話になっている中で年々エンリッチメントのために実施している活動が増えており、クマの生活環境の改善や健康管理など様々な点が充実してきていると感じています。一方で、資金面、施設面など職員さんの努力だけではすぐに改善、実施できないことがあるのは事実であり、この支援活動は課題の解決に不可欠だと思います。
 

今回の動物福祉に配慮した活動は真に動物のためになっていなくてはいけません。今回の取り組みではその効果について客観的な指標を用いて評価していくということであり、これはクマ牧場のみならず他の飼育施設にとっても有益な情報となることが期待されます。
 

この活動を通じ、飼育下にいる動物の健康や福祉に関心をもっていただき、その上で動物たちの魅力を感じてもらえたらと思います。

 


ご留意事項


※支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。

 

※本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、こちらのページの「支援契約」にある「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。

 

※銀行振込でのご支援について:「銀行・ATMでのご入金」をお済ませいただき、それをREADYFOR側が確認したのち、プロジェクト達成額に反映されるというシステムになっております。ご支援者様の銀行口座から「自動引き落とし」になるという仕組みでは「ございません」ので、どうかご注意ください。また、振込手数料はご負担ください。

 

※銀行振込でのご支援が反映されるタイミングについて:お振込み先が「GMOあおぞら銀行」の場合は、弊社口座への着金が確認でき次第となります。着金のタイミングはお振込み元の金融機関やお振込み方法により異なります。該当のお振込み先につきましては、メールでお送りしております振込先口座情報をご確認ください。振込手数料はご負担ください。

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プロフィール

のぼりべつといえばクマ牧場!登別温泉街よりロープウェイで約7分、約70頭の個性豊かなエゾヒグマがのびのびと暮らしていています。のぼりべつクマ牧場は、北海道に生息している野生動物の保護と観察、研究のため昭和33年7月、エゾヒグマ8頭の放飼により開園し、以降、ヒグマの多頭集団飼育に成功、人工繁殖や冬眠などの研究と教育普及にも努めてきました。また、世界でも珍しいヒグマ専門博物館やアイヌ文化に触れられるユーカラの里(資料館)などもあり、楽しみながら学ぶことができます。さらに、周囲が支笏洞爺国立公園の豊かな自然環境の中にあるため、野生鳥獣も多く見ることができる施設となっています。

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リターン

3,000


【豪華なリターンはご不要な方へ】3千円恩返しコース

【豪華なリターンはご不要な方へ】3千円恩返しコース

・お礼のメール
・活動報告レポート ※半年に一度、年2回進捗状況を送付予定

支援者
154人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

10,000


【豪華なリターンはご不要な方へ】1万円恩返しコース

【豪華なリターンはご不要な方へ】1万円恩返しコース

・お礼のメール
・活動報告レポート ※半年に一度、年2回進捗状況を送付予定
・クマたちの画像

支援者
50人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

10,000


【グッズで応援!】クラウドファンディング限定「ヒグマのあるある全集」1冊

【グッズで応援!】クラウドファンディング限定「ヒグマのあるある全集」1冊

・ヒグマあるある全集1冊

普段の生活やご来場いただくだけではわからない、見られないヒグマの裏側。裏側だけど、飼育員のなかでは「あるある!」が詰まっています。人前では見せないヒグマの当たり前の姿が詰まった内容になっています。すでにヒグマが好きな方にも、この挑戦を機にヒグマに興味を持っていただいた方にも、ぜひオススメしたい1冊です!

- - - こちらもお届け - - -

・お礼のメール
・活動報告レポート ※半年に一度、年2回進捗状況を送付予定
・クマたちの画像
・のぼりべつクマ牧場公式サイトにお名前を掲載 ※希望者のみ/2022年12月末まで掲載

支援者
117人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

15,000


【のぼりべつクマ牧場を体感!】1日ご招待 OR ヒグマのオンラインレクチャーコース

【のぼりべつクマ牧場を体感!】1日ご招待 OR ヒグマのオンラインレクチャーコース

AかB、どちらかお好きな方をお選びください。

A. のぼりべつクマ牧場1日ご招待券
B. ヒグマのオンラインレクチャー

※1日招待券のご利用は2022年12月末まで有効です。招待券にはレクチャーは付いておりません。
※ヒグマのオンラインレクチャーは、レクチャーの様子を録画したデータをご送付します。
※ヒグマのオンラインレクチャーは、2022年2月、2022年4月、2022年6月、2022年8月にそれぞれ1回ずつ、計4回分の録画データを送付予定です。

- - - こちらもお届け - - -

・お礼のメール
・活動報告レポート ※半年に一度、年2回進捗状況を送付予定
・クマたちの画像
・ヒグマあるある全集1冊
・のぼりべつクマ牧場公式サイトにお名前を掲載 ※希望者のみ/2022年12月末まで掲載

支援者
9人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

30,000


【限定グッズ+体感!】クラウドファンディング限定グッズセット+1日ご招待 OR ヒグマのオンラインレクチャーコース

【限定グッズ+体感!】クラウドファンディング限定グッズセット+1日ご招待 OR ヒグマのオンラインレクチャーコース

・クラウドファンディング限定グッズセット

※画像のグッズは一部です。

<グッズ内容>
・エンリッチメント卓上カレンダー
・ヒグマあるある全集1冊
・ヒグマ全60頭超大紹介図鑑
・オリジナルクリアファイル

- - - のぼりべつクマ牧場を体感!コースについて - - -

AかB、どちらかお好きな方をお選びください。

A. のぼりべつクマ牧場1日ご招待券
B. ヒグマのオンラインレクチャー

※1日招待券のご利用は2022年12月末まで有効です。招待券にレクチャーは付いておりません。
※ヒグマのオンラインレクチャーは、レクチャーの様子を録画したデータをご送付します。
※ヒグマのオンラインレクチャーは、2022年2月、2022年4月、2022年6月、2022年8月にそれぞれ1回ずつ、計4回分の録画データを送付予定です。

- - - こちらもお届け - - -

・お礼のメール
・活動報告レポート ※半年に一度、年2回進捗状況を送付予定
・クマたちの画像
・のぼりべつクマ牧場公式サイトにお名前を掲載 ※希望者のみ/2022年12月末まで掲載

支援者
37人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

50,000


【豪華なリターンはご不要な方へ】5万円恩返しコース

【豪華なリターンはご不要な方へ】5万円恩返しコース

・お礼のメール
・活動報告レポート ※半年に一度、年2回進捗状況を送付予定
・クマたちの画像
・のぼりべつクマ牧場公式サイトにお名前を掲載 ※希望者のみ/2022年12月末まで掲載

支援者
6人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

50,000


【エンリッチメントを体感!】エンリッチメント解説ツアー付入場券+年間パスポートコース

【エンリッチメントを体感!】エンリッチメント解説ツアー付入場券+年間パスポートコース

・エンリッチメント解説ツアー付1日ご招待券
・のぼりべつクマ牧場年間パスポート1枚

※エンリッチメント解説ツアーの実施は2022年5月〜11月中を予定しています。
※ツアー実施日確定後、2ヶ月前までに日程詳細をご連絡差し上げます(例:5月のツアー日程詳細は3月中にご案内)。日程をご確認の上、事前のご予約をお願いいたします。
※エンリッチメント解説ツアーには、最大3名様までご参加可能です。
※エンリッチメント解説ツアー付1日ご招待券と年間パスポートは、いずれも2022年12月末まで有効です。


- - - こちらもお届け - - -

・お礼のメール
・活動報告レポート ※半年に一度、年2回進捗状況を送付予定
・クマたちの画像
・ヒグマあるある全集1冊
・のぼりべつクマ牧場公式サイトにお名前を掲載 ※希望者のみ/2022年12月末まで掲載

支援者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

100,000


【豪華なリターンはご不要な方へ】施設内にお名前を掲出(小サイズ)コース

【豪華なリターンはご不要な方へ】施設内にお名前を掲出(小サイズ)コース

・のぼりべつクマ牧場内にお名前を掲出 ※希望者のみ/小サイズ/2022年12月末まで掲出

※画像はイメージです。

- - - こちらもお届け - - -

・お礼のメール
・活動報告レポート ※半年に一度、年2回進捗状況を送付予定
・クマたちの画像
・のぼりべつクマ牧場公式サイトにお名前を掲載 ※希望者のみ/2022年12月末まで掲載

支援者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

500,000


【豪華なリターンはご不要な方へ】施設内にお名前を掲出(大サイズ)コース

【豪華なリターンはご不要な方へ】施設内にお名前を掲出(大サイズ)コース

・のぼりべつクマ牧場内にお名前を掲出 ※希望者のみ/大サイズ/2022年12月末まで掲出

※画像はイメージです。

- - - こちらもお届け - - -

・お礼のメール
・活動報告レポート ※半年に一度、年2回進捗状況を送付予定
・クマたちの画像
・のぼりべつクマ牧場公式サイトにお名前を掲載 ※希望者のみ/2022年12月末まで掲載

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

プロフィール

のぼりべつといえばクマ牧場!登別温泉街よりロープウェイで約7分、約70頭の個性豊かなエゾヒグマがのびのびと暮らしていています。のぼりべつクマ牧場は、北海道に生息している野生動物の保護と観察、研究のため昭和33年7月、エゾヒグマ8頭の放飼により開園し、以降、ヒグマの多頭集団飼育に成功、人工繁殖や冬眠などの研究と教育普及にも努めてきました。また、世界でも珍しいヒグマ専門博物館やアイヌ文化に触れられるユーカラの里(資料館)などもあり、楽しみながら学ぶことができます。さらに、周囲が支笏洞爺国立公園の豊かな自然環境の中にあるため、野生鳥獣も多く見ることができる施設となっています。

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