プロジェクト概要

作家が自身のデビュー作をリメイクする、前代未聞の展覧会!カタログを制作してより多くの人に伝えたい!


はじめまして、吉澤博之です。トーキョーワンダーサイト(TWS)本郷で12月1日(土)から開催予定のTWS第7回展覧会企画公募入選企画「But Fresh」展は、6名の活躍中のアーティストに、彼らのデビュー作を現在の視点からリメイクしてもらうという企画です。今回のプロジェクトでは、この展覧会のカタログを制作し、アートを学ぶ学生、未来のアートファンなど多くの人に展覧会の魅力を伝えたいと思います。

TWSから展覧会に対する支援金をいただけるのですが、制作費や展示器材費を差し引くとほぼなくなってしまい、展覧会を実施したという事実は残りますが、形としての記録を残すことができません。


カタログとして記録を残し、より多くのアートファン、未来のアーティストを志す人々に展覧会を伝えるため、どうか皆さまのお力を貸していただけないでしょうか。


(左は出展アーティストの一人である泉さん。右が実行者の吉澤です。)

 

なぜ企画したのか

 

私は以前より、アートマネジメントを仕事とすることを目指し、アーティストの企画展カタログ制作等を行ってきました。そのうちに気づいたのは、私はできた作品そのものよりも作家の考えや思考の変遷、作品の裏側に強い興味があるのだということでした。ならば、活躍中の作家にデビュー作をリメイクしてもらうことで、誰も見たことのないけれどどこか見覚えのある作品が展示される展覧会をつくることができるのではないだろうかと思いました。同時に作家のデビューした90年代からゼロ年代の作品を再度検証することで、アート業界にとっても刺激的な展覧会になるのでは、と考えました。どうせチャレンジするなら思い切ったことをしようと思い、若手クリエイターの登竜門であるトーキョーワンダーサイトの展覧会企画公募にチャレンジ。一人の鑑賞者としてデビュー作を観たいと思っている作家6名(うち4名は面識なし)に連絡し、企画意図を伝え、参加を承諾してもらうことができました。
 

 

「処女作には、その小説家のすべての資質が含まれている」

 

文芸の世界では頻繁に言われることです。メッセージは不鮮明で荒削りなものかもしれませんが、処女作には表現をしたいという原初的な衝動がストレートに表れます。アーティストのデビュー作にも同じようなことが指摘できるのではないでしょうか。今回の参加アーティストを3名ご紹介します。

 

◆丹羽良徳のリメイク作品、「水たまりAを水たまりBに移しかえる」2012, プロダクションスティル

(c) Yoshinori Niwa Courtesy of Ai Kowada Gallery

 

制作のスタートポイントはベルリンと同じく新宿の路上にできた水たまりを口で吸い込んでポリタンクに入れるところから始まります。映り込む高層ビルを飲み込むようにして水を吸い込んでいきます。この後どこへ移動するのか? 続きは実際の展覧会にて。(トップの画像は、2003年にセルビア・モンテネグロにて行われたパフォーマンスの様子。)

 

◆参加アーティストの一人であり、東日本大震災の被災地支援のためのプロジェクト「デイリリーアートサーカス」を立ち上げて活動している開発好明。

(2012年10月に水戸芸術館広場で行われたデイリリーアートサーカスの様子)

 

トラックにアート作品を積み込み、日本列島を縦断しながら各地でチャリティー展を行っています。子供も大人も夢中になってワークショップを楽しんだり、作品を鑑賞しています。本展ではデビュー作のリメイクを通して、彼のアーティストとしての活動の原点にあるものは何なのかを問います。

 

◆泉太郎のデビュー、映像作品「マグモド」(2002年)


 

横浜トリエンナーレ2011や、最近ではヴェネツィアでの展覧会「Voice of Images」(2012年、Palazzo Grassi - François Pinault Foundation)にも参加した泉太郎のデビュー作は、混ざりそうにないものを混ぜ合わせることをテーマにした作品。著名なファストフードチェーンのイメージキャラクターが互いにものを食べさせあっています。本展でのリメイクによって、どのような作品に変化するのでしょうか。

 

 

カタログを通して、アートの魅力を再発見してもらいたい


展覧会は一時的なものであり、期間が終了すれば撤収される運命にあります。どれほど印象深い展示でも記録がなければ、やがて人々の記憶から消えてしまいます。webサイトやデータで残すという手段もありますが、電気やパソコンがなければそれらにアクセスできません。一方で印刷物は文章や画像で多くの人に伝える力があり、紙のページをめくる感触はwebでは再現できません。展覧会を見た人も、見る機会を逃してしまった人もカタログを通して、アートの魅力を再発見してもらえたらと思っています。展覧会を一過性のものにするのではなく、より多くの人に、大げさに言うならばアーティストやアートマネジメントの仕事を志す後世の人々にしっかりと伝えるためにカタログを制作したいと思います。さらに展覧会の記録となるカタログが制作されることで、出品作家の今後を応援することができます。

 


プロジェクト実現のために、皆さまの力を貸して下さい。ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

「But Fresh」展 開催概要

 

会期:2012年12月1日(土) - 2013年1月14日(月・祝)
会場:トーキョーワンダーサイト本郷 3階展示室
    東京都文京区本郷2-4-16
入場料:無料
主 催:公益財団法人東京都歴史文化財団 トーキョーワンダーサイト
企 画:吉澤博之
Webサイト:https://sites.google.com/site/2012butfresh//

主にパフォーマンスや映像、インスタレーションといった手法で表現活動をしている作家6名に各自のデビュー作品を2012年バージョンとしてリメイクしてもらうという企画です。
出発点に焦点を当てることで、表現欲求の根本を作家、企画者、鑑賞者で発見する機会にし、本展が2010年代のアートの呼び水となることを狙います。

■ 参加アーティスト
泉太郎
開発好明
タニシK
丹羽良徳
眞島竜男
和田昌宏

 

 

制作するカタログについて

 

カタログは日英バイリンガル表記で制作し、作家と世界中の美術館、アート関係者の橋渡し役となります。
・仕様
A5サイズで約50ページ
・収録内容
出品作家の紹介、デビュー作についての説明
展示風景、展示作品の記録写真
専門家によるテキスト
・発行時期
2013年3月末
・流通について
800円ほどでネット販売、美術専門書店での販売を予定。

 

 

トーキョーワンダーサイト(TWS)展覧会企画公募について

 

2006年から続く、展覧会の企画を志し活動している若手への支援・育成を目的とし、展覧会企画そのものを公募するプログラム。選出された企画はTWSが支援し、TWS本郷にて展覧会を実施する機会を得ることができます。

 

 

最後に

 

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。
・現代アートに馴染みのある方へ
展覧会を一過性のものにするのではなく、大げさに言うならばアーティストやアートマネジメントの仕事を志す後世の人々にしっかりと伝えるためにカタログを制作したいと思います。この展覧会が、これから生まれてくる表現の一助になればと思っています。
・現代アートに馴染みのない方へ
「アートって面白そう!」と思っていただけたら幸いです。ぜひお近くの美術館やギャラリー、パブリックアートのある場所、アートイベントに足を運んでみてください。きっと新たな感情との出会いが待っているはずです。

 

トーキョーワンダーサイト第7回展覧会企画公募入選企画「But Fresh」展
http://www.tokyo-ws.org/archive/2012/10/but-fresh.shtml


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