【2023年、2度目の多頭飼育崩壊現場対応 〜その１〜 】緊急レスキュー依頼

※一部、センシティブな内容が含まれています。

 

 

2023年初夏、福祉専門の不動産屋さんから電話が入りました。

 

・脳梗塞で倒れた高齢者の男性がいる

・身体麻痺があり、まともに会話ができない

・ペット禁止のマンションで猫を飼っている

・劣悪な環境で飼育しており糞尿の臭いがすごい

・近隣からの苦情で近々マンションを強制退去になる

・7月末までに猫をどうにかしてくれと言われている

・行き先が無ければ殺処分と役所は言ってる

・一匹と聞いていたが見に行ったら子猫含め10匹ぐらいいた

・飼い主が「生まれた」と言っているので親子だと思う

・全部黒猫

・行き場の無い猫たちが可哀想で助けてやれないか？

 

うん、そうか・・・

全部黒ネコかぁ・・・

 

いやぁ、そうは言っても6匹ぐらいなんじゃないかな？クモの子散らしたように逃げるからハッキリわからないって言ってるし。

既に飼い主には「ネコを迎えに来るよ」と話を通してくれているそうなので、まずは子猫をレスキューに向かいました。

 

強烈な糞尿の臭いが漏れ出している玄関前。

ピンポンを鳴らし、飼い主にネコを迎えに来たと告げても入れてくれない。

「家の中には入るな、自分で連れて来るから待っていろ」の一点張りで怒り始める。

麻痺がある身体では洗濯ネットに入れることは難しいだろうけど、子猫なら入れられるかな。

 

「では子猫をお願いします」とキャリーを預けてしばらく待機。

ガチャっと扉を開けた飼い主の手には大人猫剝き出し。

首根っこ掴んでぶら下げた状態で出て来ました。

 

猫が逃げるー！！

「とりあえず家の中に戻りましょう！」と慌てて飼い主を促すも、飼い主の手からネコが落下。爪を立てられながらなんとかキャッチして必死に抱きかかえ、オシッコを身体中に浴びつつなんとか家の中へ入りました。

 

 

こちらのお宅、猫のトイレは設置されておらず、床はギトギトのベタベタ。家中がトイレ状態でしたが、本来きれい好きである猫はお風呂場をメインのトイレとしていたようでここは特に物凄い量の糞尿でした。

 

玄関を開ける前から臭いが漏れ出していましたが、エアコンも設置されておらず、窓を開けて生活されているのでマンションの外からでも激臭を感じるほどでした。

 

とりあえず猫の確認を・・・

 

 

大人猫ばかりかと思っていたらめちゃくちゃ小さいのが2匹いました。

（のちにルル・ロロと命名/共に女の子）

 

とりあえず飼い主と話を進めるも、引き渡したくない様子で。

私たちに捕獲されるのは可哀想だと考えているようなのですが、うまく言葉を聞き取ってあげたいけどなかなか理解できず、筆談を交えてがんばるもこちらの気持ちは伝わらずでとても難しかったです。

 

とりあえず小さすぎる子猫は即時レスキューすることを伝えると「この子たちの母猫も一緒に連れていけ」と指を指すので子猫2匹+母猫1匹を緊急保護。

 

シェルターには入れれないので事務所で健康状態と個体確認。

駆虫薬もしっかりつけて・・・

 

 

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大人猫オスやん！！

 

 

このお母さんではなかった男の子（のちにロデムと命名）は、しばらくはスタッフから「お父さん」と呼ばれましたが果たして本当にお父さんだったのかは今も不明です。

という感じのドタバタ劇で初日を終えました。

 

～その2に続きます～