CMCコーントライ夢中学校の軌跡⑤

～現地学校に通い続けることでカンボジアに学ぶ～

以下はコーントライ夢中学校建設時の佐世保JC理事長、曽和英徳さんの文章をまとめたものです。（あくまでも2009年当時の感想で、現在は大きく変わっています。）

　私たちの勉強の場でもあるこの学校です。また佐世保JCの先輩方が積み立てて来られた基金を使って建てた学校でもあります。

常日頃はCMCの皆さんが見守って下さっていますが、私達も毎年訪問してその様子を確認しています。今回は2010年11月の様子です。生徒たちが元気に学んでいます。

　ただ、ポル・ポト時代、親が教育を受けた事が無いせいか、その大切さが理解されていないと校長先生が話していました。なかなか難しい問題ですが、それでも生徒の学ぶ姿勢に、時間がかかっても未来が少しずつ良くなる事を感じました。

まだ学校ができた年に近い頃、授業中の様子を見ていた時でした。

黒板には数学の計算式が並んでいて、ちょっと失礼ですが思ったよりちゃんとやってるな、と感じながら子ども達を見ていました。すると２、３人で１冊の教科書を見ている事に気づきました。何故だろうと思い訪ねてみると、本当は国からひとり１冊ずつ支給されるはずの教科書が人数分届いていないとのこと。

よくよく聞いてみると、役人が間引いて書店に売り捌いている実態があり、後で書店に行ってみると引き出しの中にクメール語で販売禁止と書いてある真新しい教科書が沢山置いてありました。

賄賂の国だとは聞いていましたが、こんな事も普通に行われている事を知り、改めて根深いものがあるなと感じさせられました。