【震災応援】小さな街なか映画館が存亡の危機です

▼一次目標及び二次目標達成の御礼

この度は、私どものクラウドファンディングにご支援、拡散頂き誠にありがとうございました。

初日、24時間経過時点で114万5000円と目標額50万円に比べ229％の達成率となりました。

本当に、本当にありがとうございました！！

 

そして、4月16日に二次目標であった450万円を達成することができました！感謝しかございません。田舎の映画館にこのようにご支援をいただけること、クラウドファンディングを通して全国からご支援をいただいたこと、3月の地震発生直後は思ってもいませんでしたが、こうして無事4月22日の完全再開をご報告できることに感謝しかございません。

そして、何よりうれしかったのが400名近いご支援者の方々からのコメントです。

子どもの頃に映画館に行った時の思い出や、思い、娯楽として楽しみにしていただいていること。そして一関と係わりはないけど、お住まいの街の映画館が無くなってしまったことから、「街に映画館があってほしい」とのコメントもありました。

 

正直、最初は半信半疑でした。

映画館という存在が、携帯電話や様々なデバイスの発達により、もはや不要の存在になってしまったのではないかと。そしてクラウドファンディングをやっても集まらないのではないかと。

 

しかし、私たちが思っていた以上に、この映画館という場で様々なシーンを過ごしていただいたんだなということに、驚きとそして勇気をいただきました。

 

▼ファイナルゴールに向けて

正直に言います。工事費600万円はまだ資金手当てを模索している最中です。今回の地震の補助金などは整備がこれからであり、福島、宮城と比べると岩手は対象から外れるとの噂も聞いております。宮城県に接している一関市に住む私たちにとっては不安だらけです。

 

それでも何とか映画館を再開し、お客様に映画を見ていただける場をご提供したい。

 

総工事費は建物の空調に不具合があったことや雨漏り箇所も見つかり、総額800万円ほどがかかる可能性が出てきております。追加の費用分200万円は何とかします。この当初の見積もり金額である600万円をファイナルゴールとさせていただき、万全の状態でお客様をお迎えできるように再開の準備と並行して実施していきたいと考えております。

 

仮にファイナルゴールの金額を達成できなかった場合も、自己資金を元に実施はさせていただく予定ですが、皆様からの多くのご支援いただけますと幸いです。

 

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

3月16日の夜、福島県沖でM7.3を観測した地震が発生しました。最大震度６強の地震となり、岩手県一関市でも震度5強を観測しています。

 

今回の地震被害はあまり報道はされていませんが、一関市内で自宅や事業所の多数の被災があり、特に3.11時にダメージを受けた建物の被害が大きく、ドラッグストア、ガソリンスタンド、スーパー、宿泊事業者など休業せざるを得ない状況にあります。

 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

市内で唯一の街なか映画館、「一関シネプラザ」も相当な被害を受けてしまいました。天井のダクトや通気口がはずれ、石膏ボードが落下。多数の亀裂が確認され、映写機の位置がずれてしまいました。電源の変圧器が地震により故障したため、現在も電気が通っておらず、営業ができない状況です。足場をかける工事が必要ですが、震災で業者さんの目途もただず、最低でも1か月以上の休業が必要であり、資金的にも非常に厳しい状況です。（4月6日追記：おかげさまで電気が開通いたしました）

 

 

▼感謝、励ましの声

創業7４年。地域と共に歩んできた映画館は、幾多の困難を乗り越えてきましたが、一昨年からのコロナウイルスの影響に追い打ちをかける今回の地震によって、現実的に廃業を検討せざるを得ない状況になっています。

 

 

そんな中、お客様から多数の励ましのお言葉をいただきました。

 

”前日に「ウエストサイドストーリー」を観て来たばかりでした。早期の回復を願っております。シネプラザ、頑張れ”

 

”大変でしたね。一関の大事な場所です。再開待ってます。”

 

”再開を楽しみにしています。一関の大事な映画館ですから頑張って！”

 

この言葉を胸に、映画館の再開にむけ、私たちも頑張ります。

しかし、今回のダメージがあまりにも大きく、

存続をこのクラウドファンディングにかけてます。皆様お力添えいただけないでしょうか。

 

▼自己紹介

一関シネプラザ館主の松本健樹です。昭和20年生まれで76歳です。

 

一関シネプラザは「新星映画劇場」として昭和24年に一関市田村町の世嬉の一酒造さんの蔵をお借りして創業。

昭和22年、23年にはアイオン・カスリン台風という二度の台風による水害に見舞われ、一関市は壊滅的な被害を受けました。当時の作家の故・井上ひさしさんのご家族の会社が一関市の堤防工事にあたったため移住し、この映画館でモギリのアルバイトをしていたエピソードがあります。

 

井上さんは映画少年で、タダで映画を観られるという事で、長い期間通っていたとの逸話があります。もしかすると井上ひさしの名作戯曲はこの劇場で培われたものなのかも知れません。

 

昭和30年代に現在の一関第一高校の前に移転し、平成2年に都市計画整備により新築オープンしてまいりました。現在は2館（140席、80席）で運営しております。

 

昔の娯楽といえば映画。「きけ　わだつみのこえ」が一番のヒット。「タイタニック」「もののけ姫」「東映まんがまつり」では地主町のほうまでお客さんが並んだ時代もありました。

 

2011年3月の震災時はスクリーンも割けるほどの大ダメージ。この時三重県伊勢市の進富座を中心とした中部地方の皆様が当館にかけつけ直していただき、4月中旬には再開できました。

 

そのお礼として、被災した気仙沼などの沿岸地域の子どもたち向けに、「ファイト映画祭」（気仙沼のファイト新聞を参考にした）という名の無料映画上映会を開催しました。

 

 

岩手県で映画館のある都市は3つしかなく、当館の半径50キロでは唯一の映画館であり、沿岸地域からも多くのファンの方々が訪れていただいてます。今ではお客様の数は少なくなりましたが、多くの市民の皆様に愛され映画館として何とか74年やってまいりました。

 

地震の時、実は丁度アカデミー賞受賞作「ドライブ・マイ・カー」の上映期間中だったんです。せっかく多くの方に見ていただけるタイミングだったのに本当に残念な思いです。

 

▼一関シネプラザ概要

営業時間：年中無休　10:00頃～21:00頃

料金：一般料金1700円、シニア1100円、大学生1400円、小中高生1000円

毎月1日サービスデー1100円、毎週水曜日レディースデー1100円

上映作品：メジャー映画を中心に映画選定

住所：〒021-0821　岩手県一関市磐井町2-13

https://eiga.com/theater/3/39901/2018/

 

▼プロジェクトの内容

皆様からのご支援を、少しでも早い復旧の為、当館の再開費用の一部にします。費用は600万円です。 これを機に、映画館を知って頂き、応援団となっていただきたいと願っています。

 

■目標金額：50万円

■総額見積もり：600万円

■目標金額の使途および実施する内容詳細：・電源回復のための変圧器新規購入及び設置工事　50万円・足場を組んで館内の破壊された箇所の整備　450万円（概算）・破損した映写機やその他備品の整備　95万円（概算）・プロジェクト手数料5万円（概算）

■返礼品：支援者の方のお名前を館内に掲示させていただきます。また返礼品としてご招待券や館主の息子が運営する栗駒茶屋のだんごセットなどをお送りします。

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

この難局を乗り越えて、当館にご来場いただき、一緒に映画を家族でみる体験を提供できるようにしていきたいと考えています。インターネットの発達により、様々な媒体で作品がみられるようになりました。しかしながら同じ空間で笑いや涙を共有する場所として、映画館の存在は今の時代だからこそ必要なものだと考えております。

 

多くの市民の皆様の笑顔や涙、「よかったよ」とお言葉をかけていただくことが、何よりの私たちの喜びです。ぜひこの大切な場を未来の子どもたちにも伝えていけるよう、皆様のご支援をお願い申し上げます。