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チョウは自然を守るバロメーター。絶滅の危機にあるチョウを守る

チョウは自然を守るバロメーター。絶滅の危機にあるチョウを守る
目標金額の達成の有無にかかわらず実行者は寄附金を受け取ります(All in 方式)。原則、寄附のキャンセルはできません。寄附募集は5月14日(金)午後11:00までです。

寄附総額

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プロジェクト本文

 


はじめに

〜チョウを守り、自然を守る挑戦〜


北海道日高山脈が襟裳岬で海に果てる少し手前の様似町に「アポイ岳」という山があります。標高わずか810mの、海を見下ろす山にもかかわらず、いくつもの固有の高山植物が生育し、ナキウサギが棲み、そして日本のなかでこの山にだけいるヒメチャマダラセセリというチョウがいます。

 

日本でもっとも絶滅が危惧されるチョウ:ヒメチャマダラセセリ

 

ヒメチャマダラセセリは、翅(はね)を広げても1円玉ぐらいの大きさしかない、地味なチョウです。高山植物のお花畑にいるのに、大雪山にも知床にも利尻にも見られず、アポイ岳でのみ生き続けています。その控えめな姿には、厳しい風の吹きすさぶ北国で生き続けてきた風格が漂っています。

 

そのヒメチャマダラセセリが、いま、姿を消そうとしています。いや、絶滅の瀬戸際にあるといったほうが正確でしょう。

 

このチョウのすみかである、アポイ岳の尾根には、かつて高山植物のお花畑が広がっていました。そこにハイマツが生えて、黒々とした木々に覆われるようになり、高山植物の多くが姿を消していったのです。荒涼とした岩場が森になるといえば聞こえはよいですが、すべて森になればいいというものではありません。

 

自然界には、湿地や砂浜、高山のお花畑など、本来は森にならない環境があり、それによって生物の多様性が保たれています。特に、アポイ岳の荒涼とした環境はカンラン岩という特殊な地質によってできたもので、樹木も生えないような荒涼とした場所だったからこそ、多くの高山植物の固有種を育んできました。

 

アポイ岳に固有のサクラソウの仲間、サマニユキワリ
 
ヒメチャマダラセセリの生息環境。ハイマツ(緑色の部分)が拡大し、高山草原(茶色の部分)が減少している

 

近年では気候の変動によって、自然界への様々な影響が懸念されています。

 

「森が広がるのは自然の変化だ」と思われる方も多いかと思いますが、アポイ岳のハイマツは1970年代に急激に広がり、その原因は地球温暖化によるものと考えられています。そのため、アポイ岳での環境の変化は、自然の変化ではなく、人間の活動に理由があります。

 

ヒメチャマダラセセリを絶滅から守ること。これはひとつのチョウを切り札に、さまざまな高山植物を含めたアポイ岳の自然全体を守ろうという取り組みです。


 

日本チョウ類保全協会とは

 

日本チョウ類保全協会は2004年に設立され、チョウをバロメーターに自然を守る活動を行っています。

 

チョウは、森林、草原、湿地、高山など、さまざまな環境で暮らしています。そして、チョウには一世代の寿命が短く、幼虫は特定の植物しか食べないこと、空間的に生息地が広がっていなければ、長期間その場所で生き続けることが難しいこと、などの特徴があります。

 

そのため、チョウは自然環境の変化に敏感で、鳥や植物などと比べても、早い段階で減少するため、チョウの動向を知ることで、自然界に起こっている変化を的確に知ることができます。チョウがいなくなれば、森や草原などの環境が変わりつつあることがわかるのです。

 

ギフチョウ:春の女神と呼ばれる。各地で減少しており、保全活動も進められている。​​​​

 

近年、そのチョウたちがどんどん姿を消しています。

 

日本に生息するチョウ約240種のうち、環境省のレッドリスト(絶滅の恐れのある種のリスト)には30%もの種がリストアップされています。そして、その中には、今まさに絶滅の一歩手前にまで減少してしまっているチョウも少なくありません。

 

こうした中、「日本からチョウの絶滅種を出さないこと」を第一に、地域の個体群もできるだけ守るため「都道府県単位でのこれ以上の絶滅を防ぐ」ことを第二の目標に掲げ、優先順位をつけて、地域の方々と協働して取り組みを進めています。

 

しかし、自然環境の変化の規模やスピードは非常に早く、残念ながら、1990年代以降、地域的に多くのチョウの絶滅が相次いでいます。

 

そして、昨年の8月には、小笠原諸島に固有のオガサワラシジミが絶滅した可能性が非常に高くなってしまいました。 絶滅の背景にあるのは自然環境の変化ですが、その原因は、自然環境の開発だけではなく、里山環境の管理放棄、農薬の使用、外来種の侵入、シカの個体数増加による食害、地球温暖化、など多岐にわたり、そしてこれらが複合してチョウの減少をもたらしています。

 

ヒョウモンモドキ:日本でもっとも減少し、現在は広島県にのみ生息地が残り、保全活動が行われている

 

 

チョウをバロメーターとして、自然を守る

 

 絶滅危惧種を守る取り組みでは、対象のチョウがおかれている状況を正確に把握するために、まず徹底した調査を行います。たとえば卵の調査をする場合、一部の地域、一部の食草だけを調べるのではなく、全域で余白を残さずにすべての食草を調べ、どこが重要な場所なのかを把握します。

 

また、生息環境を保全するにあたっては、対象のチョウのことだけを考えるのではなく、その場所の本来の環境がどのようなものだったのかをしっかりと調べ、その環境への復元を目指します。その場所が里山の環境で人の生活によって作られてきた場所である場合には、人が暮らしてきた文化との接点を復活させます。

 

生息環境を維持・復元するためには、草原の草刈りや火入れ、雑木林の下刈りや間伐などを行います。

そして最終的に、過去の自然の「豊かさ」を取り戻すことを目指しています。

 

 
 

 

 

 

現在進行中の主なチョウおよび昆虫類の調査 ・ 保全プロジェクト


現在、全国各地で、地域の方々との共同で、下記のさまざまな種を対象に保全活動を実施しています。

  

 ・ヒメチャマダラセセリ 北海道アポイ岳

 ・チャマダラセセリ 岩手県

 ・タイワンツバメシジミ 長崎県

 ・ウスイロヒョウモンモドキ 兵庫県、岡山県、鳥取県

 ・ヒョウモンモドキ 広島県

 ・ミヤマシロチョウ 群馬県、長野県

 ・ゴマシジミ 山梨県、広島県

 ・ツシマウラボシシジミ 長崎県対馬市

 ・アサマシジミ 北海道

 ・アカハネバッタ 山形県

 ・フサヒゲルリカミキリ 岡山県

 

また、私たちは、チョウや昆虫類の調査・保全活動に加えて、以下のことも行ってきました。

 

①チョウや自然の現状を伝える

チョウの現状を広く知ってもらうために、展示会の開催や出版物の発行をしています。また、チョウを守ることへの社会の関心を高めるために、年に1回程度、チョウの保全に関するシンポジウムを開催しています。チョウをシンボルに、日本の自然環境を守っていくためにはどうすべきかを、長期的な視点で考えています。

 

 

②チョウや自然を守るためのアドバイス

チョウを通して効果的に自然環境を守っていくためには、行政等の取り組みや各種の開発に、提言をする必要があります。私たちは、さまざまなところでチョウ類の保全に関するアドバイスを行っています。


 

もっとも絶滅が危惧されるチョウ、ヒメチャマダラセセリの調査と保全

 

今回は、皆さまからのご寄付により、現在日本でもっとも絶滅が危惧されるヒメチャマダラセセリの調査と保全を行います。

 

このチョウは、このまま何もしなければ、数年以内に絶滅してしまう可能性が高くなっています。絶滅を、ただ見守るわけにはいきません。

 

 

|ヒメチャマダラセセリ:

 

ヒメチャマダラセセリは、日本では北海道のアポイ岳周辺にのみ生息します。しかし、幼虫の食草であるキンロバイが生える、高山植物の生える草原(高山草原)が、1970年代以降、急速にハイマツの低木林やゴヨウマツの林へと変化し、アポイ岳固有の様々な高山植物とともにヒメチャマダラセセリも減少していました。

 

今回皆様とともに調査・保全を進めるヒメチャマダラセセリ。アポイ岳で1973年に発見され、生息地が限られることから1975年に天然記念物に指定された。

 

 

そして、このままの速度でハイマツ低木林の拡大が続くと、あと15年程度で高山草原が失われ、その前にヒメチャマダラセセリが絶滅してしまうことが予測されました。

 

アポイ岳は、カンラン岩という特殊な地質によって、標高が低いにもかかわらず高山植生が広がる特異な場所です。近年の環境変化の原因は、地球温暖化ではないかと考えられています。

 

ヒメチャマダラセセリの生息地の中心の現在の状況。濃い緑がハイマツ低木林(2018年の空中写真 google earthによる)

 

上の写真と同じ場所の1977年の状況。濃い緑がハイマツ低木林でそれ以外は高山草原。ハイマツの範囲は限られる(国土地理院による空中写真)

 

 

これまでのヒメチャマダラセセリの調査・保全の歩み

 

ヒメチャマダラセセリが絶滅の危機に瀕している状況を何とかしようと、当協会では、2011年より本種を守るために、生息状況の詳細な調査、保全のための生態に関する調査および、生息環境の復元を進めてきました。

 

生息環境の保全のためには、まずは狭くなってしまっている高山草原を復元することが重要でした。2013年には、アポイ岳ファンクラブのメンバー、研究者、様似町の行政関係者の協力を得て、ハイマツの除去を試験的に行いました。

 

ヒメチャマダラセセリの生息環境を広げるためには、ハイマツの除去が必要になる。当地は自然公園の特別地域にもなっているため、文化庁、北海道関係部局、様似町、地元のアポイ岳ファンクラブ、植物専門家等との協議を重ね、2013年5月に試験的なハイマツ除去を実施することができた。

 

ハイマツ除去試験区の作業前(左)と作業後(右)の様子

 

その後、この除去試験地では、ヒメチャマダラセセリの個体数が急激に増加し、3年ほどで、自然状態での好適な生息地とほぼ同じ密度まで回復しました。ハイマツを除去し、高山草原を復元することでヒメチャマダラセセリの生息状況も回復することが明らかになりました。

 

しかし、その後2015~2016年にかけて個体数が急激に減少し、その後も個体数は回復することなく低水準となり、2019年には過去最低の個体数になりました。過去に生息地全域を詳細に調査した結果をもとに、モニタリング調査地でのデータからアポイ岳全体の個体数について推定すると、2011~2015年には全体で900~1,400個体いたはずの幼虫が、2016年以降は急激に減少し、2019年にはとうとう300個体程度にまで減少してしまいました。

 

幼虫期に多くが死亡しますので、2020年の幼虫の数を、成虫になったときの個体数に換算すると40個体程度となります。これが現在日本に生息しているヒメチャマダラセセリのすべてですので、まさに危機的な水準になりました。

 

アポイ岳の調査地(計11カ所)における、ヒメチャマダラセセリの7月下旬の幼虫数の変化(日本チョウ類保全協会・アポイ岳ファンクラブ・アポイ環境科学委員会による調査結果)

 

この大幅な減少を受けて、新たな生息地の拡大のため、2019年に新たなハイマツ伐採の試験が実施されました。

 

また、2020年には、幼虫を天敵から守るため、各種の許認可を得て、幼虫に防虫ネットをかけて生存率を高める取り組み(幼虫の袋がけ)を緊急に行い、現在、どうにか絶滅をくい止めている状況です。

 

同時に、ヒメチャマダラセセリの保全に関する今後の長期的な方向性を示すための全体計画も作成し、関係者への周知も行っています。なかでも、復元の目標とするチョウの個体数を設定することは重要です。ヒメチャマダラセセリはユーラシア大陸に広く生息しており、イギリスでも保全の取り組みが進められています。その保全の行動計画書(Butterfly Conservation, 1998)を参考に、アポイ岳での復元の目標として、成虫の個体数を500匹と定めました。

 

現在の危機的な状況では、下記の4つの取り組みが必要です。

下記の模式図のように、これらの対策を組み合わせることで、個体数を回復させていきたいと考えています。

 

①生息環境の拡大
ハイマツを伐採し、できるだけ早く好適な環境を拡大することが必要。


②袋がけによる保全
幼虫は、野外では大部分が天敵に食べられてしまうため、野外での個体数があまりに少ない現状では、幼虫を天敵から守る対策(袋がけ)を行うことが必要。

 

2020年に緊急的に実施し、十分な成果が得られたので、2021年以降は数を増やす必要がある。

幼虫1匹に一つの袋を使うが、アリが1匹侵入する隙間があれば幼虫は食べられてしまうので、慎重かつ丁寧な作業が必要。したがって、生息地全体での作業には多くの日数がかかる。


③飼育による繁殖
絶滅させないための保険として、人工的に飼育し、増やしておくことが必要。その際に、遺伝的な多様性を保持できるようにすることが重要。


④生息状況のモニタリング
これまで重要地域を選んで実施してきた精度の高いモニタリング調査を継続するとともに、調査範囲をアポイ岳全域に広げ、より詳細な調査を実施する必要がある。

 

 

ヒメチャマダラセセリの保全計画

 

今回のご寄付では、この取り組みのうち、②袋がけ、④生息状況のモニタリング、の2つを進めます。

 

 

調査・保全のスケジュール

 

2021年5月中旬:調査・保全開始

ヒメチャマダラセセリは、5月頃から成虫が発生。5月中旬から産卵が始まるため、その時期からの活動を始める必要があります。

 

2021年6月:チョウの生息状況の調査・保全(袋がけ)

2021年7月:チョウの生息状況の調査・保全(袋がけ)

2021年9月下旬:保全・調査終了

 

 

第一目標金額で実現すること

 

●目標金額 250万円

●プロジェクト実施内容(資金使途)

本プロジェクトは、2021年9月30日(木)までにヒメチャマダラセセリの生息状況調査と保全活動を実施したことをもってプロジェクトを終了とします。

 

ご寄付は、旅費(交通費および宿泊費等)、袋がけのための消耗品費、人件費に充てます。

 

支援総額が期日までに目標金額に届かなかった場合でも、目標金額分を自己負担するなどして、調査・保全活動を進めます。

 

 

継続的な調査・保全を行うための課題

 

チョウを守り、保全を行うにあたってはいくつかの課題が存在します。そのひとつに、調査や生息地管理の費用が十分でないことが挙げられます。


生息地の維持・復元のためには、多くの労力が必要で、ボランティアとしての作業には限界があり、費用を支払って行う必要があります。

 

3ヘクタールの草刈りを、近隣の人だけで進めた場合には、消耗品などの経費に加えて最低限の時給を支払うと、1回で80万円ほどかかります。こうしたことを、1回限りではなく、毎年何度も繰り返して継続する必要があります。

 

2019年のハイマツの伐採試験。このときは山形大学などの学生の有志の皆さんにもご協力をいただいた。現在では、北海道の大学生の有志の皆さんと保全作業を実施する体制づくりが進んでいる

 

また、調査については、専門的な知識や技術を持った人が年に3回、2日ずつ実施するとすれば、交通費と人件費で1回あたり20万円、3回で60万円ほどかかります。

 

チョウの生息地は規模が大きいため、生息環境の保全活動費用が不十分であることが課題です。多くのチョウが減少している中で、限られた資金で保全を進めるために、優先順位をつけて、取り組みを進めています。

 

 

自然とのつながりを考えるきっかけを

 

野生生物を絶滅から守るためには、徹底した調査を行い、環境の変化を考慮して、その生きものが置かれている現状を的確に把握する必要があります。

 

絶滅寸前であれば、飼育による増殖などの対策を、機を逃さずに行う判断力が求められます。専門性に加えて、さまざまな前例を知った上での判断力も求められますので、決して誰にでもできることではありません。

 

2019年の伐採試験で、伐採したハイマツを運び出した場面。風の吹きすさぶ稜線での作業は、天候が悪化すれば厳しいものになる

 

多くのチョウが絶滅の危機にあることは、馴染みが薄いこともあり、一般の方々にはあまり知られていません。

 

今回のプロジェクトを通して、皆さまと一緒にヒメチャマダラセセリの調査・保全を進めることで、多くの皆様に、チョウをバロメーターにした環境保全の現状を知っていただくきっかけになればと思っています。

 

野生生物を継続的に守っていく取り組みには、多くの方々のご協力が不可欠です。ヒメチャマダラセセリだけでなく、他にも多くの絶滅危惧種のチョウがいます。ご寄付いただいた方とは、今回のご支援を単発で終わらせず、今後も見守っていただけるようなつながりを作っていきたいと願っています。

 

戦後の高度経済成長期に人々の生活が変化してから、日本の自然環境は大きく姿を変えました。1990年代以降には、チョウばかりでなく、多くの野生生物の減少が急速に進みました。

 

こうした環境の変化を知るうえで、チョウは、よい指標(ものさし)となります。当協会は、自然環境と共存できる社会を目指しています。たとえばチョウの保全が世界でもっとも進んでいるイギリスでは、チョウの一斉調査に、11万人の国民が参加しています。

 

日本の自然環境を見直し、守ってゆくために、チョウの調査・保全を進めてゆく仲間になっていただけませんか。

 

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プロジェクトメンバーより

 

|中村 康弘(日本チョウ類保全協会 事務局長)

日本全国で、絶滅の危機にあるチョウの保全を進めています。小笠原諸島の固有種だったオガサワラシジミというチョウの保全にも長く取り組んできましたが、いくつもの深刻な環境悪化が重なり、残念ながら絶滅した可能性が高くなりました。ヒメチャマダラセセリには、同じ轍は踏ませない。強い思いで、今はこのチョウを守ることに全力を尽くします。

 

 

|永盛 俊行(北海道教育大学 旭川校 非常勤講師)
ヒメチャマダラセセリ発見当時の北大昆虫研のメンバー

私が学生だった当時、北大昆虫研の仲間だった鈴木茂氏がヒメチャマダラセセリを発見しました。あれからまもなく50年になります。発見当時から仲間たちと生態調査を続けながら、この希少種を見守っていますが、ハイマツの群落が次第に広がり、生息の適地が次々と消滅し、いくつかの個体群はすでに消えてしまいました。とくにここ数年は、もっとも重要な生息地である「馬の背」での生息数も大幅に減少し、危機感を強くしています。キンロバイという珍しい植物を食草として、氷河時代からアポイ岳のごく狭い高山植物群落で生き延びてきた国の天然記念物を、ここで絶滅させるわけにはいきません。

 

 

|永井 信(日本チョウ類保全協会 事務局)


厳しい現状のなかで、何としてもヒメチャマダラセセリを絶滅から守らなければなりません。この小さなチョウを守り、いのちを繋いでいくことは、私たちの責務であり、未来を確かなものにする取り組みだと思います。

 

 

|伊藤 彩乃(帯広畜産大学学生)


皆様、はじめまして! 私は大学生活を機に北海道にやってきました。今では、北海道の自然の魅力に取りつかれています。今回の舞台となるアポイ岳も、高山植物のお花畑があり、天然記念物でもあるヒメチャマダラセセリの舞う美しい場所です。しかし、今のままでは、そんなヒメチャマダラセセリが見られなくなってしまうかもしれません。そこで、今、皆様のお力が必要です。このプロジェクトで、皆様と一緒に、素晴らしい北海道の自然の1つを守っていけたら幸いです!

 

 

|永幡 嘉之(自然写真家・日本チョウ類保全協会理事)

全国で草原再生など、里山の自然環境を次代に残す取り組みを続けています。北国の自然に憧れて、ロシア極東などでの取材を長く続けてきました。アポイもまた、憧れ続けた場所のひとつ。いつまでも人々が夢を描く場所であることを願い、憧れが過去のものにならないよう、今できることはすべてやらねばと思います。

 

 

応援メッセージ

 

|田中 正人 アポイ岳ファンクラブ、アポイ岳ジオパーク公認ガイド


1997年5月、アポイ岳で100株以上もの高山植物が盗掘される事件が起きました。高山植物こそはアポイ岳の魅力の柱です。この事件をきっかけに、「アポイがいつまでもアポイであり続けるために」をスローガンに、アポイ岳ファンクラブが発足しました。登山道整備や盗掘防止パトロールを行政と行い、盗掘は減りましたが、それでも高山植物は減り続けました。その理由は、「地球温暖化」。ハイマツはぐんぐん勢いを増して、かつてのお花畑を覆っていきました。その様子を私たちは黙って見ていることができず、「高山帯の再生」を目指して、模索をつづけました。しかし、ハイマツを伐ることには、さまざまな法律が大きな壁として立ちはだかっていました。日本チョウ類保全協会の中村康弘さんが、「ヒメチャマダラセセリのため高山帯のハイマツを伐る」という許可を取り、ファンクラブに協力要請をくれたのは、その頃でした。もちろん、この事業は高山植物の再生につながるもので、協力を惜しみませんでした。ヒメチャマダラセセリを守ることは、高山植物を守り、増やすこと。以後は連携しながら、再生に向けて取り組んでいます。アポイ岳ファンクラブは、ヒメチャマダラセセリを守る活動を全面的に応援します。アポイがいつまでもアポイであり続けるために。

 

 

|いがり まさし 植物写真家、ミュージシャン


ヒメチャマダラセセリは、アポイ岳のキンロバイという植物を食草とする小さなチョウです。キンロバイ自体は、国内の超塩基性岩の山に広く分布するにもかかわらず、このチョウは日本ではアポイでしか確認されていません。その謎は、アポイ岳には他の超塩基性岩の山と比べても固有植物が多いことと深く関わっているのではないかと思います。いうまでもなく、すべての生物は関わりをもって生きています。この小さなセセリチョウをアポイから失うということが、この山のほかの動植物にどんな影響を与えるのか、私たちはまだ知り得ていません。同時に、ひとつの種を失うということは、タイムマシーンでもできない限り、元に戻すことができない決定的なミスであることを忘れてはなりません。今ならギリギリ間に合うかもしれません。チョウを守ることは、アポイの植生を守ることでもあるのです。

 

 

|信太 富夫 アポイ岳ファンクラブ、アポイ岳ジオパーク公認ガイド


登山道の整備やパトロールのために、ほぼ毎週、アポイに登っています。混沌として、ともすると自分を見失ってしまいそうな世の中でも、鳥や花、小さなチョウなどは毎年同じ時期に現れ、季節を知らせてくれます。日々を山で過ごすなかで、そうした生命との出会いに癒されている自分に気づきます。気候の変化によるハイマツの生長という大きな力によって、アポイの草花や虫たちなどの小さな存在が脅かされています。その一方で、それらを守るための行動を起こしている人々がいます。アポイに通っている一人として、そうした取り組みに敬意を表し、応援します。

 

 

|渡辺 康之 昆虫写真家

ヒメチャマダラセセリ発見当時の北大昆虫研のメンバー

ヒメチャマダラセセリがアポイ岳で発見されたのは1973年のこと。翌年から発見者の鈴木茂君や永盛俊行君らと調査を行い、生活史や分布を解明しました。2000年頃になって、本種が減っているという話を聞きました。国の天然記念物に指定されたものの、密猟者もおり、ヒダカソウの大量盗掘もありました。加えて、温暖化によるハイマツやキタゴヨウの繁茂により、お花畑の減少が著しくなりました。2010年には、1日に見られる個体数が10頭ほどになっており、あまりの少なさに驚きました。そこで日本チョウ類保全協会の中村康弘氏に相談したところ、翌年から幼虫のモニタリング調査が始まり、幼虫の個体数を毎年調べています。2013年からは、ハイマツの伐採が試験的に行われました。この場所には、ヒメチャマダラセセリの発見当時、アポイアズマギクやサマニユキワリなどのお花畑が広がっていたのです。その伐採地では幼虫の数が増加しましたが、2016年以降は全体的な減少傾向が続き、危機的な状態になっています。2020年には産卵されたキンロバイに網をかけて、幼虫を終齢まで保護することになりました。

これ以上個体数が減ってしまうと、絶滅の危機が差し迫ります。十分な保全対策が必要で、2021年は、本種にとって最も重要な年になります。ぜひとも今回のクラウドファンディングに、ご協力をお願いいたします。

 

 

税制優遇について

 

特定非営利活動法人日本チョウ類保全協会は、2019年6月18日に、東京都より認定NPO法人として認定されました。当協会へのご寄付は「寄付金控除」の対象となり、一定額以上の寄付を行うと、税金が控除されます。

 

詳細はこちらをご覧ください。
 

 

<領収書の発行について>
寄付をされた方には、寄付金受領後、当団体より「寄付受領書」を発行いたします。

領収書名義:ご寄付時にご入力いただいた「寄付者情報」の氏名を宛名として作成します。

領収書発送先:ご寄付時にご入力いただいた「寄付者情報」のご住所にお送りします。

寄付の受領日=寄付申込日

 

 

※本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関する条件の詳細については、リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「リターンに関するご留意事項」をご確認ください。

プロフィール

認定NPO法人 日本チョウ類保全協会

認定NPO法人 日本チョウ類保全協会

チョウをシンボルに自然環境を守る取り組みを行っています。2004年に設立し、現在の会員は約700名です。現在もっとも重点を置いている活動は、チョウの絶滅危惧種を守る活動です。日本のチョウの30%もの種が絶滅の危機にあり、中には、絶滅の一歩手前のものもいます。当協会では、全国各地で、地域の方々と協働しながら、絶滅危惧種の生息地を改善する取り組みを行っています。

ギフト

3,000

【お気持ちコース】

【お気持ちコース】

・寄付受領書
・お礼のメール
・活動報告書(PDF)
・今後も密着:メーリングリストへご招待(希望制)

寄附者
38人
在庫数
制限なし
発送予定
2021年11月
寄附をする

10,000

【1万円:応援コース】チョウを守り、自然を守る。

【1万円:応援コース】チョウを守り、自然を守る。

・寄付受領書
・お礼のメール
・活動報告書(PDF)
・今後も密着:メーリングリストへご招待(希望制)
・ニュースレター(年2回)*期限:1年間
・オンライン報告会:11月開催予定。詳細は、10月までにご連絡いたします。
・ポストカード
・チョウ/アポイの美しい高山植物のデスクトップ画像:各3種類ずつ

寄附者
71人
在庫数
制限なし
発送予定
2021年11月
寄附をする

30,000

【3万円:応援コース】チョウを守り、自然を守る。

【3万円:応援コース】チョウを守り、自然を守る。

・寄付受領書
・お礼のメール
・活動報告書(PDF)+お名前掲載(希望制)
・今後も密着:メーリングリストへご招待(希望制)
・ニュースレター(年2回)*期限:1年間
・オンライン報告会:11月開催予定。詳細は、10月までにご連絡いたします。
・ポストカード
・チョウ/アポイの美しい高山植物のデスクトップ画像:各3種類ずつ

寄附者
7人
在庫数
制限なし
発送予定
2021年11月
寄附をする

50,000

【5万円:応援コース】チョウを守り、自然を守る。

【5万円:応援コース】チョウを守り、自然を守る。

・寄付受領書
・お礼のメール
・活動報告書(PDF)+お名前掲載(希望制)
・今後も密着:メーリングリストへご招待(希望制)
・ニュースレター(年2回)*期限:1年間
・オンライン報告会:11月開催予定。詳細は、10月までにご連絡いたします。
・HPにお名前掲載(希望制)
・ポストカード
・チョウ/アポイの美しい高山植物のデスクトップ画像:各3種類ずつ

寄附者
1人
在庫数
制限なし
発送予定
2021年11月
寄附をする

50,000

【アポイ岳ジオパーク公認ガイドと保全場所を歩く!高山植物 観察会】

【アポイ岳ジオパーク公認ガイドと保全場所を歩く!高山植物 観察会】

・高山植物 観察会
長年現地を歩き尽くしたアポイ岳ジオパーク公認ガイドが、地質から高山植物まで、アポイ岳の魅力を語り尽くします。

※2022年5月26日(木)を予定(雨天の場合は27日に実施)
※7時間を想定(観察しながらゆったりと歩きます)
※現地集合、現地解散になります。
※現地までの交通費/宿泊費は、各自のご負担になります。
※夏山・日帰りの一般登山装備
※悪天候で実施不可の場合もご返金はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。

- - - こちらもセットでお届け - - -

・寄付受領書
・お礼のメール
・活動報告書(PDF)+お名前掲載(希望制)
・今後も密着:メーリングリストへご招待(希望制)
・ニュースレター(年2回)*期限:1年間
・オンライン報告会:11月開催予定。詳細は、10月までにご連絡いたします。
・HPにお名前掲載(希望制)
・ポストカード
・チョウ/アポイの美しい高山植物のデスクトップ画像:各3種類ずつ

寄附者
1人
在庫数
制限なし
発送予定
2021年11月
寄附をする

100,000

【10万円:応援コース】チョウを守り、自然を守る。

【10万円:応援コース】チョウを守り、自然を守る。

・寄付受領書
・お礼のメール
・活動報告書(PDF)+お名前掲載(希望制)
・今後も密着:メーリングリストへご招待(希望制)
・ニュースレター(年2回)*期限:1年間
・オンライン報告会:11月開催予定。詳細は、10月までにご連絡いたします。
・HPにお名前掲載(希望制)
・ポストカード
・チョウ/アポイの美しい高山植物のデスクトップ画像:各3種類ずつ

寄附者
1人
在庫数
制限なし
発送予定
2021年11月
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プロフィール

チョウをシンボルに自然環境を守る取り組みを行っています。2004年に設立し、現在の会員は約700名です。現在もっとも重点を置いている活動は、チョウの絶滅危惧種を守る活動です。日本のチョウの30%もの種が絶滅の危機にあり、中には、絶滅の一歩手前のものもいます。当協会では、全国各地で、地域の方々と協働しながら、絶滅危惧種の生息地を改善する取り組みを行っています。

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