残念なご報告：5ヶ月齢の「うた」が天国に旅立ちました。

多頭飼育崩壊現場から170ｇで保護した「うた」。

 

12月12日に天国に旅立ちました。

 

 

同じ現場からカフェが預った子猫は12匹。

 

ウンチとゴミが蓄積し、飲み水はウンチまみれのお風呂の浴槽の中だけ。

そんな現場で、40匹の成猫がノミ・ダニと共に暮らしていました。

 

ＮＰＯねこみみ福山と協力者とで、春から夏にかけての暑い中、何日も通いゴミの撤去と大掃除をしました。

 

猫を外に出さないように気を使い、１部屋ずつ熱湯スチーマーまでかけて猫トイレを設置して帰る　⇒　次回訪問時は、先ずその部屋の新しいゴミや床の糞掃除から・・・の繰り返し。

 

社会福祉協議会からの要請で協力した、飼い主さんも何らかの支援が必要なお宅です。

 

床から何十㎝も堆積しているゴミや糞を撤去しなければ、扉も開かない、猫がどこにいるのかも見つけられない状況でした。

 

そんな中、春の出産時期に産まれたての乳飲み子を抱える母猫が数匹。

産まれたばかりなので、とりあえず１週あけて全頭保護と思い訪問した時にはあきらかに減った子猫の数。

原因を想像したく無く、残った子猫はすぐに保護し動物病院に走りました。

 

 

「うた」は、成長が少し緩やかで、避妊手術の時期は慎重に決めようと獣医師に言われていました。

兄妹達と一緒に、ピラニアの様に餌をガツガツと食べるのですが、中々大きくなりません。

 

11月の終わりに元気が無くなり、病院で腹水がたまっていたためPCR検査をした所、FIPウェットタイプと診断され、獣医師の元、認可済の薬で治療を開始しました。

 

腹水は治療の効果があり、無くなって来ていたのですが、12月7日に脱腸し、腸の肉芽腫と腎臓の肥大が確認され、ドライタイプにもなっていました。

 

そして、あっという間に天国に旅立った「うた」。

 

 

多頭飼育崩壊は「虐待」です。

不衛生な環境と、1匹から始まる近親交配での成長の遅さや身体の弱さ。

 

自分の意思で自由に場所を移動出来る野良猫の方がずっと幸せだとすら思ってしまいます。

実際は、野良猫の生活も過酷な事は承知していますが、それほど酷い場合が多く・・・。

 

多頭飼育崩壊のお家は、外からではわからない場合が多くあります。

 

行政・福祉関係・ボランティア・地元の住民など、みんなが協力して、崩壊する前に対策を行えたら良いのですが。

猫達を不幸にしないために。