チハ改造ブルの操縦手、丹羽次郎さんがご来訪されました。

大正13年生まれの丹羽次郎さんは満101歳。昭和14年（1939年）に16歳で東京三菱製作所に入所し、昭和20年（1945年）7月に応召されるまでの6年間の青春時代を戦車製造の現場で過ごされました。終戦後は更生戦車（戦車改造ブルドーザー）の操縦手兼整備士として、西日本各地を昭和25年（1950年）まで九七式中戦車のエンジン音と共に過ごされました。

丹羽さんとのご縁は「日本陸軍の戦車」（2010年カマド出版）に更生戦車の記事を纏めるために取材させていただいたのが切っ掛けでありました。あれから15年、車椅子に乗られての再会となりましたが、記憶も会話もしっかりされており良い意味で驚かされました！！

エンジンを見ることが出来るとお伝えすると、すっくと立ちあがり、息子さんに支えられながらもまるで長年の友人と再会したかのような笑顔がこぼれます(^^♪

丹羽氏の整備ノウハウは凄まじく貴重な記憶と記録です。今後の新砲塔チハ修復作業に向けてお話をタップリとお伺いすることができて幸運でした。

ハ号、チハから一式チヘ、三式チヌの製造現場に居られた丹羽氏はハ号ブルの修復にも興味津々の様子。秋以降の新砲塔チハのエンジンが降ろされたタイミングでの、御殿場再訪をお約束して散会となりました！

このようなご縁がいただけるのも、NPO法人としての継続活動とクラウドファンディングでの多くの支援者様からの応援のお陰であると実感しております。引き続きハ号ブル修復を進るのと同時に、新砲塔チハ修復作業の事前調査を並行して進めて参ります。

実行者：小林 雅彦